小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまごの歴史・文学・文化学 記事一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

短更新、といいながら本日二回目の更新です。

ひな祭りに牛肉や鶏肉料理食べると金運UPすると識者解説 | マイナビニュースhttp://news.mynavi.jp/news/2014/03/02/105/
『(前半略)加えて牛肉や鶏肉の料理を食べると、金運アップに繋がるという。「古代中国の占術のベースになっている『五行説』で読み解くと、金運を司るパワーと相性がいい十二支が“酉”と“丑”なんです。そのため、鶏肉や牛肉を取り入れた料理をひな祭りに食べるといいかもしれませんね」』

とのことで、ひな祭りに鶏肉など鶏さんや牛肉を取り入れた料理を食べると「金運」アップするのだそうです。

“金運”と鶏さんは確かにつながりが深くて、以前にもご紹介しましたが、風水の世界では「最も寒い時期(大寒ごろ)生まれの卵を食べると、一年の金運がアップする」と言われておりました。これは、寒さで快適元気になった鶏さんが一年で最も飼料をたっぷりたべる時期であることから、滋養に富んだたまごを生み、それを食べると体に活力が増して仕事がうまく行くから……と言われています。

春のひな祭りの時期も、旧暦で言うとまだまだ寒い時期です。 同じような根拠で鶏さんが金運と結びついている可能性は十分あるのではないでしょうか!?

ぜひ、本日の晩御飯は鶏料理&たまごで決まり!ですよ(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:ちょっとハッピーな世界の卵伝説 中国編 金運の上がる卵!‐たまごのソムリエ日記

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2014年03月3日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

天津飯ってご存知ですよね。

アツアツごはんの上にふわふわの卵、そしてとろーり餡がかかっているアノ美味しい料理です。

これ、日本で普及した中華料理だってことを知ってますでしょうか?

“天津”の名はついていますが、中国の天津ではカニ玉をご飯の上にのっけて食べるという習慣はありません。

諸説ありますが、東京の中華料理店「来来軒」で始まったという説と、大阪の「大正軒」で始まった説の2つが有力のようです。

そういえば、名古屋のラーメン屋さんで必ずメニューに載っている「台湾ラーメン」も、台湾発祥じゃなくて日本(というか名古屋地区)発祥なんですね。 スパゲッティ「ナポリタン」も、ナポリはおろかイタリア全土で食べられていませんですし、少しでもゆかりがある地の名前をメニューに取り入れるのは、なんでも取り入れる日本の食文化らしいネーミングセンスなのかもしれませんね。

ちなみになぜ「天津」なのかというとこちらも諸説あって、お米やカニなど天津産の食材をたまたま輸入して使っている時期だったからという説と、天津のご飯の上におかずを盛って食べる習慣が元になっているからという説があるようです。

◆ダイナミックさが美味しさの秘訣
天津飯のふんわりした玉子を作るコツは、多めの油で一気に加熱すること。 猛烈に大きな動作でかきまぜつつ加熱したほうが、うまく行きます。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2014年02月24日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

本日は、ひさびさに卵の都市伝説をご紹介。

数年前にネットで話題になった、謎の「たまごドリンクレシピ」があります。

それは、「ふき」と「たまごの白身」を組み合わせたレシピで、なんと一生に一度飲むだけで絶対に脳卒中で倒れなくなるというスンゴイ効果のドリンクなんですね。

実はこれ、

20年以上前、

ヘタすると30年前から面々と受け継がれている、

チェーンメール的都市伝説レシピなんですねー。

なにせ、

誰が書いたのか、

どこで始まったのか

これがサッパリわからない。

効き目も根拠もすごくアヤシイ。

なのに、ご年配の方々中心で全国に広まっている「謎レシピ」なんです。

レシピはたいていチラシのような形で出回っており、

文頭にはこんな文句が付いています。

これは福岡市の小学校校長会で紹介された、参考文書の内容を要約したものです。国分市の養護老人ホーム”〇△園”で実施していて、国分市や隼人方面で大変な評判になっています。
今までに数千人の人が試され、そのことごとくの人々が健在であるという実験済みだそうです。
この飲み物は、一生に一度飲むだけでよいということですので興味をお持ちのかたは、早急にお試しください。また、お知り合いやお友達にもおひろめください。

