小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまごの海外ニュース 記事一覧

angry_birds.jpgこんにちは。 こばやしです。

世界中で2億ダウンロードされている超人気iPhoneゲーム『アングリーバード』(Angry Birds)の「たまご料理本」が出版されるそうです。

Report: ‘Angry Birds’ Egg-Themed Cookbook?(http://www.pcmag.com/article2/0,2817,2386608,00.asp)

この本を出版するのは、この「アングリーバード」アプリゲームの生みの親、フィンランドのRovio社。

出版方法は「自費出版とアプリ」だそうで、この場合、出版社に払うマージンが無いため、売り上げの90%が利益として残るのだとか。

ゲームの成功だけでなく、自社の産んだコンテンツを更に高めつつ商品の横展開をする。うまい戦略ですね。この「アングリーバード」自体は広く知れ渡っているわけですから、出版会社に依頼して広告してもらう必要も無いわけです。

Rovio社は他にも、Tシャツにキーホルダー、ボードゲームに映画化(!)なども予定しているそうで、日本でもそのうち有名になってくるかもしれません。(もう有名なんでしょうか!?)

 ちなみにこんなゲームです↓ シンプルで面白そうですね。

それにしても、どんな料理本なんだろう・・・? ゲームでは豚が出るので、たまごと豚がメインなのでしょうか。気になります。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2011年07月11日

こんにちは。こばやしです。

そろそろ梅雨に入ってきましたね。食品管理に関して、いろいろ気になる季節です。

さて、先月マレーシアで、こんなニュースがありました。

ニセの鶏卵が出回る、消費者協会が注意呼びかけ 2011/04/08 (http://www.malaysia-navi.jp/news/110407062741.html)
ペナン州プラウ・ティクスで、ある主婦が鶏卵を購入して調理しようとしたところ、見た目や匂いが普通の卵とは違うと気づいた。味もなく、形も通常の卵とは違い表面がざらざらしていたという。ラジオ番組で偶然、ニセの卵に関する情報を得たために消費者協会に届け出た。
ニセの卵には卵黄を卵の中心に保持するためのひも状のカラザ(卵帯)もなく、割るとすぐに白身と黄身が混ざり合うという。

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ということで、大騒ぎになっていたようです。 すわ、以前中国であったニセ卵の事件、ふたたび!と思っていましたが、わずか5日後に・・・、

ペナンのニセ鶏卵、獣医畜産局の検査でもシロ判定 2011/04/13(http://www.malaysia-navi.jp/news/110412063355.html)
鶏卵のサンプルを調査した結果、鶏卵は本物で、グレードの低いものであることが判明した。ペナン州消費者協会にニセの鶏卵が出回っていると通報した主婦が購入した鶏卵は腐っていたか質が低いものであった可能性が高いという。

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 「実は品質の悪いだけの、本物でした。」  だそうです。 ただし、ペナン州消費者協会は「あれは絶対にニセモノだ!」と主張、獣医畜産局&保健省の調査結果と対立しているようです。

 なかなか興味深いですね。  記事中には『ペナンの住民の間で広まっている電子メールによると、こうしたニセの卵は中国で広く出回っており、(後略)・・・ 』 とあり、中国食材への不信が、今回の騒動の根っこにあるようです。 

「中国の偽たまご事件」は、ニュースでも大きく取り上げられましたので、覚えてらっnisetamago.jpgしゃる方も多いのではないでしょうか?(右写真がニセモノ)

さてこのマレーシアの一件、こちらは本物(?)の偽たまごなのか、デマ(腐ってただけ)なのか・・・。

個人的な意見としては、畜産局の言うとおりデマだと感じます。

記事中にもありますが、現在「鳥インフルエンザ対策」の観点から、マレーシアを含めた多くの国で鶏卵や鶏を輸入することに制限をもうけており、検疫でのチェックも厳しくなっています。

また、卵自身が安価な食材であることからも、人工製造 → 国外輸出の行程を経るだけのコストメリットは出にくいでしょう。

 いずれにせよ、マレーシアの鶏卵品質規格に新しい基準が設定されるそうですので、品質が底上げされることで、この種の不安は払しょくできるのではないでしょうか。

 ユッケ問題と同じく、基準を見直す機会となっているかもしれませんね。

(関連)またまたニセたまご:中国 – たまごのソムリエ日記

(関連)「おいしい米食べてほしくて…」 高い米混ぜ偽装販売 – たまごのソムリエ日記

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2011年05月23日

Gulls_eggs_omulett.jpg

 

ロンドンンのレストランで「世界一高価なオムレツ」が登場しました。なんと一皿90ポンド、つまり12,000円もするそうです。

World’s most expensive omelette for £90(お値段90ポンド  世界一高価なオムレツ※リンク先英文です【Telegraph  07 May 2010
 A London restaurant is offering what it claims is the world’s most expensive omelette, a £90 dish made from gulls’ eggs.

