小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまごの歴史・文学・文化学 記事一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・小林です。

ロシアのオペラに「黄金の雄鶏(Золотой Петушок)」なる作品があります。日本では「金鶏」と呼ばれていて、有名な作品です。書かれたのはリムスキー・コルサスさん。

ざっと解説すると、こんなお話です。


ある国に王様がいました。「隣国との緊張がずっと続いている・・・そろそろのんびりしたいなぁ。二人の王子はサッパリ頼りにならないし、何か良い案は無いものか。」と考えていました。

そんなとき、宮殿に奇妙な占星術師が現れました。「それならこの黄金の鶏はいかがでしょう?これは未来を予測し危機がせまるとコケコッコーと鳴いて知らせてくれます。」

それは良さそうじゃな、と王様はさっそく「今はどうなのじゃ?」とニワトリに質問すると、「コケコッコー!寝転がって治めてなさい。」と鳴く。なるほど今は安心なんじゃな、こりゃ楽じゃ、気に入った!と占星術師に「なんでも褒美を取らせるから後で申せ。」と大喜び。それからは毎日「寝転がって治めな。コッコー」との声を聴いて、安心しきってのんびりくらしていました。

ところがある日…!

「コッコー!警戒しろ!注意しろ!」とニワトリさんが鳴きました。

「こりゃ隣国が攻めてきたのだ!息子たち、出陣せよ。」と二人の王子に軍を指揮させ送り出します。

ところが……いつまでたっても音信が無い。帰っても来ない。その内に「コッコー!警戒しろ!危ないぞ!」とまた黄金の鶏さんが鳴くものですから、仕方なく残った兵をかき集めて自分も出陣をしました。

国境近くの谷間に来たところ、なんと…!

お互いで殺し合い、刺し違えた王子二人と壊滅した軍を発見したのです。

いったい何があったのか…!?

そこへ、隣国の軍と謎の女性が現れます。

「わらわは女王じゃ。」と言う。よく見るととても美しい。いや、めちゃくちゃスーパー美しい。控えめに言って絶世の美女。たちまち王様はメロメロになってしまいました。

“おそらく二人の王子も、彼女を奪い合って刺し違えたに違いない。”

息子のカタキ!…のはずなのにひとめで心を奪われた王はもう復讐心なんてどこかにふっとんでしまっています。なんとか彼女の気を引こうと、慣れないカラオケやダンスまで披露する始末。

その熱意(?)のおかげか、ついには女王を花嫁として連れ帰る事に成功します。

さて、ウキウキと国に帰った国王を待っていたのは占星術師でした。

「『なんでも』って言いましたよね!?褒美にその美女をください。」

ええ…!?なんでもったって限度があるじゃろう。そんなことできるか!と王様は占星術師を殴り殺してしまいます。

すると…!天に雷鳴が響き暗雲がたちこめ、金のニワトリさんが「コケコッコー!じいさん、頭を突つくぞ!」と鳴きながら王の頭を貫きます。王は死んでしまいました。

女王は笑い声と共に消え、金の雄鶏も消える。後には途方に暮れた民衆だけが残されました。

俺たちはこれからいったいどうすれば……。

というラストです。


〇裏メッセージがある

このお話、もともとはロシア民話です。有名作家だったコルサスさんがなぜこれを歌劇に仕立て上げたかというと、この物語、要するに

世界から立ち遅れる帝政ロシアへの体制批判

だったのですね。

自分の快楽を求めるおバカな王様のもとで、民衆が困り果てる。

なんと情けない…

みんなコレで良いの?

