こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。
先週発表された最新の研究によると、
卵を毎日食べることで、子供の成長率が著しく伸び、
発育障害のリスクが半分になることが判りました。
学術誌「ジャーナル オブ ペディアトリクス(小児科)」発表の報告によると、
エクアドルの貧困地域にて、生後6ヶ月から9ヶ月の乳児80人が
一年間毎日たまごを食べたところ、
・成長率が著しく増加
・発育障害の発症率が47%低下
という効果が見られたそうです。
発育障害とは、
成長期に成長が阻害されることにより、
大人になっても身長や体重コンディションにずっと影響が出てしまうこと。
ちなみに低体重の子供は、研究中に74%も減ったそうです。
すごい!
WHO(世界保健機関)によると、
現在、発展途上国などを中心に、
5歳以下、1億6200万人の幼児が発育障害の危険にさらされており、
卵を食べることで、大幅に、
その危険性を減らす助けになるわけですね。
主任研究者であるワシントン大学(米国)のローラ・イノッティ博士いわく、
「たまごは胃の小さな子供達にとって最高の食べ物です。」
「たまごの沢山ある栄養素のうち、どれがその効果に効いているかは、まだわかっていません。ほどなく研究にて判明するでしょう。 今の段階では、卵の黄身に含まれる『コリン』が重要な役割だと予想されています。」
とのことで、
日本の研究でもアルツハイマー予防や記憶障害、動脈硬化を防ぐと言われている『卵黄コリン』の、また新たな効果が出てきたようです。
以前に当コラムでも書きましたが、
乳児が卵を食べることで、
「卵アレルギーの発症率も劇的に下がる」ことが判明しています。
実は赤ちゃんとたまご食の相性はとてもとっても良いんですね。
この報告を受けエクアドルでは、
政府がさっそくこれまでの勧告を訂正、
以前は「1歳未満は卵を食べさせちゃダメよ。」
だったのを、
「7ヶ月の乳児には、ぜひ安全な卵を食べさせてね!」
と変更しました。
エクアドル含む発展途上国では、
4割を超える子供に発育障害のリスクがあり、
世界で見ると実に四人に一人がその危険にさらされています。
たまごは比較的安価に飼育・調達でき、
貧しい地域でも普及させやすい食材です。
元気な子供の未来を創るためにも、
たまごは大きな貢献ができる、ということですね。
余談ですが、
上記の卵を毎日食べた子供達は、
砂糖菓子など甘い食べ物の摂取が減っていたそうです。
もしかすると、
たまご食でバランスよく栄養が満たされた事で、
オヤツなど「甘い物が食べたい!」
という気持ちを減らせるのかもしれませんね。
お菓子好きなお子さんに悩まれているお母さん、
そして赤ちゃんのすこやかな成長を願うお母さん、
毎日のたまご食をお試ししてみてはいかがでしょうか!?
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。
(参照:An egg a day may prevent stunted growth in infants-NHS Choices)