小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

おいしさ雑学 記事一覧

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

僕はかつて、

ある大手食品会社の研究開発員

だったのですが、

 

納豆の新商品開発担当だった頃

「納豆たれの量問題」

がありました。

 

納豆って、

『ごはんにかけて食べる派』と

『そのまま食べる派』が

いらっしゃるんですね。

 

で、ですね。

添付のたれです。

 

ごはんに掛ける派が

『ちょうどいい』

と思う量と味の濃さにすると

そのまま食べる派が

『濃すぎる!』ってなる

 

反対に、

そのまま食べてちょうどいい

量のたれにすると

『ごはんにかけると物足りない』

ってなっちゃうんです。

 

「たれ全部いれなきゃいいじゃん。」

なんて意見もありましたが、

たれ袋から内容量を調節するのって

かなりめんどうですよね。

 

「多い方に合わせよう!」

なんて考えて調査をすると

みごとに半分ずつ・・・

 

HeartRails Graph

 

ですので、

各社とも非常に苦慮してまして、

「ごはん派と無し派の

真ん中くらいの量にする」

「なんとなくどっちかに寄せる」

 

なんてふうに、

メーカーによって

いろんな対策をしていたんですね。


これ全く人ごとじゃなくって、

たまごの業界では、

 

たとえば特売でよく出ている

『Lサイズのたまご』だと、

 

たまごかけごはんには、

ちょっと大きすぎるんですね。

お茶碗一杯のご飯に対して

合ってない。

Mサイズ以下の

ちょい小さめの方が

バランス的に合うんです。

でも、たまご焼きなら

白身が多くなる

大きめサイズが

ふんわり仕上がります。

すると両方作られる方は、

「どっちに合わせれば…」

となってしまうんですね。

 

お店でのメニューも、

おなじことがあり得ます。

 

ですので、

僕たちは、『料理別専用たまご』

にしているんですね。

飼料や飼育などいろんな違いはありますが、

サイズひとつでも、

「美味しい料理食べるなら

サイズもその料理に合わせて

分けちゃうしかないよね!」

という結論なんです。

 

納豆業界も、

もしかすると

「ご飯にかける用の納豆たれつき」

「そのま食べる用の納豆たれつき」

なんてできることなら

分けちゃえばいいのかもしれませんね。

 

小売店さんでは、

自分が食べたい料理に合うたまごを

ちょっとずつ選ぶ。

 

飲食店さんは、

使用するメニューに合わせて

ベストのたまごを複数使う。

 

これが、理想のたまご料理ライフ

だと思いますね~。

 

じっさい、

当社のお客様ご飲食店さまでは

「〇〇たまご3kg

△△たまご5kg

〇△たまご10kgで!」

 

なんて風に、

複数を使い分けてくださる

お店さんも少なくありません。

 

ちょっとめんどうですが、

使い分けると

たまご料理の美味しさは

別格に上がります。

ぜひ、考えてみて下さいませ~。

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2022年04月21日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

 

鶏卵のシンポジウムに
先日参加しましたら、

だし巻き玉子に関する面白い
研究報告がありました。

 

トレハロースで有名な
株式会社林原・藤新氏の報告で、

 

『市販のだしまき玉子から
最も美味しいものを研究し
再現する手法を考える』

という内容。

 

カンタンに要約すると

美味しいだしまき玉子は

・食感がふわふわで柔らかい

・だしが多くジューシー

が条件である。

もちろん
他の要素もあるけども
まず!ここが重要とのことで

じゃあ、

「どうやったらそうなるのか」

をいろんな形で試したんですね。

 

手法を物性研究したところ、

・だし汁は程ほどの量
がいい(40%)

・巻くのは最低限でイイ
(たった3回)

ということが分かったそう。


◆だし汁は程ほどがグッド!