そんな皮肉メッセージが込められているわけです。そうすると、黄金のニワトリはさしずめ“価値ある情報や技術”の象徴でしょうか。自分がラクをする為だけに貴重な情報を使う、享楽にふけり最後は自分が「危機」として金鶏の叫び声と共に処理されてしまうわけです。

一個十数億円、有り余る宝石財宝・技術の粋を尽くした卵飾り『インペリアルイースターエッグ』を毎年妻に送り続けた、当時の皇帝ニコライ2世。『黄金のニワトリ』を自分の怠惰の為だけに利用した作品中の王様は、まさに彼を彷彿させます。

この戯曲が書かれたのは1907年頃で、そのちょうど10年後にロシア革命が起こり最後の王朝であるロマノフ朝は終わりを迎えます。ニコライ2世は革命後に銃殺されてしまうわけですが、その際にこのオペラ「金鶏」のラストを思い出した方も多かったのかもしれません。

〇皮肉を込めるなら卵か鶏!?

そういえばスイフト作「ガリバー旅行記」も体制批判が裏テーマにある作品ですが、作中で英国を皮肉る題材として使われたのが「ゆでたまご」でした。(『ガリバーを戦争に巻き込んだ「ゆでたまご」』たまごのソムリエコラム

ニワトリや卵、身近にあるものはイメージしやすいですから、こういった寓話や皮肉には大変使いやすいのかもしれません。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:米国フリーマーケットで発見のイースターエッグ、なんと推定価値34億円と判明! | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2019年12月18日

グリム童話に、
「水晶の珠」
というお話があります。

そこに、

「アツアツの生卵」

なるアイテムが出てくるんですね。

 

主人公は魔女の息子、三男。

子供の裏切りを恐れた魔女は、
兄2人を『空を舞うワシ』と、
『海に潜るクジラ』に
魔法で変えてしまいましたが、

運よく逃げ出したその若者は、
旅の途中で
『「太陽の城」に
閉じ込められたお姫様の話』
を耳にします。

 

「助けに行って、
すでに23人も殺され
ちゃっているらしいぜ。

あと一人失敗したら、
魔法が一生解けないんだとか。」

 

よし。
そのお姫様を助けるのは自分だ。

そう決めて、
お城へ向かいました。

知恵を駆使して
ようやくお城を発見、

お姫様と対面しますが、

何としたことか、
お姫様は醜い老婆の姿に
なっています。

 

「これは呪いなんです。」

「城を降りたところに
野牛がいます。

これを倒すと
腹の中にいる火の鳥が
飛び出してきますので、

どうかこの鳥が産んだ
“熱い卵”を割ってください。

中の黄身が“魔法の水晶”に
なっています。

これが魔法の呪いを
解いてくれます…!」

 

と涙ながらに
お姫様が語ります。

 

野牛…に守られた火の鳥
…の中にある灼熱のたまご
…の中にある黄身(水晶)が必要。

 

うーん、
なかなかのセキュリティですねぇ。

なべて世の中のシステムは、
これくらい厳重にしてある方が
良いのかもしれません。

 

さて、

その言葉を聞き、
勇気を奮い野牛を倒した若者ですが、

 

中から出てきた火の鳥は
空を飛んで逃げてしまいました。

grim2201710.jpg

しまった・・・!

と、思ったその刹那、
空から一匹のワシ、
に姿を変えられている長男が
火の鳥に襲い掛かり、
その爪で仕留めます。

 

ところが…!

カンジンのアツアツ卵が落下、
漁師の家に落ち
家ごと燃え上がってしまいます。

grim3201710.jpg

シマッタ・・・!

と、再度思ったその時、
海から一匹の大クジラ、
に姿を変えられた次男が

ザブン!と波を寄せて
火を消してしまいます。

 

急激に冷やされたこと、
また落とした衝撃から、
運よく卵がパッカン!と割れており、

難なく中の黄身・水晶珠を
取り出すことができました。

 

あとは、

その水晶珠をかざして、
お姫様の呪いを解き
魔法使いを降参させ
「太陽のお城」をゲット、

ついでに
兄さん二人の呪いも解いて
万事、めでたしめでたし。

…とまあ、こんなお話です。

 

◆お祝いの料理がモチーフ!?

