小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

たまごの黄身の色は、料理の美味しさに超重要だ

卵の黄身の色ってまやかしなんでしょう?

なんて質問をいただくことがあります。

じつはこの黄身の色って、
美味しさにすごく重要なんです。


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

 

ちょっと体調をくずしておりまして、
今まで無かったくらい
ブログ更新が空いてしまいました。

おかげさまで完全復活しまして、
あまり食べられなかった
この2週間を取り戻す勢いで
たまご料理や玉子料理や卵料理を
食べまくっております!

 

さて、せっかくですので
健康について語りますと

「健康な色」ってのが
あるんですね。

 

たとえば赤。
黄色。
オレンジ色。

 

いわゆる暖色というものは
「元気の出るカラー」なんて言われます。

反対に紫色なんてのは、
高貴な色のイメージですが、
チアノーゼの色として
死の色という感覚もあって、
病院なんかではご法度な色なんだとか。

 


ビレン博士という方が
おいしさと色について
研究を行ったデータがありまして、

 

赤は非常に食欲を高める
オレンジ色も食欲を高める

黄色はちょっと下り始める
黄緑はさらに下がり、

紫になるとぐっと下がる

のだそうです。

 

また、
コーヒーを沸かして
そのとなりに
黄 緑 赤色のラベル
貼った缶を置いて
コーヒーを飲み比べてもらう

という有名な実験があります。

 

結果は
黄色ラベルのそばのコーヒーは味が薄く

緑色ラベルのそばのコーヒーは味がすっぱく

赤色ラベルのそばのコーヒーは味が美味しくて香りも良い

という結果になったのです。

どれも同じコーヒーなのに。

 

なかなか面白いですね。

つまり、
色の与える印象が、
そのまま美味しさに
つながっている、
というわけです。

オムライスにケチャップ
は味の取り合わせだけじゃなく
色味的にも大事な意味があるんですね。

 


〇卵の黄身は飼料で変わる

そして、
卵の黄身の色は、
食べた飼料の色素によって
左右されます。

 

トウモロコシをたっぷり食べると
黄色っぽい黄身になりますし、

ニンジンやパプリカなど
緑黄色野菜の赤色素は
黄身の色が赤っぽくなります。

 

お米を多く食べさせると
白っぽい黄身にもなるんです。

だからといって
栄養分の差になるわけ
ではありません。

 

単純に色味の違いだけ、です。

ですが、
前述の実験のように、

「うわ~!美味しそう。」

「元気になりそう!」

という色味はあるんです。

 

「色味の濃い色は食べてるエサのちがいだけだ。
あんなのはまやかしだ。」

なんておっしゃる人もいますが、
色味の「おいしそう」も含めて
ステキな美味しさなんですよね。

 

あえて美味しさの一部を
スポイルするのは誠にもったいない!
とも思います。

「それはそれでよい卵だよな~。」

なんて考えて、
しっかり良いエサを食べた
鮮やかな黄身の色味も

ぜひ美味しさとして楽しんで
くださいましたら幸いです。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

(参照:食品の色彩と形態・日本調理科学会誌)

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学2023年02月14日