輸入依存から猛烈に国産たまごを増やした日本人
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
本日のテーマは、
『たまごと海外のやりとり』について。
現在食卓に並ぶ卵は
ほぼ100%国産です。
ですが実は明治時代
日本はめっちゃたまごを輸入していました。
維新後
江戸時代から文明開化で
世の中がガラッと変わりました。
そこで食文化としてめっちゃ
食べられるようになったのが、
卵なんですね。
江戸時代、卵って貴重品でした。
昨日ブログで書いた通り
一個500円ほどの価値がある
ぜいたく品あつかい。
これなぜかというと
「たくさん作れなかった」
からですね。
江戸時代には
農家さんが畑仕事のかたわら
小遣い稼ぎにちょこっとと飼育する
そんな養鶏が一般的でした。
ですので、卵もそんなに
採れなかったわけです。
ところが…
維新後は卵を食べる人が急増
そんな少ない生産では
とてもおっつかないので
お隣の中国からバンバン
たまごを輸入したんです。
それが、
美味しい卵を食べたい!
という情熱で、
猛烈な国産量産の取り組みが
始まったのです。
明治に入り急増したニワトリ。
畜産統計によりますと
最古のデータがある
明治20年(1888)の時点で
なんと!910万羽ものニワトリさんが
飼育されてました。
江戸の終わりからたった20年で…
これすんごい増加ペースなんです。
そして…
そこからわずか30年で更に3倍に!
1920年には3千500万羽もの鶏になりました。
そこからさらに増え続け、
昭和初期には中国に逆に
卵をバンバン輸出するまでになっちゃうんです。
ちなみに今は、採卵鶏だけで
日本には2億羽!が飼われています。
世界的にみても、驚異的な増え方なんですよ。
すごいですね~。
なんで日本人は
こんなに卵好きなのかというと
ひとつには、宗教観が日本人に
合っていたから、とも言われます。
仏教の教えで殺生を避ける
そんな考えの中、
「たまごって無精卵だし
殺生じゃないよね?」
という考えが広く定着していたことが
急速な増加の理由。
◆宗教レスな食材として理想的
ちなみに卵は世界的にも
宗教の戒律にひっかかることが
極めて少ない無宗教食材です。
三大宗教はもとより
戒律に厳しい宗教でも
「たまごは食べてオッケー」
なところが多いのです。
先週から、
訪日外国人観光客の入国手続きが
2年ぶりにを再開しています。
本格的な入国が今月下旬以降より
始まる予定です、
宗教の戒律にひっかかりにくい
たまごの和食料理は、
外国人旅行客に
受け入れてもらいやすいです。
ぜひ、インバウンド復活を
見据えた戦略として、
たまごの無宗教性のメリットを
知ってくださいませ。
あなたのお店のメニューイングに
活かせるかもしれません。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。