この物語、
たまご屋のこばやしが読んで
興味深い点が2つありました。

一つは、
ウシの中に→トリの中に→たまご
という構造です。

 

ヨーロッパのお祝いには、

ゆでたまごを中に詰めた
アヒルや七面鳥の丸焼きが
饗されることがあります。

 

また、
砂漠のベドウィンの結婚式には、

ゆでたまごを魚に詰める
→その魚を焼き鶏に詰める
→鶏を子羊に詰め焼く
→最後にラクダに子羊を詰め
じっくり煮込む

…という
なかなかスゴイ料理があります。

 

もしかすると
そういった料理のイメージが、
このお話に反映されているのかも
しれませんね。

 

もう一つは、
「急に冷ますとたまごが割れた」
という描写。

 

実際ゆで卵を作るときには、
冷蔵庫から出したての
冷えた卵を茹でると、

お湯にいれたとたんに
「パキッ」とカラが割れてしまいます。

なので、
常温に戻してから
茹でるのがコツなんです。

 

なんとなく、
そういった知恵が
反映されているようで、
これまたとっても興味深いです。

 

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2017年11月11日

tamagowar201706.jpg

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

一攫千金、

カリフォルニアにある“金脈”を目指して荒くれ者が詰めかけ、

時には争い、銃撃戦…

こんな古きアメリカ西部の騒ぎを

「ゴールドラッシュ」と呼びます。

実は同じ頃に、

一攫千金、“絶品美味しい卵数十万個”をめぐって

荒くれものが押し寄せ、奪い合い、

銃撃戦を繰り広げた

言うなれば

「エッグラッシュ」

があったのをご存知でしょうか?

本日は、その名も

『エッグウォー(卵戦争) 』

と呼ばれる、有名な事件について。

 

◆カリフォルニア沖に浮かぶ「宝島」…!?
時は1800年代中頃

場所は米国の西部

サンフランシスコの沖にある島、ファラロン島が舞台です。

fallaild201706.jpg

この島、

実はめっちゃカモメやウミガラスがいる楽園の島で、

アラスカとハワイをのぞく全米最大の「海鳥の営巣地」

カリフォルニア州がメキシコから米国に移譲されてすぐ1849年

「ロビンソン博士」なる人物が

この島の「宝」を発見したんです。

宝とはすなわち「海鳥のたまご」です。

海鳥、特にウミガラスのたまごは味が濃くってメッチャ美味い。

egg_eggwar201706.jpg

そして生産量がスゴイ。

年間に産まれる卵の数は、50万個以上!

「こりゃすごいぞ。」

…ということで、

すぐに海鳥の卵を売る会社、

その名も「エッグカンパニー」を設立します。

 

当時の「卵」は高級食材、しかも西部は人口増で常に食料不足でした。

とにかく儲かりますから、

島を調査して建物・道路・船着き場を次々に建設、

ようするに完全にわが物としちゃったんですね。

eggw_blog201706.jpg

上の写真は、実際の収穫の様子。

真ん中に山になっているのが、ウミガラスの卵です。

鶏卵よりはやや大き目ですねー。

毎年5月から7月の間、

「エッグピッカー」と呼ばれる「卵集め人」達が島中から卵を集め、

毎日サンフランシスコへ船で運びました。

eggerblog1706.jpg

5月初上陸の時は、その日のうちに巣のたまごをぜんぶ破壊し、

次の日から卵があれば、これは新鮮!と判別したそうです。

ちょっとカワイソウですねェ…。

 

◆ワルが集まってくる・・・!

さて、

とにかく大儲けだったことから、

当然のごとく儲けを狙うライバルが多数出てきます。

「俺たちにも捕らせろよ・・・!」

ってことですね。

 

島の領有権は「エッグカンパニー」が持っていましたから、

最初は周辺の小島を狙って捕りに来ていましたが、

ほどなく次々と本島へ乗り込んでくるように…。

boatblg201706.jpg

もちろんトラブルになります。

ただ、そもそもこの島はあちこちに岩礁がある船の難所、

連邦政府が灯台を建てたことでようやく自由な行き来ができるようになったところです。

ですから、島は政府の保安管理下でもあったことから、最低限の治安は保たれていました。

 

◆国の目をかいくぐって戦争に…!

