1卵+2携帯電話=??(たまごの都市伝説)
こんにちは!こばやしです。
先日、百年つづく、たまごの迷信についてお話ししました。
今度は、最新の「たまご都市伝説(?)」に迫りたいと思います。
さて、アメリカでは今、こんなチェーンメールが流行っているそうです。
◆通称 “1 egg + 2 mobiles”(1卵プラス2つの携帯)メール
要約すると、『2つの携帯電話で65分間会話をすると、卵が茹で上がるだけの電磁波が出る』という驚きの内容。
実際のメールはこんな内容です。↓
「2つの携帯の間に卵を置き、65分間コールします。」「実はその電磁波だけで、卵のタンパク質を変性させるほどのポテンシャルがあるんです」。メールは続きます。 「最初の15分は、何も起こりませんでした。」 「25分後に、卵は熱くなり始めました。 45分後には、卵はもうアツアツに。」 「そして、65分後には、卵はすっかり調理されてしまいます。」
そしてこう結びます。
「卵が茹で上がるくらいだから・・・、あなたが長電話している時に、脳のタンパク質に何が起こるのか分るでしょう?」 「だから、長電話は減らして、大切な家族へのメッセージには、メールを送りましょうね。」
・ ・ ・ と、言う内容です。
このメールが、ひどい時には一日二回送られてくるほど頻繁に出回っているのだとか・・。
文章に出てくる“素材”がすべて身近にあるもので、
かつ、その変化がイメージしやすくて恐ろしい。
しかしメンドくさくて検証する気にならない内容。
なるほど、良くできた都市伝説だと思います。
◆検証してみた結果はもちろん・・・
この都市伝説の根拠は、電子レンジの電波周波数と携帯電話の周波数が近いこと。
そして携帯電話の影響についてはいろんな説が出ていますが、少なくとも電磁波の“熱作用”という点に関しては、まったくの笑い話であると言えます。
1℃体温を上昇させるためには、1kgあたり約4Wの電波エネルギーが必要です。
電子レンジは500-600Wの出力がありますが、携帯電話の電波出力はわずか約0.6Wしかありません。 たんぱく変性を引き起こすほどのエネルギーは到底ないんですね。 熱エネルギーに限って言うならば、両手を10秒こすり合わせた方がよっぽど多いです。
本エントリは、こちらの海外記事の紹介です。
記事中では実際に、i-Phon2台で卵をサンドイッチして通話し、検証しています。
この結果によると、65分間の通話をした後、たまごの中身はもちろん生卵のままでした。 しかも卵は冷たいままだったとのこと。
地下水道の白いワニや、ミミズバーガーと同じたぐいの都市伝説ってことのようです。
ところで、これよく考えたらたまごの都市伝説じゃなくて、携帯電話の都市伝説ですね・・・。
参考: TelecomTV News 1 egg + 2 mobiles = scrambled thinking