小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまごの海外ニュース 記事一覧

Gulls_eggs_omulett.jpg

 

ロンドンンのレストランで「世界一高価なオムレツ」が登場しました。なんと一皿90ポンド、つまり12,000円もするそうです。

World’s most expensive omelette for £90(お値段90ポンド  世界一高価なオムレツ※リンク先英文です【Telegraph  07 May 2010
 A London restaurant is offering what it claims is the world’s most expensive omelette, a £90 dish made from gulls’ eggs.

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物価の高い英国の中でも、通常のオムレツの10倍以上!

なぜこれだけ高いのでしょうか?

上記の英国テレグラフ記事によると、一年でほんの一時期、春の数週間しか採れない「黒頭カモメの卵」を使っているのだそうです。

これが、その黒頭カモメの卵↓

GUllegg_photo.jpg

やはり自然の中目立たないようになのか、緑灰色をしています。鶏卵よりやや大きめのサイズ。

風味は「想像よりずっと味が濃く、野生っぽい匂い。」なんだとか。

採卵は五月初頭の数週間のみ。

毎年約4万個が獲れるそうで、

「結構多いな・・。そんなにレアでもないじゃん。」、って気がしないでもないですが、

この卵を獲るためには、富裕層と契約し広大な所有地からすべて探し集めなくてはならず、ライセンスを取得した者以外は採取してはいけないそうですので、人件費、危険手当込みの希少価値という事なんでしょう。

実際のメニューは、ロブスターやカニ、アスパラガスとトリュフ、という高級食材をふんだんに用い、またニンニクも併せることで、たまごの強い風味に負けない味のハーモニーを演出しています。

このメニューを提供するレストラン「Boisdale(ボイスデール)」のオーナー、ロナルド・マクドナルド氏が「儚い命の宝石」とまで評するレアたまご。

これ使った「世界一高価なオムレツ」、ぜひ食べてみたいですね!

個人的にはいっぺん、「たまごかけごはん」にして食べてみたいです(^^)

5月11日から数週間-獲れなくなるまでの限定メニューとのこと、この期間にイギリスへ御用の方、話のタネにぜひいかが!?

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2010年05月18日

豪州版「わらしべ長者」、卵1個を振り出しに8300万円ゲット[サーチナ]

    チャイナネットは12日、鶏卵1個から始めて、物々交換を重ねることでこのほど100万豪ドル(約8300万円)を手に入れたオーストラリアの大学生3人の話題を紹介した。
3人はオーストラリア・ビクトリア州立ディーキン大学の工学部に在籍する学生。福祉事業に寄付しようと2008年11月、物々交換により鶏の卵1個を「大きく育てる」事業に着手した。(中略)
3人も物々交換のためのウェブサイトを開設。卵1個から始めて、LPレコード → 小型ゲーム機 → 書物 →デジタルカメラ → 時計 → 中古車 → スターのサイン入りクリケット用具 → ケニア14日間旅行券2人分などを経て、最終的に100万豪ドルを手にした。

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  そういえば日本でも、ネットで知り合った人に協力を募ることで、「0円全国旅行」をされている方がいます。悪意ばかりが注目されがちなネットですが、なかなか世の中捨てたもんじゃないという気にさせてくれるニュースです。

さて、この記事では「卵一個 → LPレコード1枚」という交換がスタートになっています。あなたなら、卵一個とどれくらいの価値の物を交換しますか?

たまごは、特売の目玉として一個あたり10円以下で販売されるケースも多いです。いぜん、沢山の方にに「卵って一個いくらのイメージがありますか?」とアンケートを取ってみた事があります。平均するとだいたい10円ー20円くらいの間でした。

面白いことに、加工した卵、つまり燻製(くんせい)卵や温泉玉子、煮玉子なんかは100円前後のイメージを持つ人が多く、手間をかけることによりお客さんのイメージ価格が10倍に変化するという、ある意味スゴイ食材である事が分かります。

◆投資としての一面
  もうひとつ上の記事から感じたのは、「投資」という一面について。「持っているものは使うためではなく、増やすためにあるんだ。」と、ある方から教えて頂いたことがあります。より価値の高いモノへと、あせらず少しずつ元手を大きくしていく事は、商売の基本ですよね。 加えて、上記の取り組みがチャリティー目的でなければ、ここまで短期間で「100万ドル達成」という大成功はなかったでしょう。  つまり、誰もが共感する「社会的意義」をキチンと示すことの大切さをも示しているなぁ、そんな風にも感じました。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2010年03月13日

米ワシントンでニワトリ飼いたい-卵を自給する住民、都市部で増加( Bloomberg.co.jp)

↑こんなニュースがありました。

(記事途中引用)  カンディフさんは自給や二酸化炭素の排出削減を目指し、食料を自分で生産している住民の1人だ。都市部ではカンディフさんのような住民が増えている。メリーランド州、カリフォルニア州などの都市では、住民がニワトリを育てて卵を生産できるよう規則の変更が進んでいる。ニワトリは騒々しく非衛生的で、かつての農村生活を想起させる動物と考えている反対派はかなり失望している。

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うーん、すごい世の中になってきましたね。まぁ、アメリカだと広い庭付き住宅も一般的ですし、リンク記事にもありますように、鶏も実際そこまでうるさく鳴くわけではありません。オウムやインコなど、他の鳥や動物と比べて極端に近所迷惑ということは無いとは思います。上記反対派の言い分になると、もう完全な言いがかりですよね(^^;)