1863年のこと、

ライバル会社のデイビッド・バチェルダー率いる仲間が島に上陸した所を、島の灯台管理局長が臨検しました。すると、

卵盗み目的だけじゃなくって、
多数の武器で武装している・・・!?

保安局長は武器を押収し、
彼らを島外へ退去させました。

 

ところが

バチェルダー一味は、

更に沢山の武器を持ってまた戻ってきたんですね。

目的は、エッグカンパニーを追い出すため。

国の巡視船をかいくぐって、

3隻27名もの武装した部隊が、
夜明けとともに島に上陸します。

が、

いち早くエッグカンパニーのスタッフが侵入に気づき、

すぐさまこれに応戦、

島の海岸は
あっというまに数十人が銃を手に撃ち合う、戦場と化しました。

battleeggwar201706.jpg

島を知り尽くした「守る側」が有利だったのか、

20分の激しい戦闘ののち、

双方死者1名、上陸したバチェルダー一味が多数のケガ人を出し

撤退することで、決着となりました。

 

・・・・・・

いやー、

卵を巡って数十人のガンマンが撃ち合い…

なんともスゴイ話です。

突然やってきたならず者を撃退するなんて、

「卵集め人」の皆さんもかなりのスゴ腕だったのでしょうか!?

 

◆たまごバトルは美味だから・・・!?
世界一高いオムレツ」を提供する英国のレストラン「Boisdale」のシェフは、同じ海鳥である黒頭カモメのたまごを、「美味!まるで宝石だ。」と評しています。

ウミガラスの卵も
栄養源となるだけでなく

荒くれものにとって「砂金」と同じくらい価値のある、極上の味だったのかもしれません。

 

けっきょく

バチェルダーは殺人罪で逮捕

「エッグカンパニー」はその後も
20年に渡り島の集卵を独占しますが、

その後連邦政府に島の権利を売却、
命令により退去となりました。

 

それは、
鶏卵の飼育増産方式が確立され
食料不足が解消されたこと、

そして何より

数十万羽いたウミガラスが
わずか約6千羽まで減少してしまった
ことがその理由です。

 

150年経った今この島は

再び数十万羽に増えたウミガラスとアザラシが住む、平和な楽園となっています。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:こんなにある!世界で食べられている鶏サン以外の鳥卵10種 – たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2017年06月19日

 

イタリアの伝説によると、本日生まれの卵を食べると胃と頭と耳の痛みが治るんだそうです^^
そして、
麦畑にその卵を持って行けば麦病気の予防になり、
ブドウ園に持ち込めばブドウが霰被害に合わない
のだそうです。
本日は「キリストの昇天日」でして、その日生まれのたまごが特別なんですね!
南方熊楠さんによると、
『イタリアのモンフェラートでは、キリストが昇天した日に新しい巣で生まれた鶏卵は、胃と頭と耳の痛みを治し、麦畑に持ちゆけば麦奴の侵害を予防し、葡萄ぶどう園に持ち往けばその葡萄が霰あられに損害を受けることは無くなると信じられている』( 南方熊楠著 十二支考(下))
のだそうです。
パンはキリストの肉、ブドウ酒はキリストの血ですから、ご利益があるのでしょうか…?
農産物全般、お米にも効果があるのでしたら、
私達のお届けする卵は、
農場から田んぼの間道を通り抜けて自社選別場に入ってますので、もしかしてお米に多少は御利益があるかも・・・!?(^^;)
デスクワークが続く・疲れ目の方は、明日明後日くらいの卵をぜひ買ってみてはいかがでしょうか!?
また当社にでしたら、本日お越しくだされば、
喜んでお渡しできますよ?^^
http://www.cgegg.co.jp/blog/2013/08/post-727.html

mugi_budou_tamago.jpg

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

以前もご紹介しましたが、

イタリアの伝説によると、

本日生まれの卵を食べると胃と頭と耳の痛みが治る

 のだそうです^^

そして、

麦畑にその卵を持って行けば麦病気の予防になり、

ブドウ園に持ち込めばブドウが霰被害に合わない

とも言われます。

本日は「キリストの昇天日」でして、その日生まれのたまごが特別なんですね!

