小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまごのビックリ科学 記事一覧

tamago_nigiru.jpg

大辞林(三省堂)で「にぎりつぶす」握り潰す】を引くと、こう出ています。

___(1)強く握りしめておしつぶす。
___    例  「卵をにぎりつぶす」

 

卵を握りつぶす・・。

うん。やりませんね。普通。

空き缶でも何でもあるでしょうに、よりによって卵。

どんだけレアな用例なんでしょうか・・。

さて、この用例とはうらはらに、実は驚愕のトリビアがあります。

「卵を人力で握りつぶすのは不可能」

というお話をご存知でしょうか?

根拠は二つあります。

 

■根拠1(形状)
卵は、一定の面圧・全体的な圧力に対してはすごく強い耐久性を発揮します

ギュッと握った力に対しては、非常に強いんですね。ちょっとやそっとの力ではつぶれません。(注1)じっさい、卵の形状を模した古代建築様式は世界中にあります。

■根拠2(精神的抵抗)
「えー。そんなこと言ったって、さすがに全力で握ったらつぶれるでしょ?」

そう思う方、ぜひ試してみてください。

冷蔵庫にある卵を出して、すぐにでもやってみることができますよね?

・・・

どうでしたか?

できなかった or やらなかったでしょ? 

そう。想像したとたん、気がつきます。

卵は力に耐えきれなくなった瞬間に「パチュン」と潰れるはず・・。

もし思い切り握ってみごと成功したら・・。大変な事になりますね。

そして得られるメリットはいかほどでしょうか・・?

この心理のタガを外し、持てる握力のすべてをそそぎこむ。これは結構大変なことです。 どこかで「こりゃ掃除がスゴイことに・・。めんどくさいそう。」とか思ってるうちは、おそらくムリです。

皆さん、いかがお考えでしょうか?!

 

(※)もし「どうしてもやってみたい!」と思うなら、お風呂場をおススメします。

(注1)このトリビア(?)、有名漫画「パタリロ」にも取り上げられています。

(関連:なぜたまごは握りつぶせないのか? その2 – たまごのソムリエ日記)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学 2009年12月8日

「女性だけが知っているが10のこと」

というものが紹介されていました。少しだけ引用しますと、

その10.  ネコの表情の判別
その9.  同じ種類で色違いの靴の必要性
その7.  太い服の着こなし
http://labaq.com/archives/51295571.html

などなど、確かに男性には理解したくないできない項目がならんでいます。(全部知りたい方は上記リンク先へどうぞ)

その中で、気になったものが一つ。

「その5.  ベージュ、オフホワイト、卵色の違い」

うん?

たまごいろ・・?

ちょっと気になったので調べてみました。

卵色 たまごいろ #fcd575(原色大辞典)

これは・・・

えー!?

赤卵なんでしょうか?ちょっとイメージと違う色ですね。(^^;)

・・・まぁ、たまごの色も、種類や条件によってまちまちですからね↓

tamago_iroiro.jpg

ウチの卵で、近いものと比べてみましょう。このたまごでしょうか?右が上リンク先の色見本です。

tamagoiro.jpg

なるほど、言われてみると似ているかも・・。これが「たまご色」になるんですか・・。

 

■色の比較をしてみた
では、オフホワイト、ベージュとの違いはなんなんでしょう?

ベージュ beige #eedcb3
  :うすい茶色。いわゆる「肌色」のこと(※注)

オフホワイト
ほとんど白に近いが、少し色みを感じる色のこと。カラード・ホワイトとも言う。

調べてみると、こうなってました。濃い順に卵色(たまごいろ) > ベージュ > オフホワイトと言う事のようです。

これで迷わないですね!

・・・。

これらの単語、良く考えたら今年一度も口に出した記憶がないんですが、この知識、はたして役に立つ日がくるんでしょうか・・?

 

■おまけ
薄卵色(うすたまごいろ)、というものもあるそうですもう勘弁してください。

 

注:「肌色(はだいろ)」という表現は、現在差別用語なんだとか。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学 2009年11月20日

森精機製作所という会社が開催する、「切削加工ドリームコンテスト」なるものがあります。

企業や大学、高等専門学校を対象に、切削機などの工作機械で成形した作品を募集したもので、かなりハイレベルのコンテストとなっているんだそうです。

その今年の作品中、なんと壊れやすい卵の殻の表面を削って人物画を仕上げるという、モノスゴイ技術作品が金属・造形加工部門金賞を受賞しました。

これは、日双工業(京都府宇治市)の「たまごの殻アート」。

※クリックで拡大します。

0.02mmの深さでうっすらと卵殻の表面が削られ、立体感を持った精緻な顔が浮かび上がっています。まるでカメオですね。

ライトを当てるとより幻想的です。すごいなー。

 

もともと卵は身近な素材として、昔から飾り付けに使われたり、芸術家の創作意欲を刺激してきました。

たとえば、「インペリアル・イースターエッグ」というものをご存知でしょうか?