プロの料理人さんのお話では
『出汁をいかに多くふくませるかも
ウデのみせどころだ。』
・・・という考えもあります。

 

たしかに出汁が多いほど
ジューシーにはなるのですが、
水分が多すぎると

焼くときに外に出ちゃって
けっきょくキレイに
仕上がりにくい

難易度が飛躍的に
上がっちゃうのです。

 

卵が固まる際に
立体構造を保ちにくくなる
んですね~。

 

そこまでムリしなくても
だし比率40%程度でも十分に
美味しくできる
ということのようです。

 

ちなみに研究では
片栗粉などでんぷん1%添加で
非常に保水が良くなるとか。

 

◆調理は手を抜くと美味しくなる…?

おもしろかったのは、

焼くときの
混ぜる回数について。

 

だしまきたまごって、
焼きながら何度も卵液を足して
重なりを作っていく料理なんですが

 

何層あれば
一番おいしいのか?

を調べたところ

 

なんと!

巻き巻きする層の数が
増えるほど固く食感が悪くなり
少ないほどふんわり食感が
美味しい

・・・という結果に。

 

一番おいしかったのは、

焼いて両側から
パタンパタンと
3つ折りが最高

だったとか。

なかなか面白いですね。

 

世のお母さんたちが、
頑張ってていねいに
ステキな重層を
つくりだすと、
結果的に味が落ちるわけです。

たしかに、

玉子焼で有名な
築地山長さんの
たまご焼きの作り方をみても、
巻くのはそう多くありません。

どちらかというと

すごくあざやかな
特殊なオムレツの作り方、
と表現しても良いような
繊細な焼き方です。

 

そういえば
「出し巻き卵巡業」と題して
全国でだしまきたまごセミナー
開催されている
富士田かおりさんご指導の
焼き方も、

「巻くのはたった3回でイイ」

でした。

 

今回の報告は
プロの料理人さんの
技法の感覚が
研究的に実証された
という側面がありますね。

 

余談ですが、

割り入れたたまごを
混ぜる際も、
キレイに混ぜない方が
だしまきは美味しくなります。

これも、
電子顕微鏡を使った
過去の研究がありまして、

白身が均一に混ざっていない方が
部分的にできた気泡に
出しを含みやすく
ジューシーになるんですね。

 

一生懸命混ぜると
だしまきたまごの
味は逆に落ちるのです。

 

理にかなった手ヌキ(?)

があなたの出汁巻き玉子を
さらに美味しくするかもしれません。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2022年03月13日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

 

フランス革命によってできた

ステキな発明があります。

それは、

「レストラン」

貴族おかかえだった料理人が

革命によって仕事を失い、

パリで料理店を始めたのが始まりです。

 

世界初のレストランは

フランス王ルイ18世の元料理人

ボーヴィリエさんのお店

 

オープンしたのは

革命のちょっと前なんですが、

 

革命が起こる以前は

すごく決まりが厳しくって、

満足するお店ができませんでした。

 

パンはパン屋でしか出しちゃだめ

煮込み料理はシチュー専門店だけ

パイ料理はパイ専門店だけしか出せない

そんなカンジだったんですね。

 

革命前後にこんな旧体制の

組合が無くなって、

 

美味しいものを自由に出す

レストランができるようになった

というわけです。

今に至るまでパリが美食の町に

なっているのは革命からなんですね。

 

同じころ、

イギリスでは産業革命で

「味よりとりあえずエネルギーだよ。」

みたいな風潮が一気に広まりまして、

 

世界的に「英国料理はマズい。」

といわれる評判のもとになっています。

(もちろん美味しい英国料理も多数ありますが…)

 

革命→パリ中に美食レストランが

産業革命→ロンドンがマズ飯文化に

 

なかなか興味深いです。

 

◆「おいしそう!」の伝え方発明

さて、フランス革命によって

もう一つ発明されたものがあります。

 

それは、

「〇〇風」料理という

オリジナルネーミング料理。

それまでは、競合するレストランなんて

ありませんでしたから、

 