南方熊楠さんによると、

『イタリアのモンフェラートでは、キリストが昇天した日に新しい巣で生まれた鶏卵は、胃と頭と耳の痛みを治し、麦畑に持ちゆけば麦奴の侵害を予防し、葡萄ぶどう園に持ち往けばその葡萄が霰あられに損害を受けることは無くなると信じられている』( 南方熊楠著 十二支考(下))

のだそうです。

パンはキリストの肉、ブドウ酒はキリストの血ですから、ご利益があるのでしょうか…?

農産物全般、お米にも効果があるのでしたら、

私達のお届けする卵は、

農場から田んぼの間道を通り抜けて自社選別場に入ってますので、

もしかしてお米に多少は御利益があるかも・・・!?(^^;)

 

デスクワークが続く・疲れ目の方は、

店頭では明日明後日くらいに並ぶ卵を

ぜひ買ってみてはいかがでしょうか!

また当社にでしたら、本日お越しくだされば、

喜んでお渡しできますよ?^^

(関連:ちょっとハッピーな世界の卵伝説 イタリア編 – たまごのソムリエ面白コラム

 

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2017年05月25日

iroiroegg201611.jpg

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご、と一口に言っても、

実はニワトリさんだけじゃなくって、いろーんな卵が食べられているんです。

本日は、意外と流通していて入手可能な、

世界のいろんな鳥さんの「たまご」をご紹介。

◆けっこう美味しいアヒルのたまご
鶏さんのたまごよりは、やや濃厚でサイズも大きめです。黄身の割合がニワトリさんよりも多めなので、カスタードクリームなどに向いています。中国ではアルカリ性の灰に漬けこんだ「ピータン」が有名ですね。

黄身に含まれるビタミンAはニワトリさんの約2倍、ビタミンB12は5倍もありますが、カロリーは2倍という少々悩ましい食材ですね^^;

グイネスパルトロウなど有名女優や人気歌手が取り上げたこともあり、グルメ食材として欧米で人気となってきています。

ahiru_niwatorihikaku.jpg

ahiru_niwatori.jpg

 

◆卵アレルギーの救世主!エミューのたまご
青色があざやかなエミューのたまごは、「握りこぶし」くらいの大きさがあります。一番の特徴としては、「たまごアレルギー症状が出ない」ということ。アレルギーのお子さんでも食べられるんですね。 気候が合うオーストラリアでは割と手に入りやすいようです。

日本では東大が北海道に農場を持って研究中。

普通のたまごより濃厚でクリーミーな味で、ふわっとした食感があります。黄身と白身がちょうど半々の比率なので、そのままケーキを焼くととっても美味しいんです^^

emuegg201702.jpg

 

◆ガチョウ
「リッチでクリーミー」と評されるガチョウのたまごは、風味が良い食材、トリュフやアスパラガスなんかと組み合わせた料理が定番なんだそうです。

サイズは鶏卵の2.5倍もあって、なかなか食べ応えがありますので、ゆでたまごやココットにするとグッドです! こばやしは沖縄でガチョウ卵のチャンプルー(炒め物料理)をいただいたことがありますが、美味しかったです!

