人は一年に何キロの食料を食べるのか?
今読んでいる「面白南極料理人」という、南極ドーム基地の元コックさんが書いた本に、おもしろい話が出てきました。
「人は一年に何キロの食料を食べるのか?」
南極基地があるのはマイナス60℃の極寒の地。当たり前ですが、そこで暮らす人々はその食料を100%大陸外から持ち込まなくてはいけません。
毎日お届けなんてとんでもない。一年に一度だけ、一発勝負の輸送隊を組むんだそうです。必然的に、一人あたりどれだけの食料(ジュースなど飲料も含めて)を食べるのかを前もって考えなくてはなりません。
みなさん、いったいどれくらいだと思いますか?
答えは1トン。
一日あたり、約3kgの計算ですね。
え?こんなに食べるの?? 「もっと少ないでしょ。」そんな感覚もあります。ただ、この重量は容器込み、飲料も込みなので、まぁそんなものかもしれません。(注1)
流通、交通網の発達した現代ではなかなか感じませんが、それこそ隣に畑があって自給自足なんて所でも無い限り、水も含めてほとんどの食品は別の場所から運ばれてきているわけです。その意味では、南極基地とあなたがいつもお茶を買っているコンビニとは、なんら変わりがありません。
一年に一トン。
あなたのために誰かが運んでくれている。
ありがたいですね。
(注1)局地へ向かう屈強な男達が食べるから・・、そういう一面もあるかもしれません。
(参考)面白南極料理人(西村 潤・新潮文庫)