貴族の料理でも家庭料理でも

「カモのテリーヌ」

「魚の香草焼き」

みたいな料理名だったのです。

 

ですが、

ライバルのレストランが出てくると

「ウチの店は〇〇風だぜ!」

みたいな特徴アピールが必要に

なったのですね。

メニューを見たお客さんが

「豚肉の煮込み」よりは、

「豚肉のプロヴァンス風煮込み」

の方が、「なにこれ!頼んでみよう。」

…となりますよね。

 

いくつか流行がありまして、

「地名」風とか、

「有名人の名前」風が

人気だったようです。

 

以前ご紹介した

「ロッシーニ風オムレツ」なんかも

この頃に音楽家ロッシーニさんが作ったものです。

(関連:天才音楽家で美食家、ロッシーニの絶品オムレツ | たまごのソムリエ面白コラム

 

◆あなたのお店「風」料理の打ち出しは効果大!

「地名」風で言いますと、

ご当地、という縛りの中で

美味しいメニューを考えていくわけです。

 

ナポレオンの「マレンゴ風」料理

というものがありますが、

これはマレンゴ村の名物食材

たまご・鶏肉・トマト・ニンニク・川エビ(ザリガニ)

を使っていれば、

どんなアレンジだろうが構わないんです。

(関連:ナポレオン、魅惑のマレンゴ料理 | たまごのソムリエ面白コラム

 

それこそ中華だろうが

イタリアンだろうが、

「マレンゴ風」。

 

「たまごが主役」のマレンゴ料理も

できるんです。

 

世界中でオリジナルの

マレンゴ風料理をふるまう

レストランがたくさんあります。

 

例えば「徳島ラーメン」なんかも

これと同じですよね。

 

「ご当地」の縛りで、

美味しさを創っていく。

 

ぜひ、あなたのお店でも

レストランの原点にかえって

「あなた風」を大きく打ち出した

美食繁盛メニューを

めざしてくださいませ!

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2022年03月8日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

先週発表されたiPhone13

新聞を見ると、ちょっと面白いことに気づきました。

『スマートフォンアイフォーン」の新型「13」シリーズの…』

…と書いてあります。

スマートフォンのアイフォーン

英語で書くと“smartphone”の“iPhone”ですから、

同じ綴りなのに

読み方が違うんですよね。

 

仮にも文章を伝えるプロとしてこれはどうなのか…?

そう思って調べてみたら、

 

アップルが日本でiPhone販売を開始した際に、

インターホン大手企業「アイホン」と

商標がかぶることに気づき、

協議により円満解決、

その際よりメディアでは「アイフォーン」

と伸ばす慣習になったんだそうです。

 

なるほど!

日本の「アイホン」も上場してますし、

落としどころをさぐったカンジなんですね。


さて、たまごでも「表記」が大事になります。

「卵」「玉子」「たまご」「タマゴ」

 

どれも読めないお客様はいないでしょうが、

与える印象が変わってきます。

 

お店のメニューなどで伝える際は、

どの文字が良いでしょうか?

 

〇新聞などメディアルール

もともとは、生物学的なたまごを「卵」

鶏サンのたまごだけは「玉子」と言ってもよくって、

新聞では料理の場合だけ「玉子」表記を

使うことになっています。

 

「卵」って書くと魚や虫の卵も含み、

玉子丼、温泉玉子、茹で玉子みたいに、

「鶏卵の料理」は必ず新聞で「玉子」って記されるんですね。

 

ちなみに男女差がありまして、

NHK放送文化研究所が2013年3月に行った「日本語のゆれ調査」

によると、「玉子焼き」「卵焼き」のどちらを使うかという質問で、

「卵焼き」をえらんだ人は、

男性26%・女性40%と、

女性の方が多いんですね。

 

想像するに、

レシピ本などでは「卵」表記が

使われることが多いので、

よく料理する、しないの

読んでいる情報の差で

違ってくるのかもしれません。

 

ちなみにマンガや小説はほぼ「玉子」表記です

 

〇メニューの場合は…!?

