こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
ゴールデンウイークですね!
僕たちはニワトリさんと一緒に
変わらずの仕事ですが
同じ四国愛媛の道後温泉では
全ての旅館が満室、
道後温泉そのものは
朝からなんと6時間待ちとのこと。
コロナ禍も少しずつ落ち着き
世の中の賑わいが戻ってきつつある
そんな様子が見えて、期待ですね。
世の中がもとに戻りつつあるのは、
医療関係の方々の研究と
ご尽力のおかげですが、
その最初の一端には
「卵」が関係しているのをご存知でしょうか?
◆数十億人を救った、たまご製ワクチン
1931年の事です。
米国ヴァンダービルド大学の
アーネスト・ウィリアム・グッドパスチャー博士が
卵を使って、疫病の原因となる
「生きたウィルス」の純粋培養に成功したんです。
パンやクッキー、果物など
生物じゃない「栄養源」で
増えるのはカビ類ですが、
それと違ってウィルスって、
生きている物の中でしか
増えられないんですね。
しかもウィルスって、
生物から取り出しても
そのままだと、ほかの雑多な
ウィルスや菌と混ざっていて
特定のウィルスの性質が調べにくく、
ワクチンも増やせなかったのです。
それが、
鶏卵(有精卵)をつかうことで
単一の種類だけを純粋に、
大量に、培養ができるように
なったのです。
それまでは
ワクチンを作ろうと思ったら
豚に感染させてから
その抗体を肝臓から殺して取り出す
しかなかったのですね。
しかも数人分、ちょびっとだけ。
それが、
グッドパスチャー博士の
卵を使った培養方法だと、
一個のたまごから
1000人の子供を守れる量の
天然痘ワクチンが採れるように
なったのですね。
おかげで現在では天然痘は撲滅され、
麻疹、風疹、おたふく風邪など
今もこの鶏卵培養で作られたワクチンが
多くの人を救っています。
2009年の新型インフルエンザ発生時
世界に流通したワクチンの大部分も
ニューヨーク医科大学で培養された
30個のたまごが元になっているんです。
◆さらに進化!たまご製ワクチン
ちなみに、
「どうせつくるならでっかい卵
ダチョウたまごの方が
もっと効率いいんじゃないの!?」
という研究も進んでいます。
ダチョウ卵だと、
一個でワクチンが数十倍採れますから。
京都大学の塚本康浩学長がその第一人者ですね。
さらに大量に急ピッチ生産できる
今回のコロナウィルスには、
mRNAワクチン方式という
鶏卵培養ではない新ワクチンが登場しました。
急ごしらえの技術で不安視する声もありましたが、
今のところ成果は大きいようです。
これらの新技術にも、
ウィルス理解の礎となった
鶏卵の存在が大いに貢献しています。
正常な世の中まであと一歩。
楽しみに、油断せずに
世の中を活性化していきましょうね~。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。