植物性卵・代替卵を「卵」表記したらだめだよね?と議論【米国】
『ジャストエッグ』
『ビヨンドエッグ』
『パーフェクトエッグ』
・・・
ヴィーガン対応もあって
植物性100%の卵・肉が
ずいぶん普及してきています。
なにせすでに全米
3万件以上のスーパーで
販売されているんです。
ですが、
ちょっと興味ぶかい
風向きの変わり方が起こっています。
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
米国で興味深いニュースがありました。
『超党派の法案により卵ラベルの定義を目指す』
“Bipartisan Bill Aims to Define Egg Labels ”( Western Iowa Today 96.5 KSOM KS 95.7)
https://westerniowatoday.com/2024/01/24/bipartisan-bill-aims-to-define-egg-labels/
植物性100%の卵、
『代替卵』に対して
これって
卵じゃないじゃん。
「卵」の表記で良いの?
表記変えようよ。
・・・という
そもそも論な法案が
上院で提出されて議論になっています。
「Consistent Egg Labels Act」
(一貫した卵表示法)
として、
『“卵”と表示できるのは
鳥から採れたものだけ』
という表示取り締まり法案を
なんと民主党と
共和党の議員さん二人が
共同して提出したんです。
言われてみれば
たしかに・・・!
卵と代替卵って
バターとマーガリン
みたいな関係ですから、
どちらも名前が同じ
『卵』の呼び名がついてると
将来的に普及がすすんだときに
お客様がまちがえちゃう
可能性がありますよね。
上記の商品パッケージも
名前が『〇〇エッグ』ですし、
目立つかたちで
「Egg」って書いてあります。
植物性卵って
鶏卵業界には
影響あるなぁ
と思ってましたが、
そもそも『卵』と
付けるべきじゃない
という論点は
考えてなかったですね~。
法案提出した
共和党の上院議員
ジョニー・アーンストさんは
米トップの鶏卵生産量をほこる
アイオワ州選出。
彼いわく、
「養鶏農場を弱体化させる
欺瞞的な表示に対して
食品医薬品局(米国の厚生省)
は対策を講じなかった。」
となかなか厳しく批判しています。
◆新たな法整備のタイミングかも
たしかに日本でも、
たとえば
20年ほど前にあった
黒酢ブームでは
「きちんと定義をきめようぜ。」
と、JAS規格で『黒酢』の
定義と表記のきまりが
定まりました。
昔から小麦だけでつくる
『白醤油』が
醤油表記できなくなるなど
難しい面もありますが、
分かりにくさを法で
解決していってるんですね。
今回の法案提出は、
それだけ植物性卵・代替卵の
シェアが無視できなくなってきた
証拠ともいえます。
この結果次第では
欧米で
『〇〇エッグ』などの
ネーミングは
使えなくなってくる
かもしれないですね。
『エッグライク(たまごみたい)』
とか?
日本のブランド展開にも
影響してきそうです。
ちなみに米国業界団体の
北中部食鳥協会(North Central Poultry Association)は
『代替卵は栄養、機能性、
味においても卵と
一致してないですし。
法案を歓迎します。』
なんて、強気の発言をしています。
カニとカニカマのように
みんながしっくりくる
区別になればよいのですが。
今後の動向に注視ですね~。
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。