……との事です。 

〇△の部分は、その時々で変わることもあるようですが、

国分市の部分はおおむね共通していたり、ホントナゾ多き紹介文。

そして、紹介されているレシピは以下のとおり↓

脳卒中で絶対に倒れない飲み物の作り方(一人分)
1、鶏卵・・・・・・・・・・・・一個(白味だけ)
2、ふきの葉の汁・・・・小さじ3杯
(ふきの葉の生を3?4枚切り刻むんで搾り潰し、それをこした汁)
3、清酒・・・・・・・・・・・・小さじ3杯 (焼酎は駄目)
4、梅漬・・・・・・・・・・1個をすりつぶす
(土用干しした梅干は駄目) 塩漬けにしてやわらかくなったもの
*注意:製法は必ず番号順に入れること。できるだけ一品を入れるごとによくかき混ぜること。
国分市の養護老人ホーム慶昌園で体験しているということで、国分市および隼人方面で大変評判。
* 梅の塩漬けの頃、入梅の6月頃には、ふきも梅も手に入ります。
(福岡市の校長会で配布の資料)

—————————
脳卒中で絶対に倒れない飲み物の作り方(一人分)
(1)鶏卵 : 一個(白身だけを使う)
(2)ふきの葉の汁 : 小さじ3杯  (ふきの葉を3枚ほど切り刻んですりつぶして濾した汁)
(3)清酒 : 小さじ3杯 (焼酎は駄目)
(4)梅漬 : 1個を細かくつぶす (土用干ししていないもの)

*注意:製法は必ず番号順に入れること。できるだけ一品を入れるごとによくかき混ぜること。 

—————————

ナルホド、お酒ドリンクなんですねー。

他のチェーンメールと同じく複数のバージョンが存在するのですが、レシピについてはおおむねどれもおんなじ。

ふきの葉は食物繊維を豊富に含みますが、

栄養的には他の野菜とくらべそれほど多くありません。

卵の黄身には確かに、

血管を強くして脳卒中のリスクを下げる栄養素がたくさんあります。

が、『毎日きちんと食べた場合』の効能であって、

「一生に一度食べて効く」ほどの劇的な効果は、

残念ながら無いんですねー。(ーー;)

厚生労働省の統計データによると、

脳卒中の死亡は年間約13万人、人口の約0.1%です。

一年間で区切ると「1000人中999人は脳卒中では死なない」…とも言えます。

そういう意味ではこの謎ドリンク、

飲んでも飲まなくてもほとんどの方は、書いてある通りの効能になるっちゃァなるわけですが・・・・・・(^^;)

 

◆「暦」から来たコラボ伝説か!?
なんでこんなレシピが生まれたのか、を私なりに考察しますと、これは「大寒」のこよみが元になっているんじゃないかと思います。

実は「ふき」と「たまご」は、まさに今の時期『大寒』(1月下旬-2月初旬)を指すキーワードなんですね。

二十四節気のひとつ「大寒」の時期は、七十二候で表現すると「款冬華」と書いて「ふきのはなさく」と読みます。

また同じ時期を中国では「鶏始乳(にわとりはじめてにゅうす)」とも書き表わします。(※注1)

前者は「ふきが目を出す頃」という意味で、

後者は「春が近づき鶏が卵を産み始める頃」という意味です。

それとは別に、ニワトリさんが初めて産む頃の卵・「初産み卵」は『中風(脳卒中の後遺症)を予防する』とのいわれが古来よりあります。

よって、

時期が同じ「卵=ふき」のイメージ + 「初産み卵の効能」

→ 「脳卒中に効く、卵とふきの特別ドリンク」

というところに繋がったんじゃないでしょうか?
(※注1:日本では「款冬華」直後の時期を「鶏始乳」と呼びます)

