子供をアレルギーにしない、「お母さん」の食事
こんにちは!こばやしです。
本日は卵アレルギーと妊娠中の食事について書きます。
昨年、こんな記事がありました。
低出生体重児:「小さく産んで…」に警鐘 やせ願望影響で増加 生活習慣病の誘因に – 毎日jp(毎日新聞)http://mainichi.jp/life/edu/child/news/20110107ddm013100107000c.html
おなかの中で赤ちゃんが低栄養状態にさらされると、適応するために遺伝子の機能を調節する仕組みに変化が生じるのではないか?、と言われています。
言うまでもないことですが、「妊娠中のお母さんの栄養環境」は生まれてくる赤ちゃんにとって非常に重要です。 たとえば卵のアレルギー・・・。
◆たまごを食べると赤ちゃんのアレルギー体質が変わる・・!?
さて、本題です。 国立成育医療センター研究所(東京都世田谷区)が6年前、広島市内の公立小学校2年生全員の保護者約一万人を対象に、「子供のアレルギーと、お母さんの食事の関係」について調査をしました。
その結果、驚くべきことが判明しました。
「妊娠中や授乳中の母親が卵をたくさん食べるほど、お子さんの卵アレルギー発症が少なくなる。」 牛乳も同じ結果に。 お母さんが牛乳をたくさん飲むほど、生まれてくる子供は乳アレルギーになりにくくなっていました・・・・・・。
(まったく摂らないお母さんを1として0.3から0.2、つまり最高で発症率が5倍もの差がでていました!)
また、「肉だけ良く食べる親」よりも、「肉や魚を一緒に食べる親」群の方が、お子さんのアレルギー発症率が低いこともわかりました。
これはどういう事でしょうか・・・?
◆外的要因で変わるアレルギー体質
アレルギー体質は本来遺伝的要因が強いのですが、外的要因によっても少なからず影響するといわれています。(花粉症などが良い例です)
妊婦さんが・・・・・・
卵を多く食べる → 子供の卵アレルギー減少(牛乳アレルギーに影響無し)
牛乳を多くとる → 子供の牛乳アレルギー減少(卵アレルギーに影響無し)
なので、明らかに食べるものそれぞれによって影響が出るようです。
じゃあいったいナンでこんなことになるのか??ということなのですが、実はまだよく判っていません。(^^;) ただ、仮説として、
人間の体には、経口免疫寛容というメカニズムがあり、毎日食べているものを体が受け入れて反応しなくなる仕組みがあります。 例えば日本人に米アレルギーの人が少ないのもその一因かもしれません。 科学的根拠なしに特定の制限をするのではなく、たまごも含めてバランスの良い食事を心がけることがお子さんのアレルギー傾向に影響するのではないか?ということは言えるようです。
◆エッ!実は逆効果も!? 根拠ない食事制限の罠
実際、上記アンケート調査によると、妊婦さんの4人に1人は何らかの食事制限をしており、やめている食品で一番多いのはインスタント食品次に卵、その理由の第一位は「家族や友人に勧められて」でした。
良かれと思って逆効果になっているケースも沢山あるということですね。
現在、乳児期の子供約一割が、卵アレルギーまたは牛乳アレルギーを発症します。
食育だけでなく、遺伝子工学・薬学の面からも様々な研究がなされ、アレルギーのお子さんの苦しみを少しでも和らげようと、たくさんの方が頑張っておられます。 今後もいろんな成果や情報が出てくると思いますが、せめてプロのお医者さんやきちんとした書籍に基づく健康づくりに取り組んでいくことが、これからこの世に生まれて来てくれるお子さん、またお母さんのおっぱいを元気の源として育っていくお子さんには必要なのではないでしょうか。
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。(^^)