ちなみにガチョウを飼いだした歴史はニワトリと同じくらい古く、古代エジプトにも飼育されていた記録が残っています。 少なめの餌で早く成長し、肉も卵も美味しく羽毛は良質の衣服や布団になり、さらに侵入者に対しては大声で騒ぎ番犬がわりにもなるなど、「ザ・家禽」と言うべきオールラウンダー!有能っぷりなんですね。

gacho_gooseegg201703.jpg

 

◆ホロホロ鳥
英語では「ギニアのニワトリ(Guinea Fowl)」とちょっと変わった名前で呼ばれているホロホロ鳥ですが、その名の通り北アフリカ出身です。

たまごは鶏卵の半分くらいでしょうか。小さいですがめっちゃ殻が固いです。黄身が多いこともあって、香り強めで濃厚な風味がします。

一年に60個程度しか産まないため、割と希少な食材として位置づけられています。 特に肉が美味しくってフランス料理で良く用いられています。

フレンチシェフの間では、

「マヨネーズにするとすんごく美味しい卵」なのだそうです。

 

◆超高級品!カモメのたまご
岩場で巣を作って卵を産みますから、とにかく採取が大変!必然的に高級品になります。 また、春の数週間しか採れませんので、非常にレアモノです。

僕も食べたことありません。

GUllegg_photo.jpg

英国では「黒頭カモメ」のたまごを採取できるライセンスを持っているのはわずか25名だけ。

サイズは鶏卵よりちょっと大きいくらいですが、淡い灰褐色の斑点があります。

黒頭カモメのたまごを使った「世界一高価なオムレツ」を提供する英国ロンドンのレストラン「Boisdale」のシェフいわく、

「まるで春の宝石です。信じられないくらい軽くてふわふわの食感と、壮大な味がします。」

とのこと。

うーん、食べてみたい!

 

◆一個で40人前!ダチョウのたまご
『世界最大のたまご』です。

写真を見るとすっごいインパクトがありますねー。

中身はなんと鶏卵40個分!

固ゆで玉子にするには2時間以上かかるほどのスーパーサイズです。

味はまぁ・・・食べてみた感じでは「素朴な」というかシンプルな風味でした。

dachouegg201702.jpg

また、ダチョウの殻は厚く非常にしっかりとしていまして、ハンマーでたたいてもなかなか割れないくらい硬いんです。

なので、加工品としても使われた歴史も長く、約4万年前のダチョウ卵の殻でできた装飾品が、ケニアの洞窟で発見されています。

大航海時代にはダチョウのたまごを加工した「地球儀」↓があったり、いろんな面で活用されていました。

dachou_tikyuugi1.jpg

 

◆キジのたまご
実はキジは「日本の国鳥」なんです。

kiji_egg201705.jpg

キジのたまご、

ご近所の方に分けていただいたことがあります。

淡い色の卵でサイズは小さめ、

鶏卵の半分くらいでしょうか。

独特の風味がありますが、

味そのものはややあっ さり目でした。

風味はキジが何を食べているかによって、つまり

季節や生息地域でけっこう変わるんじゃないかと思います。

意外なことに、キジのたまごは通販でも手に入ります。

 

◆「レア」のたまご
なにそれ・・・?

という方がのほうが多いのではないでしょうか。

ダチョウっぽい見た目の、「南米最大の鳥」です。

rheaegg201705.jpg

たまごも大きくて、だいたい鶏卵の10個分。

白っぽく明るいカラの色で

風味はとってもクセが強くって濃厚、

カスタードやムース、フリッタータ、キッシュ、パンケーキに向いています。

余談ですがこのレアという鳥、実はすんごい免疫システムを持っているそうで、どんなキズでも短期間で急速回復するのだとか。

この効果から、「レアの脂肪」は炎症抑制の軟膏として用いられています。

「たまご」の方はどうなんでしょうね。気になります^^

 

◆値段が合わない!?流通しない七面鳥のたまご

turkeyegg.jpg

鶏卵と味が似ています。

黄身の割合が多く目玉焼きにピッタリです。

“肉”は広く食べられていますが、

「たまご」は生産効率が悪いことからほぼ出荷されません。

知り合いでもいない限り、手にいれるのは難しそうです。こばやしも食べたことありません。残念!