これは雑誌のたまご特集ですが、

漢字かひらがなかでちょっとイメージがちがいますよね

 

メニューで表記する際のポイントは3つです。

その➀:「たまご」か「玉子」とすべき

料理としての印象が強くでる「玉子」が、やはりより美味しいイメージにつながりやすいです。

また、ひらがなの「たまご」は視認性が良く、

やわらかい印象にもなりますので

メニューで表記する際はこちらをお勧めします。

 

その②:周りの漢字とのバランスをみる

たとえば上記の雑誌だと「料理男子 たまご特集」「レタスクラブ のおかず」

と、漢字-ひらがなのバランスを取っていますね。

 

たとえば

「きくらげの子炒め」

たまごと春雨の中華風炒め」

どちらも同じホテルニューオータニ監修レシピの表記です。

逆にすると、

「きくらげのたまご炒め」

「玉子と春雨の中華風炒め」

上はなんだかバカっぽいし、

下はメニュー表では漢字ばかりでちょっと読みにくいかもですね。

 

その③:カタカナはワンポイントだけ

キャッチコピー的な要素で言うと

カタカナ用語は「文章に元気さ」をだしやすくなります。

 

なにか特定のメリットを訴える、

どこか一か所だけ「疲れにはタマゴ!」

みたいな使い方であれば活きます。

 

たまごに限らず、

最も大事なのは

おいしそうなイメージを重視する

ということです

 

おくら オクラ

じゃがいも ジャガイモ

きゅうり キュウリ 胡瓜

サンマ さんま 秋刀魚

どれを使うかで相当イメージが変わります。

 

神は細部に宿ると言います。

ぜひより良いイメージで

あなたの美味しさをお伝えくださいませ~。

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

 

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2021年09月30日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

僕の手相って、ちょっと変わっているらしく、

にぎると出る位置のしわが、

横一直線になっています。

「ひゃくにぎり」っていうそうで、

小さい頃に「一生食べるのに困らない縁起が良い手相」

って言われたことがあります。

 

ええっ・・・!

すごいしゅっせをして

おかねもちになれるんだ!?

…なんて子供心に喜んだのですが、

 

まさか「食材屋さんになる」

って事だったとは(笑)

 

毎日たくさんのたまごと過ごしてますので、

たしかに「食べ物にだけは困らない」生活です。

 

さて、本日のテーマは、

「縁起もの」としてのたまごの食材イメージ。

 

日本ではタイとかエビには寿なイメージがありますが、

実は「卵」って、世界的に縁起の良いイメージがあります。

 

景気づけのメニュー

祝い事のメニュー

などで、それらのいわれを活用する事もできるんです。

 

〇風水的に「黄金」のイメージがある

例えば風水では、

1~2月初の大寒時期の卵

を食べると金運が上がると言われます。

 

3月3日には

黄色や「黄金色のもの」を食べると

風水で金運が向上する日

なんて言われてまして、

卵がその代表格なんですね。

親子丼や鶏そぼろ丼なんかがとても吉です。

 

そもそも「黄色」イコール

風水学で金運上昇につながるんですが、

たまごはその「黄色を表せる食材」

のため、通年して卵=金運UPのイメージがあります。

〇婚礼や安産の良イメージがある

たまご=子宝や安産イメージがあります。

 

たとえばマレーシアでは、

結婚式で子宝祈願のゆでたまごを、

 

ゆで玉子をお花で

キレイに飾り付けして

ブーケみたいにしてお渡しするんです。

中国でも、赤ちゃんが生まれると、

赤く煮たたまご「紅蛋」を皆にくばる

風習があります。

 

日本では、「初産みたまご」っていいまして、

ニワトリさんが初めて産む頃のたまごは、

たべると安産につながる

転じて合格祈願のいわれがあります。

一年中あるたまごではないんですが、

お客様の期間限定メニューとして、

「合格祈願ラーメン」なんてものをしていただいたりもしています。

人気あるんですよ!