ロマノフ朝、ロシア皇帝アレクサンドル3世とニコライ2世が稀代の名金細工師に依頼して作らせた世界最高峰の芸術作品です。

一年かけてひとつ。最高の素材と高価な金細工をふんだんに使用して作られた、これまた超精緻な卵アート です。

別名「世界一高価な卵」。

なんとお値段一ヶ10億円です。

ひょえー。

タマゴですよ。

殻細工。

もし割ったらどうしよう。

こんなの運ぶ役目の人、本当に大変ですね。

さてさて、でも上記のような、世界最高水準と言われる日本の極微細精密加工技術、ここから生まれる経済効果は10億円どころではありません。

未来の世界を救う、人類の「宝物」かもしれませんね。^^

世界最高峰の芸術作品と、技術作品、たまごにまつわわる二つをご紹介しました。

参照:森精機製作所(3)「ものづくり」通じ世界に貢献

参照: 「切削加工ドリームコンテスト」金賞作品

参照:「インペリアル・イースターエッグ」wiki
※二枚目写真は上記リンク先より引用しました。 

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学 2009年07月27日

「梅雨も終わりかなー。」と思っていたんですが、ここ数日徳島では雨が続いています。

「人の声がいちばん美しく聞こえるのは、雨の日の傘の中」

こんな話があるそうです。雨粒に音波が反射して共鳴状態になるんだとか。
真偽はともかく、とってもロマンチックですね。適度に傘の雨音が周りの音を消してくれるのが良いのかもしれません。

 

■音でおおきく変わる、「ひよこの生まれる確率」
さて、こんな実験があります。
家鴨(イエガモ)の卵を孵化させ、その孵化中に特定の音を聞かせて、その孵化率(ちゃんと生まれてくる率)がどれくらい変わるかを調べたそうです。 聴かせた音は、下の三種。

  1:  くちばしでコツコツ殻を打つ音

 

   2:  親鳥の鳴き声

 

   3:  音楽 (クラシック)

これを卵に聴かせたとき、

みなさん、最も孵化率(ふかりつ)が高かったのは、どの音だと思いますか?

 

答えは、3。音楽を流したときが一番高かったそうです。

1や2は、まったく影響ナシでした。

自然界に存在しない「新しい音との出会い」が生への意欲を引き立てるというのは、とっても興味深いですね。

最近あたらしい音楽、聞いてますか?

最近何かに感動しいていますか?

「生きててよかった。」

「こんな素晴らしいことがあるんだ。」

日々新しいことへの興味を失わないことこそが、生きる力の原泉となるのかもしれませんね。

 

■ところで・・・
ちなみに上記の実験、孵化率は変化なしでしたが、「くちばしでつつく音」を聞かせると生まれるのが一日早く、親鳥の鳴き声を聞かせると生まれるのが一日遅くなったそうです。お母さんの声で安心しちゃうのかもしれませんね。人間だとどうなんでしょう?お腹に話しかけると、遅くなったりするんでしょうか・・?気になります。

 

■ところで・・・2
上記実験で聞かせた音楽は、モーツアルト作曲ピアノソナタ第11番イ長調K.331でした。えーと・・、つまり「トルコ行進曲」です。 このモーツアルトの楽曲は、人間の赤ちゃんの胎教にもすごく良いそうで、色んな研究結果もあるそうです。

参照:家鴨卵への異なる音刺激が孵化に及ぼす影響(鹿児島大学農学部学術報告)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学 2009年07月23日

こちらのサイトで先週アクセストップだったのが、この記事。「チキンラーメンの卵が固まらなくて途方に暮れています。助けてください」――Q&Aサイト「Yahoo!知恵袋」に書き込まれた質問から、実際に日清食品に問い合わせてみた結果を紹介されています。

日清広報部のお話では、「調理前に卵を常温に戻すこと」が最も大事だとか。卵の凝固温度は60℃を超えます。確かに冷蔵庫から出したばかりの卵では、凝固まで至りにくいハズ、なるほど。他にも「先に器にお湯を入れてあっためる」、「フタを必ずすること」など納得の細かい気配りが、あのおいしそうな卵入りチキンラーメンになるんですね。でも「簡単にできること」が大きなウリになってるチキンラーメン、多少は生でもいいからスグ食べたい!って声の方が大きそうにも思いますがどうでしょうか?

(※上記の作り方は、日清食品HPの即席賢食講座に掲載されています。)

そういえば、

一昨日の「ためしてガッテン」のテーマは、「ホットケーキを絵本や商品パッケージみたいに、ふっくらと焼きたい!」というものでした。

やっぱり パッケージにある「理想の完成図」どおりに作ろうと思うと、どの食品でも予想外の気配りが要りそうです。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごのビックリ科学 2009年03月21日