早期に微量の卵を食べると卵アレルギーにならなくなる【卵アレルギー最新話 その②】
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
昨日の続き、
『赤ちゃんが
ちょっとのゆでたまごを
できるだけ早いうちから
口にすると、
劇的に卵アレルギーの
発症率が下がる』
というお話をします。
昨日は「なぜ卵アレルギーになるのか?」
を中心にお話しました。
(どうして卵アレルギーになるの?それを防ぐには?【アレルギー最新話 その①】 | たまごのソムリエ面白コラム)
アトピー性皮膚炎の症状がでている
赤ちゃんのひふに食物の粒子がつくと
それを敵だ!
と誤認するようになった抗体が、
食物アレルギーを起こすようになる
食べた人、大人の口からも
食べものの粒子が出て
空気中をただよって
赤ちゃんの皮膚についちゃうので、
卵に限らず
アレルギーを起こす可能性が
あるんですね。
じゃあ、どうすれば良いかと言うと…
◆微量を食べるだけで体が慣れる!?
それを解決するのが、
『はやくに微量を食べて
体内から慣らす』という方法。
「経口免疫寛容」って言いまして、
口から食べてると
「あら!これって“敵”じゃなくて
カラダに役立つ栄養なんだな。」
ってカラダがだんだんと考える
ようになるんですね。
つまり、
皮ふにくっついて
敵認定される前に
さっさと口から取り入れて
先に味方認定させる
これが、
最新のアレルギー研究による予防対策なんです。
(2重アレルゲン暴露仮説といいます)
内と外の
『競争』ですから、
食べるのが早ければ早いほど
良いわけです。
日本アレルギー学会も、
これらの研究結果を受けて
『アトピー性皮膚炎はつるつるにして
生後六か月から卵を食べましょう』
って提言しているんですね。
うーん、
興味深いですね。
まぁ人間だって、
会った事無いヒトが
いきなり窓から入って来たら
怪しい!泥棒か!?
ってなりますよね。
きちんと玄関(口から胃へ)から
しょっちゅう遊びに来る人は、
「友達だもんね。」
ってなるわけです。
なるほど。
でもそうは言っても・・・
まだおっぱい飲んでる赤ちゃんに
食材を食べさせるのって
すごく大変ですよね。
そこで、浜松医科大学では、
めっちゃ微量の卵を食べても
効くかどうか!?
を検証したのです。
その結果、
生後4か月~の赤ちゃんが、
一日0.2gのゆでたまごのカケラ
米粒8つぶ分くらいの少量を
毎日口にするだけで
効果はバツグンという事がわかったのですね。
なんと、8割の赤ちゃんがこの方法で
発症予防できたそうです。
つまり5分の一に
卵アレルギーを減らせたということ。
すごいですね。
ほんのちょびっとのゆでたまご
早期の離乳食(4~6か月開始)
赤ちゃんがいらっしゃる
お母さん、ぜひ!お考えくださいませ。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。
(関連:子供をアレルギーにしない、「お母さん」の食事 | たまごのソムリエ面白コラム)
(参照:卵の早期導入と卵アレルギー発症予防の研究 浜松医科大学 夏目統氏 たまご研究会2022)