 

〇最近の流行り!?の占いも

また、占いで今月の卵は

超ラッキー食材

なんだそうです。

 

生まれた年月日と干支を

組み合わせて占う「九星気学」では、

 

今月9月をつかさどり

「元気」「人生の喜び」

を表す「七赤金星」の卦

 

これを代表する食材が「たまご」

なんだそうで、

Yahoo!ニュースでも出てくるくらいには

興味話題に上がってます。

 

〇縁起イメージのメニュー導入はイイですよ!

なんにせよ、

こういった縁起をあなたが

信じる信じないは別にして、

 

コロナ禍で世の中が

沈んでいる状況で、

食べることに元気を感じてもらえる!

 

そんないわれ、伝わり方は、

ぜひともメニューに導入すべきですね。

 

更に、こだわり卵のもつ

イメージとの相乗効果も

出せますので、

そうすると最強です。

 

たまごの黄金イメージ、

あなたの店のご繁盛に、

ぜひご活用してくださいませ!

 

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2021年09月5日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごを運ぶパック容器

これがないと僕達は仕事にならないわけですが、

この卵パックができて今年で100年と2年になります。

そもそも卵パックが発明されたのは、カナダの農場主が毎日納めていた卵に割れが多く、取り引き先のホテルとトラブルになっていたのを解決するためです。

最初にできたのは“紙製”のモウルドパック。衝撃吸収性がたかく、今ではちょっと高級なたまご商品に使われることが多い容器です。

そして、プラスチックのたまご容器。これができてからだいたい50年ちょっと経ちます。

こちらは包装工程の機械効率が良く、大量生産にも向いています。中身が見えるので売り場で安心、という声もあります。


〇特許やすごい機能が満載!たまごパック

あまりイメージがないかと思いますが、たまごパックって特許のカタマリなんです。

割れないような工夫、積みやすいカタチ、開けやすい仕組み‥‥‥、とにかくいろ~んな工夫が集まって今のたまご容器になっています。

たとえばプラスチック卵パックの上下側面についている凸凹の部分。

これは、たまごと外部との接点を極力減らすためのもので、外から衝撃が加わっても割れにくいようになっています。これがあると無いとでは、耐久性がゼンゼン変わってくるんですよね。

また、ちょっとすぼんだ形状になっていますが、これはコップのイメージです。

たまごは完全な楕円じゃなく、片方がちょっと細く、もう片方がちょっと丸みをおびた楕円になっています。とがった方を下に卵が入るとすっぽりと収まって安定するようになっています。

良くカンチガイされるのですが、「とがった方を下にすると保存性が良くなる」と言われるのはデマで、実際はどちらも同じです。とがった方を下にするのは容器に入れて運ぶための工夫。あくまで「輸送時の安定性」のためですね。(参照:たまごの上下で保存性が変わる・・・はウソ!【卵の迷信】 | たまごのソムリエ面白コラム


〇実はどんどん進化している卵パック

卵パックって、実はどんどん薄くなっているんです。わずか数年前と比べても厚みが減っています。ところが耐久性は逆に上がっているんですね。

ホラ、捨てるときにパックを潰すのってすごく大変じゃないですか?

これ、上記の凸凹構造や支え部分のかみ合わせ工夫なんかのおかげでして、以前ほどの厚みが必要なくなってきているわけです。

軽くなった分、数百数千パックの卵を輸送する事を考えると、割とバカにならない燃料費やCO2量の差がでてきます。

コストをかけずに環境に良く、卵が割れない状態で運ぶかの工夫が、容器を進化させているわけです。

普段買って帰ったら捨てられるだけのたまご容器、良ければぜひマジマジと観察してみて下さいね~。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , おいしさ雑学 2021年04月13日