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物価の高い英国の中でも、通常のオムレツの10倍以上!

なぜこれだけ高いのでしょうか?

上記の英国テレグラフ記事によると、一年でほんの一時期、春の数週間しか採れない「黒頭カモメの卵」を使っているのだそうです。

これが、その黒頭カモメの卵↓

GUllegg_photo.jpg

やはり自然の中目立たないようになのか、緑灰色をしています。鶏卵よりやや大きめのサイズ。

風味は「想像よりずっと味が濃く、野生っぽい匂い。」なんだとか。

採卵は五月初頭の数週間のみ。

毎年約4万個が獲れるそうで、

「結構多いな・・。そんなにレアでもないじゃん。」、って気がしないでもないですが、

この卵を獲るためには、富裕層と契約し広大な所有地からすべて探し集めなくてはならず、ライセンスを取得した者以外は採取してはいけないそうですので、人件費、危険手当込みの希少価値という事なんでしょう。

実際のメニューは、ロブスターやカニ、アスパラガスとトリュフ、という高級食材をふんだんに用い、またニンニクも併せることで、たまごの強い風味に負けない味のハーモニーを演出しています。

このメニューを提供するレストラン「Boisdale(ボイスデール)」のオーナー、ロナルド・マクドナルド氏が「儚い命の宝石」とまで評するレアたまご。

これ使った「世界一高価なオムレツ」、ぜひ食べてみたいですね!

個人的にはいっぺん、「たまごかけごはん」にして食べてみたいです(^^)

5月11日から数週間-獲れなくなるまでの限定メニューとのこと、この期間にイギリスへ御用の方、話のタネにぜひいかが!?

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2010年05月18日

豪州版「わらしべ長者」、卵1個を振り出しに8300万円ゲット[サーチナ]

    チャイナネットは12日、鶏卵1個から始めて、物々交換を重ねることでこのほど100万豪ドル(約8300万円)を手に入れたオーストラリアの大学生3人の話題を紹介した。
3人はオーストラリア・ビクトリア州立ディーキン大学の工学部に在籍する学生。福祉事業に寄付しようと2008年11月、物々交換により鶏の卵1個を「大きく育てる」事業に着手した。(中略)
3人も物々交換のためのウェブサイトを開設。卵1個から始めて、LPレコード → 小型ゲーム機 → 書物 →デジタルカメラ → 時計 → 中古車 → スターのサイン入りクリケット用具 → ケニア14日間旅行券2人分などを経て、最終的に100万豪ドルを手にした。

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  そういえば日本でも、ネットで知り合った人に協力を募ることで、「0円全国旅行」をされている方がいます。悪意ばかりが注目されがちなネットですが、なかなか世の中捨てたもんじゃないという気にさせてくれるニュースです。

さて、この記事では「卵一個 → LPレコード1枚」という交換がスタートになっています。あなたなら、卵一個とどれくらいの価値の物を交換しますか?

たまごは、特売の目玉として一個あたり10円以下で販売されるケースも多いです。いぜん、沢山の方にに「卵って一個いくらのイメージがありますか?」とアンケートを取ってみた事があります。平均するとだいたい10円ー20円くらいの間でした。

面白いことに、加工した卵、つまり燻製(くんせい)卵や温泉玉子、煮玉子なんかは100円前後のイメージを持つ人が多く、手間をかけることによりお客さんのイメージ価格が10倍に変化するという、ある意味スゴイ食材である事が分かります。

◆投資としての一面
  もうひとつ上の記事から感じたのは、「投資」という一面について。「持っているものは使うためではなく、増やすためにあるんだ。」と、ある方から教えて頂いたことがあります。より価値の高いモノへと、あせらず少しずつ元手を大きくしていく事は、商売の基本ですよね。 加えて、上記の取り組みがチャリティー目的でなければ、ここまで短期間で「100万ドル達成」という大成功はなかったでしょう。  つまり、誰もが共感する「社会的意義」をキチンと示すことの大切さをも示しているなぁ、そんな風にも感じました。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2010年03月13日