Turkeyegg201705.jpg

(関連:肉は大人気なのに、七面鳥のたまごはなぜ食べられていないのか? – たまごのソムリエ面白コラム

 

◆小さくても栄養満点!ウズラのたまご
言わずと知れた「お弁当の味方」ですね!

 

ウズラは古来より世界中で飼われていまして、

エジプト壁画にも農民と一緒に描かれ、

ギリシャ神話にも登場します。

uzuraegg.jpg

ただ、欧米では“肉”用途の飼育がメインで、

うずら“卵”の出荷はほぼゼロ。

卵はどちらかというとアジア中心で食べられています。

生産量一位はダントツで中国。

日本は3位です。

ビタミンB12が豊富で健康にも良いんですよねー。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

いかがでしたでしょうか。

グローバル化してくるこれからの社会、

もしかすると、日本でも

もっと多様なたまごを食べるのが当たり前の世の中になるかも!?

ただ、これだけいろんな種類の鳥と卵があっても、

世界で一番、

ダントツで飼われているのはニワトリさんなんですね。

世界中に110億羽!もいまして、畜産動物としても世界一です。

それだけ味・栄養・コストパフォーマンス

総合的に優れているってことですね!

ここまで読んでくださってありがとうございます。

(参照:“Other eggs you should be eating instead of hen’s eggs ”| Daily Mail)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2017年05月9日

haiku_egg_niwatori201705.jpg

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

5月に入ってきもちのいい陽気ですね!

4月中ちょっと忙しく、
更新が滞っておりました。

齢70の母が俳句と短歌に
ハマっていまして、

本日は俳句とたまご鶏について
少しだけお話を。

 

「たまご」の季節、
季語
っていつか
ご存知でしょうか?

 

たまごの季語は「春」。

1000年ほど前は、つばめやスズメと同じく春の時期にしか卵を産まなかったので、季語は「春」なんですね。

いまでも、春の時期がいちばん卵を産むコンディションが良い時期なんですね。

味も最高です^^

 

では、

鶏さんの季語
いつでしょうか?

これは「冬」なんです。

1月後半から2月にかけて、
「大寒」の候の内、その初めの頃。

この候を別の表現で
鶏初めて交む』とも言い表します。

 

一番寒い時期は、
天然のダウンジャケットを
着ている鶏さんには
とっても快適な季節でもあります。

すなわち冬は
「鶏さんが一番元気な時期」
なんですね。

 

他にも
ニワトリが表す季語・時期は
いくつかありまして、

 

たとえば

『初鶏』と言うと、

これは

元旦の早朝に鳴く
鶏さんの鳴き声

でして、
俳句の季語は“新年”です。

 

また、
『鶏合(にわとりあわせ)』
なんてのもありまして、

これは“闘鶏”の別の呼び方で、
3月始め・ひな祭りあたり
を表す季語。

 

なんでニワトリのバトルが
3月なのかと言いますと、

 

毎年3月3日は、
平安時代よりつづく
宮中の行事として、

五穀豊穣を占う闘鶏を
しているんです。

なので、俳句ではこの頃の季語となっています。

 

ほかに
『羽抜鶏(はぬけどり)』
なんて言葉がありまして、

これは「夏」を意味します。

鶏さんの羽が抜けて
生え変わる時期、
ってことですね。

 

私共のお届けするたまごの農場でも、
この羽が抜けて生え変わる時期の前後で
たまごの質が変わり、

親鶏も
リフレッシュさせることが
できるので、

このタイミングを
厳密に管理しているんですね^^

 

いかがでしたでしょうか。

ニワトリは、
古来より人間の生活に寄り添って
生きてくれている動物です。

細やかな時期を表現するのにも、
多様なニワトリの生態が
活かされているんですねー。

 

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連)3月3日は「闘鶏占い」の日 – たまごのソムリエ日記

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの歴史・文学・文化学 2017年05月2日