ゆでたまごのお湯、硬水と軟水で変わるか?
ネットを見ていますと、
「欧州にいて
硬水に変わったので
ゆでたまごが
半熟になってしまった。」
とか、
「水の硬度が変わると卵が
うまく茹でられないな・・。」
なんて感想を述べている人が
ときどきいらっしゃいます。
実際のところ、
どうなんでしょうか?
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
お水には硬水と軟水が
あります。
ミネラルが多いのが硬水
少ないのが軟水、
日本は軟水が多い国です。
つまり水に入っている
成分が異なるのですが、
卵料理には、
たとえばゆで玉子など
茹でたときには
水の硬度は
影響するのでしょうか?
◆茹で加減には影響なし
ゆでたまごの固化
については基本的に
温度と時間のみ
で決まります。
カラの内部に
水の成分が影響をおよぼし
半熟や固ゆでまでの
時間が変わったり
ゆでた食感に影響することは
ありません。
たしかに
「理論的」には、
水中の塩分濃度差が高いと
凝固点上昇が起こり
加熱温度が上がります。
それにより
茹で加減が変わることは
あるかもですが、
基本的に水の硬度程度の
わずかなミネラル量差では
ほぼ変化なしです。
ですので、
日本の水(軟水が多い)で
6分半かかってできる
ゆでたまごの硬さは、
硬度の違う欧州でも
6分半ゆでれば
同じ硬さです。
では、カラを剥いてから、
味付けに煮込んだ場合
はどうでしょう?
おでんとかポトフとか
煮玉子とか。
こちらも同じで、
硬水軟水によっての
変化はありません。
もちろん煮込み時のイオン濃度
塩分濃度で浸透圧差が変わり
ますから、味染みには影響します。
ただ、水の硬度と
味付けにつかうの塩分濃度は
大きな差があるため、
硬度のちがいによる
ミネラル差はわずかなもので
誤差の範囲となります。
◆割れに対する影響はあるかも・・・!?
ただし、
ゆでたまごの
割れ対策として、
多少効果がある
可能性があります。
茹でている最中に
ヒビが入ってしまうと
中身が出てくるのですが、
少し塩などを入れておくと
漏れ出した白身がサッと
固まるため、それを防ぐ
効果があります。
硬度が高い場合も同様で、
ミネラルが多いと
白身と反応して固まりやすさが
少し変わってくる作用があり
割れ対策の意味では
硬水の方がわずかに
茹でる際に有利
となります。
「肉料理の煮込み」には
アクがとりやすい硬水が
相性が良かったり、
豆腐の食感や麺の食感などでは
「水のちがい」は
その差の影響が大きく出ます。
ですが、
ゆでたまごに関していうならば
あまり気にせずに
美味しい料理を
作っていただけますので
ご安心くださいませ。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。