ぶん投げても割れないタマゴの不思議
何度かご紹介しているのですが、欧米では小学校の頃から「たまごを使った科学実験学習」はポピュラーです。 何種類もの実験が行われているんですね。
今回は、「運動エネルギーと破壊」についての、卵を使った物理学実験をご紹介。
◆運動エネルギーの伝わり方を、卵で体感する
二人が手で広げたシーツに、思い切り卵を投げつけます。なんと!卵はまったく割れません。しかし、当然ですが、壁にぶつけたら簡単に割れてしまいます。 同じ運動エネルギー(衝撃)でも、物体にいっぺんに加わるか少しずつ加わるかで、その結果はずいぶん変わるんです。
・・・、こんな感じの授業内容です。
「大人がフルスイングで投げても、卵が割れない」っていうのは、ビジュアル的にすごくわかりやすいですね。
実験と講義を見る子供にとっては、すごく印象的な学びになることでしょう。
「衝撃を分散させる」、という考え方について今度は、車のバンパーやランニングシューズの靴底、いろんな身近なところにも応用されている事実を理解することができます。 ゆったり座れるソファーだって、体重を分散させているから快適なんだと知ると、単なる数式で考えるのとは全く違う楽しさが生まれてくるでしょう。
すなわち“活きた学び”になってくるわけですね。
◆意外に強いたまごの強度
余談ですが、卵自体は、実はかなりの力に耐えることができます。
卵殻の長軸方向で、一個あたり7kgほどの力に耐えると言われています。
10個あれば、大のオトナでもその上に立てるということです。
「ゆっくりとかかる力」に対しては、けっこう頑丈なんですね。
うーん、すごい!
(参照)海外の高校必修、「ニュートンの卵」ってなんだ? – たまごのソムリエ日記
(参照)なぜたまごは握りつぶせないのか? その2 – たまごのソムリエ日記