アフリカ料理と塩味と日本人の長寿
こんにちは。こばやしです。
先日のTVにてのご紹介以降、ホントにたくさんのご注文を頂いておりビックリしております。
ありがとうございます!
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さて、本題です。
少し前に、知人がアフリカ旅行に行ってきたんですね。
「どうだった?」と聞くと、やはり大自然の姿、星空など感動の連続だった!とのこと。
「ただね・・・、
料理だけはちょっと。なんだか味気なかったな。」
そんな感想でした。
そういえば、浅田次郎さんもエッセイで「アフリカ料理は油と香料の味付けが主体で塩味が薄い。」と語っています。
でも、これ、当然なんですね。
民族による味付けの違い、ここに深い健康のテーマが隠れているんです。
そのヒントは「塩」。
◆どれだけ塩分を取っても大丈夫か?
医学的にみて、黒人種のヒトは“塩分摂取で高血圧になる率”が高いと言われています。
反対に、日本人は塩に対する感受性が低い(耐性が高い)ことが、報告されています。
米国の塩分摂取基準は2.3g/日、そのうちすべての黒人種の方(と51歳以上の方)は1.5g/日以下が推奨。
対して、日本では男性9g、女性7.5g/日と、なんと男性では6倍も違います。
この違いはどういうところから来るのでしょうか?
◆貴重だった、アフリカ内陸地の塩
広大なアフリカ大陸、その大部分は内陸地です。 海洋国家である日本と違い、海からはるか遠くの内陸部では、塩を入手するのは極めて困難でした。
必然的に、塩をあまり取らなくても生き延びることができる、そんな体質DNAや料理文化が育まれてくることになったわけです。
海洋国家であり、また高温多湿で塩蔵を必要とする日本とは食の成り立ちが全くちがうんですね。
◆日本を救うかも?アフリカ料理の魅力
上記の「日本の塩分摂取基準」は、もともと男性10g/日、女性9g/日でしたが、2005年に厚労省が改訂を行って上記の値に減らされています。 塩耐性が高いとはいえ、高血圧に関連する「血管障害」が死因トップにくる日本では減塩が大きな課題となっているわけです。
タジン鍋を使った北アフリカ料理や冒頭写真の料理クスクスのように、近年日本でも親しまれているアフリカ料理もたくさんあります。
「塩をできるだけ使わない」という伝統を培ってきたアフリカ料理には、我々日本人の健康にたいする重要なカギが眠っているのではないでしょうか??
中華料理にインドのカレー、世界の食を自文化に取り入れてきた日本だからこそ、健康のための「日本人の味覚にに合うアフリカ料理」がこれから伸びてくるかもしれませんね。(^^)
ここまでお読みくださってありがとうございます。