小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

74歳世界最高齢のトリ、4年ぶりに卵を産む

ニワトリは何歳まで卵を産むでしょう?

年齢を経ると卵にどんな変化が?


こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

昨日こんなニュースがありました。

 

“アホウドリのウィズダム:74歳。 新しいパートナーを見つけ、また卵を産む” Wisdom the Laysan albatross: This bird is 74 years old. She’s found a new partner and just laid another egg | CNN

世界最高齢のトリ、“ウィズダム”という名の
アホウドリがいます。

なんと74歳!なんですよ。

すみかは太平洋のど真ん中ミッドウェー環礁。

翼端2メートルもあるレイサンアホウドリが
130万羽集う大営巣地です。

この島で
2002年に著名な鳥類学者の
故チャンドラー・ロビンス氏が
偶然ウィズダムを見つけまして、
よく見ると脚に赤い帯が。

『Z333』とナンバーが付いてまして
調べたところなんと!
46年前・1956年にロビンス博士自身が
取り付けたものだったのです。

で、いまも元気で74歳
しかも卵まで産んでいるんです。

 

ちなみに66歳で産卵したときも
68歳・70歳で卵を産んだ時も
世界的なニュースになってます。

(関連:世界最高齢アホウドリ、66歳でヒナかえす | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト

 

アホウドリって、
パートナーを選ぶと
生涯同じ相手と添い遂げるんです。

で、一年に一個だけ卵を産み、2羽で育てる。
ちょっと人間っぽいですね。

 

でもウィズダムは高齢ですから、
74年間にパートナーに先立たれ
何度か変わっています。

そして・・2006年からパートナーだった
“アケアカマイ”も2021年から姿を見せておらず
3年間ウィズダムは一人だったのです。

ですが今年・・!

あらたなパートナーと
ウィズダムは一緒にもどってきて
4年ぶりに産卵したんですね。

すごい。

 

ちなみにアホウドリの卵は
鶏の約6倍の大きさ。

守るのも大変そうですが、
そのためにミッドウェーという
天敵のいない絶海の孤島
巣作りするんです。

 

◆鶏の場合はかなり短い

ちなみにニワトリの寿命は約15年。
しかし経済動物としての産卵期間は
2年ほどしかありません。

 

それ以降も産みますが産卵率は下がり
ひびの入った「破卵」や
パックに入らない大サイズなど
規格外品質の割合が増えて
コストが合わなくなるんですね。

 

◆加熱で絶品なたまご

コストに見合う産卵期間を
過ぎて生まれた鶏卵は

張りが弱くって白身の割合が多い
大きめサイズのたまごばかり
たくさん産まれます。

「箸でつまめる!」

・・みたいなウリだけを美点にすると
まったく良くないたまごに
なっちゃうわけですが、

この特徴が!
美味しさになります。

オムレツや玉子焼きのように
加熱して食べる料理だと

ふわっととろっとして
超美味しい玉子料理ができるんです。

このあたりをうまく活かして、
より長く飼育できる、とぼくは思ってます。

料理別専用たまごは、
そんな特性も活かしてますし。

 

海外では
「卵を産み終わったニワトリも寿命まで飼育する」
を特徴にしている鶏卵農場もあります。
当然とても高価なたまごですが。

今後必要な視点になってくるかもしれません。

元気に産卵するウィズダムのニュースをみて考えさせられます。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

 

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース2024年12月7日