カクテルとたまごのちょっと不思議な関係
最近ゆっくり飲みに行くことは少なくなりましたが、
お酒を飲むのは大好きです。
さて、たまごといちばんつながりの深いお酒と言えば、実はカクテルなんです。
■カクテル名前の起源がエッグスタンド
フランス語で鶏肉・鶏卵の卸商(われわれの商売ですね)のことをコクティエ(coquetier)といい、転じてエッグスタンドのことも指します。
諸説あるカクテルの語源の中に「ニューオリンズの薬屋説」があります。フランス系移民の薬屋さんが、ブランデーに卵を混ぜたお酒を売ったところ大評判になり、これが上記のコクティエと呼ばれていたそうです。これが転じたとの説です。
(※この薬屋さんがブランデーと砂糖などを混ぜたお酒をエッグスタンドに入れて売ったからという説もあります)
■たまごを使ったカクテルいろいろ
じつは結構たくさんあります。卵黄ベースのリキュールがあるんですね。
ちょっとだけご紹介すると
・エッグノック ・・・ミルクとたまご、そしてブランデーでできたカクテル。飲みやすいですが結構アルコール度数は高め。飲みすぎにご注意を。
・フリップ ・・・お酒(ブランデーだったりワインだったり)と卵黄、そして砂糖をシェイクしたもの。
・ミリオンダラー ・・・ジンベースでパイナップルジュースと卵白、ベルモット、甘味が入ったもの。パイナップルの酸味に卵白の泡がフワッと浮いた豪華な味わい。「百万ドル」の縁起良い名前もあって昔から人気のカクテルだそうです。
他にも、月刊スーパージャンプ掲載の「カクテル」という漫画先月号では、卵黄を使った「生牡蠣」そっくりの食感をたのしむカクテルが紹介されていました。(※うっかり名前は失念)その他にも沢山あります。
■なぜ飲み物にたまご・・・?
これは文化としか言いようがないかもしれませんが、日本人にとってはちょっと興味深いですね。
日本にも玉子酒はありますが、日常的な飲み物ではないですし。
メリットとしては(1)なめらかな食感になりボディ感が出る (2)卵うまみ成分によるマスキング効果で、味がまろやかに (3)効率よく栄養摂取ができる
こんなところでしょうか?
おそらく、海洋国家である日本ではスープのダシを魚でとる(味噌汁・煮物)のと同じことで、
内陸地にあって動物性たんぱく質としての「たまご」が食文化の中心にあった地域では、その使い方にもより広い多様性が出てくるのは当然なのかもしれません。
身の回りにたくさんあれば、「このたまご、ちょっとお酒に入れてみたらうまいんじゃね?」って考えやすいですよね。