米ワシントンでニワトリ飼いたい-卵を自給する住民、都市部で増加( Bloomberg.co.jp)

↑こんなニュースがありました。

(記事途中引用)  カンディフさんは自給や二酸化炭素の排出削減を目指し、食料を自分で生産している住民の1人だ。都市部ではカンディフさんのような住民が増えている。メリーランド州、カリフォルニア州などの都市では、住民がニワトリを育てて卵を生産できるよう規則の変更が進んでいる。ニワトリは騒々しく非衛生的で、かつての農村生活を想起させる動物と考えている反対派はかなり失望している。

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うーん、すごい世の中になってきましたね。まぁ、アメリカだと広い庭付き住宅も一般的ですし、リンク記事にもありますように、鶏も実際そこまでうるさく鳴くわけではありません。オウムやインコなど、他の鳥や動物と比べて極端に近所迷惑ということは無いとは思います。上記反対派の言い分になると、もう完全な言いがかりですよね(^^;)

記事には「自給と二酸化炭素排出削減を目指し」とありますが、もし本当にニワトリ飼育者が増えているのなら、「食の不安」という社会背景も大きな要因なのではないでしょうか? 自給自足は究極の「食の安心」ですもんね。我々供給側としてもこの事実、襟を正して考える必要があるのかもしれません。

 

◆なぜニワトリなのだろう?
自給でたんぱく質を得ようとした場合、牛や豚を飼うのはやはり大変です。

それにひきかえ鶏なら、まだ飼育も比較的容易です(それでも十分大変ではありますが・・)。更に卵を食べるまでのプロセスに至っては、肉とは比較にならないくらい簡単と言えます。肉を食べるには「殺す」という人間の原罪とも言える行為が必要なんですよね。

そういう意味で言うと、ニワトリ飼育は「都市部の自給自足生活」にはピッタリと言えるでしょう。

もしかしたら将来、犬や猫を飼うくらいの感覚でニワトリが飼われる「一家に一羽」の時代がくるのかも!?

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2010年01月19日

今度はイギリスのたまごニュース。

英国のスーパーマーケットチェーンWaitrose(ウェイトローズ)は、今までラベル添付だった鶏卵情報(日付など?)を、パックに直接印刷する新形態に変更するとの発表を出しました。年末までにすべてのパック商品を切り替えるそうです。

Waitrose rolls out printed egg boxes (注:英字の記事です)
Jill Park, packagingnews.co.uk, 22 September 2009

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Waitrose(ウェイトローズ)は、2010年までに包装廃棄物の大幅削減を目標とするコートールドコミットメントの署名企業であり、2000年以来3分の1までに包装廃棄物を抑えているとの事です。

なるほど、環境配慮に長年取り組んでいるんですね。

欧米のたまごパックは、モールド(紙)の容器が主流です。

こんなやつです。

もともとパックにプリントしているはずなんですが、日付や産卵情報などは、印字ラベルを貼っていた(中入れかも?)ようです。

販売数量の大きな大手スーパーさんだと、ちょっとした違いで大きな改善になりそうですね。

ただ、この紙パック、開閉自由なんですよね。熱で封をするプラパックと違い、何度も開けたり閉めたりできます。

むしろ期限情報は別用紙にして中入れし、パックの方を回収・再使用した方が、より大きなゴミ削減になりそうな気もします。(もちろん回収コストや衛生面の問題などありますが・・・)

 

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開閉はこんな感じ。            直接印刷だと再使用は不可能?

 

さて、

このウェイトローズというスーパーは、ダチョウのたまごを販売したり、広告をつのって卵に直接印字をした商品を発売するなど、既成の概念にとらわれない取り組みを行う面白い企業のようです。

7月にも、輸入ボトルワインをバルクワインに切り替え、イギリス国内で瓶詰めすることでCO2排出を1年あたり47トン削減すると発表したところです。

なるほどこの取り組みも、たとえ思いついても実行できる企業はそう多くないでしょう。

日本も「COの25%削減」を表明した以上、いずれいろんな形で改善が進むことは間違いありません。

こうすべきだ!、という考えに囚われすぎない柔軟なアイデアと実行力を磨いておかなくてはいけないですね。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2009年10月5日