ニワトリはなぜ唐辛子を食べるのか
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
唐辛子
ってありますよね?
あれ、英語でなんて言うか
ご存じですか?
「ホットペッパー」
直訳すると
「からいコショウ」です。
でも、
唐辛子ってコショウと
ぜんぜん違う植物で、
なのに「コショウ」って
名前になっている・・・
なんでなんでしょうね。
これ実は、
命名したのは、
あのコロンブスさんなんです。
黄金と同じくらい
価値のあったコショウを
手に入れるため
「大西洋をわたってインドに行く!」
…そのとちゅうで
アメリカ大陸を
見つけちゃいましたから、
「ここがインドにちがいない!」
と、
現地の香辛料「トウガラシ」
を持ち帰ったのです。
スポンサーの手前、
「これちょっと変わった
コショウなんですよ。」
と言い張って。
でも「なんじゃこりゃ。」
ってんで当時のヨーロッパでは
まったく受け入れられず、
むしろ暑さの本場インドや
東南アジア、中国に持ち込まれて
そっちで広がったのですね。
そして現在
唐辛子の生産
世界一はインドに。
世界需要の4割を作っています。
面白いですね~。
インド産だと思って持ち帰り、
結果としてインド名産になるとは。
さて、
このトウガラシ。
実は!
ニワトリが食べても
まっったく平気で、
辛くないんですね。
一般的に
「赤い実」って、
「食べると甘い」
のが自然界のお約束。
赤色を見つけて
動物に食べてもらい
遠くまで種を運んでもらう。
そのためですね。
なのに、
トウガラシは
赤いのに甘くない…?
それは
鳥さん「だけ」に
食べてもらいたいから。
トリ以外の生物が食べると
カプサイシンの刺激で
口がめっちゃ痛い…!
体が熱くなってヘン…!
・・・となって
食べるのを
やめちゃうんです。
でも、
ニワトリ含む鳥類だけは
トウガラシを食べても
辛味の元カプサイシンが
刺激しないので
鳥にとっては
「甘~い!」って
感じるんです。
採卵養鶏では
ニワトリの飼料に
トウガラシを入れる
ことがありまして、
これはおおむね
卵黄の色味を良くするため。
たまごの黄身の色って
食べたものに影響される
んですね。
たとえば
黄色い食材、
トウモロコシを食べると
黄色っぽさが増しますし
赤い食材、
ニンジンやパプリカ
トウガラシを食べると
赤っぽさが増すんです。
「だから黄身の色なんてまやかしだ。」
・・・なんて
言う人もいますが、
人間の本能は
温かみのある色を
「おいしそう」と感じる
ようにできてます。
ラーメン屋の
赤ちょうちんが
赤色をしているのも
そのため。
なので僕は
飼料によって
卵の黄身色が変わるのは、
悪いことではない、
そういった色味も含めて
「おいしさ」だと思ってます。
より美味しい
たまごづくりには
ステキな色味、
つまりトウガラシも
必要なんですね~。
ちなみに
「人間のように
トウガラシを食べると
ニワトリにも
脂肪燃焼効果が
あるのか?」
を調べた研究もありますが、
ニワトリさんには
そんな効果は
さっぱりなかった
とのことでした。
刺激→発汗!
みたいな作用がないから
当然といえば
そうかもしれません。
あとひと月で
夏本番がやってきます!
ぼくたち人間は、
辛味を活用して
元気出していきましょうね!
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。