「いわしの頭も信心から」とも言います。

上のレシピ、少なくともカラダに悪いわけじゃありませんので、ダメ元でお試しいただくのも・・・・まァ面白いかもしれません。(^^;)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:【たまごの都市伝説】秋分の日に立つ卵- たまごのソムリエ日記

(関連:【たまごの都市伝説】1卵+2携帯電話=??(携帯への恐怖!) – たまごのソムリエ日記

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2014年01月25日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

ちょっとハッピーな卵伝説の第二弾!です。

今回は中国から。

中国の風水学では、

『大寒の頃の滋養に富む卵を食べると活力が増し、一年の金運がアップする。』風水の伝より
大寒の頃(一月中旬?二月中旬頃)の厳しい寒さは鶏さんにとって最高の環境。この時期だけの縁起たまごで一年の福  をつかみましょう!

大寒の頃の滋養に富む卵を食べると一年の金運がアップする。

と言い伝えられています。

天然のダウンジャケット(羽毛)を着ている鶏サンにとって、大寒の頃(二十四節期“大寒”前後・1月中旬-2月中旬頃)の厳しい寒さは快適な環境とも言えます。 昔の人は、この時期の鶏サンは餌をたっぷりと食べて張りのある滋養に富んだ卵質の良いたまごを産む事をちゃんと知っていたわけです。

良い卵を食べて栄養をつけると、体に活力が増して商売が上手くいく・・・! そういう考えを風水学で提案しているわけですねー。

我々自身も、この時期に合わせて毎年限定のこだわり飼料で育てた「金運たまご」をお届けしています(^^)

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なんせ、当社の社名は「小林ゴールドエッグ」ですし。

この時期限定の縁起たまごで一年の福をつかみましょう!

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連)ちょっとハッピーな世界の卵伝説 イタリア編 – たまごのソムリエ日記

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2014年01月20日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

先日「たまごで塔を組む」というコトワザを紹介しましたが、なんと!フィリピンには実際に「たまごで組まれた城」があるんです。

名前は「サンペドロ城塞」(fort SanPedro)

フィリピン・セブ島にあります。 建てられたのは、なんと275年前・・・! 1738年にこの島を占領したスペイン人がムスリム侵攻を防ぐために建てたもので、住民が持ち寄った鶏卵をセメント替わりの“接着剤”として岩を固め建造されたと言われています。 現在は公園として整備され、セブ島の観光名所としてだけでなくデートスポットとしても若者に人気の場所なんだとか。

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270年以上経った今でも岩同士がしっかりとくっつき崩れることなく残っているってのはオドロキですねー。すばらしいたまごパワーです。(^^)

私も二十歳そこそこの頃にフィリピンを貧乏旅行したことがありますが、観光地としてもとってもステキな場所です。ぜひ一度訪れてみられてはいかがでしょうか!?

ちなみに卵の殻からできる「卵殻カルシウム」は現在でもセメントなど建築材料として用いられています。 もしかしたら我が徳島にも、あなたの町にもサンペドロ城塞のようにタマゴそのものを使った建物が人知れず建ってるかもしれません(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(参照:改訂増補タマゴの知識・幸書房)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2013年12月19日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

先日「たまご焼き」の表記は「玉子焼き」か「卵焼き」か?というテーマでエントリを書きましたが、

そもそも「たまご」という呼び名ですが、戦国時代までは鳥子(とりのこ)」と呼ばれていたんです。

鳥子・・・、タラの子供だから「たらこ」みたいなものでしょうか!?

ほかに「加比古(かいご)」という呼び方もあったようです。

「たまご」の呼び名が定着したのは江戸時代はじめ(1600年から1640年ごろ)、ちょうど一般庶民にタマゴ料理が普及しだしたころ。 きっと愛情を持ってそれまでとは違う名前をつけたんじゃないでしょうか。

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ところで少年ジャンプの大人気漫画に「トリコ」という作品があります。「グルメ」が主題のストーリーなので、結構な割合で「たまご料理」が出てきます。

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もしかしたら、「トリコ」の名前の由来が「鳥子」、たまごだったりして!?

一度作者の方に聞いてみたいです。(^^)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2013年11月25日