スコッチエッグはオヤツかごはんか論争に環境大臣が公式回答【イギリス】
こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。
ゆでたまごをミンチ肉で包んであげた英国の伝統料理「スコッチエッグ」。美味しいですよね~。
以前に、「スコッチエッグはオヤツだ。」として英国のある小学校が弁当に入れるのを禁止をしたことから大論争になったニュースをご紹介しましたが、コロナ禍でふたたび「スコッチエッグはおやつかオカズか問題」が再燃しています。
コロナ禍中に揺れる英国は今、コロナ患者の発生比率に応じて3つのエリアに分けられており、
1段階…10万人あたり感染者100人以下
2段階…10万人あたり感染者100人以上
3段階…感染者急増
このどのエリアそれぞれで、厳しい禁止事項や移動制限が課されるロックダウンが検討されています。
ロンドンなど大都市は「2段階目」のエリアに入ってまして、『屋内での交流』や『食事以外のドリンク販売』が禁止になる事に……。
「食事ならしょうがないけど、気軽に飲み歩きするのはダメ!」としてパブやバーなどに人が集まるのを禁止するんですね。
感染拡大をふせぎたい政府の考えは良く分かりますが、規制されるお店や酒好きロンドンっ子からしたらたまりません。
適切な食事を出す店 → 開店してオッケー
軽食(おやつ・つまみ)だけを出す店 → 店を開けちゃダメ
となりますので、
「じゃあ、ウチはスコッチエッグを出しているけど、これはゴハンなの?オヤツなの?」
という議論が出ているわけです。
もちろんネットでも論争となっていまして、
先週LBCニュースの取材に対して、ジョージ・ユースティス環境大臣が正式な回答をするまでの騒ぎになっています。
気になる大臣の回答は、
「スコッチエッグはごはん」
との事でした。
もともとは「おやつ」だったよね。
でも、今はフライドポテトやサラダと一緒に提供されている店も多いんだから、
これってもう「食事」って言ってもいいよね。
……というコメント。
かくして、スコッチエッグはおやつかごはんか論争にも一応の決着がつき、
ロンドンっ子は美味しいスコッチエッグ料理にひきつづき舌鼓をうつことができるようになったわけです。
◆ロンドンっ子のゆずれないソウルフード
それにしても、なぜスコッチエッグなのか?思われるかもしれません。
スコッチエッグは英国で280年の伝統がありまして、ロンドンにあった百貨店「フォートナム&メイソン」で出されたのがはじまり。
その後英国中に広まり「英国最高のつまみ」と評されることもあるくらい、いろんなこだわりの味を楽しめる国民食になっています。
英国人、とくにロンドンっ子にとっては「スコッチエッグだけはゆずれねェ!」というソウルフードなんです。
そして、「スコッチエッグはおかずかオヤツか」の議論はずいぶん前からありまして、
そもそもは大英帝国領だったインドで旅人が腰にぶら下げて運ぶ『携帯食』だったと考えられていることや、それぞれのパブの自慢のつまみメニューになっていることなんかが、論争の根っこになっているんですね。
なんでしょうね?……日本で言うならさしずめ
『たこやきはごはんかオヤツか?』
みたいな議論でしょうか。
うーん、そう考えると、揉めるのもなんだか分かる気がしますね(笑)
そういえば、スイスでは「チーズフォンデュはコロナ禍で安全か」の激論がされており、「加熱しているので安全」という見解を専門家が出しています。いろんなお国柄がでますね。(チーズフォンデュは安全か? スイスで議論 国際ニュース:AFPBB News)
いずれにせよ、コロナ禍が去ってそんなことを気にせずゆっくり食事ができる世の中に、はやくなってほしいものです。
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。
(参照:Scotch egg to the rescue: minister says it can be ‘substantial meal’ | World news | The Guardian)