記事には「自給と二酸化炭素排出削減を目指し」とありますが、もし本当にニワトリ飼育者が増えているのなら、「食の不安」という社会背景も大きな要因なのではないでしょうか? 自給自足は究極の「食の安心」ですもんね。我々供給側としてもこの事実、襟を正して考える必要があるのかもしれません。

 

◆なぜニワトリなのだろう?
自給でたんぱく質を得ようとした場合、牛や豚を飼うのはやはり大変です。

それにひきかえ鶏なら、まだ飼育も比較的容易です(それでも十分大変ではありますが・・)。更に卵を食べるまでのプロセスに至っては、肉とは比較にならないくらい簡単と言えます。肉を食べるには「殺す」という人間の原罪とも言える行為が必要なんですよね。

そういう意味で言うと、ニワトリ飼育は「都市部の自給自足生活」にはピッタリと言えるでしょう。

もしかしたら将来、犬や猫を飼うくらいの感覚でニワトリが飼われる「一家に一羽」の時代がくるのかも!?

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2010年01月19日

今度はイギリスのたまごニュース。

英国のスーパーマーケットチェーンWaitrose(ウェイトローズ)は、今までラベル添付だった鶏卵情報(日付など?)を、パックに直接印刷する新形態に変更するとの発表を出しました。年末までにすべてのパック商品を切り替えるそうです。

Waitrose rolls out printed egg boxes (注:英字の記事です)
Jill Park, packagingnews.co.uk, 22 September 2009

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Waitrose(ウェイトローズ)は、2010年までに包装廃棄物の大幅削減を目標とするコートールドコミットメントの署名企業であり、2000年以来3分の1までに包装廃棄物を抑えているとの事です。

なるほど、環境配慮に長年取り組んでいるんですね。

欧米のたまごパックは、モールド(紙)の容器が主流です。

こんなやつです。

もともとパックにプリントしているはずなんですが、日付や産卵情報などは、印字ラベルを貼っていた(中入れかも?)ようです。

販売数量の大きな大手スーパーさんだと、ちょっとした違いで大きな改善になりそうですね。

ただ、この紙パック、開閉自由なんですよね。熱で封をするプラパックと違い、何度も開けたり閉めたりできます。

むしろ期限情報は別用紙にして中入れし、パックの方を回収・再使用した方が、より大きなゴミ削減になりそうな気もします。(もちろん回収コストや衛生面の問題などありますが・・・)

 

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開閉はこんな感じ。            直接印刷だと再使用は不可能?

 

さて、

このウェイトローズというスーパーは、ダチョウのたまごを販売したり、広告をつのって卵に直接印字をした商品を発売するなど、既成の概念にとらわれない取り組みを行う面白い企業のようです。

7月にも、輸入ボトルワインをバルクワインに切り替え、イギリス国内で瓶詰めすることでCO2排出を1年あたり47トン削減すると発表したところです。

なるほどこの取り組みも、たとえ思いついても実行できる企業はそう多くないでしょう。

日本も「COの25%削減」を表明した以上、いずれいろんな形で改善が進むことは間違いありません。

こうすべきだ!、という考えに囚われすぎない柔軟なアイデアと実行力を磨いておかなくてはいけないですね。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2009年10月5日

オーストラリアにある「ゴールデンエッグ」という養鶏農場が、病気で苦しむ子供のためにチャリティーを開始したそうです。

Egg sales to help sick children: AUS (注:英字ページです)
By FoodWeek Online @ 12:33 PM 0 Comments 

(題字訳 : 病気の子供救済のため鶏卵販売・オーストラリア)

 

Goldenegg-charity.jpg

右写真のチャリティーマークが付いたジャンボたまごが、1パック売れるたびに20セントずつ寄付されるとの事です。

環境保護に売上げの一部が寄付されるトイレットペーパーなど、こういう試みは時々見ますが、鶏卵では珍しいんじゃないでしょうか。

日々購入する食材なだけに、「よし。いっちょ協力してみるか。」と思いやすいかもしれませんね。

ゴールデンエッグ経営者のベナード・イーガン氏は、「ジャンボたまご限定にしてお得感を出した。たくさんのお客さんが協力してくれるはずだよ。」 と語っています。

小林ゴールドエッグ経営者の私としては、価格上乗せになる分ちゃんとお客さんへの「付加価値」を意識しているイーガン氏の顧客視点もなかなか勉強になります。(^^)

滋賀近江商人の言葉に、

「売り手よし。買い手よし。世間よし。」の「三方よし」という言葉があります。

イーガン氏の発想は、まさしくこの三方良しになっているんじゃないでしょうか。

ゴールドエッグとゴールデンエッグ、似た名前つながりで気になったニュースでした。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2009年09月25日

太陽系は円形ではなく卵形、NASA研究
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2413751/3101009

【AFP】あらゆる教科書に円形軌道で描かれる太陽系。米航空宇宙局(NASA)の惑星探査機ボイジャー(Voyager)2号から送信されたデータを検証した結果、その描写がすべて誤りだったことがわかった。(引用終)

ということで、昨年7月2日の英科学誌ネイチャー(Nature)に掲載された研究結果によると、太陽の影響が及ぶ範囲、つまり太陽圏というものの外周は円形ではなく、たまご型の楕円(だえん)を描いているんだそうです。
なんと我らが太陽系まで「たまご」。すばらしい!(なにが?)
真円、真球という形が自然界の理にかなっているというのはなんとなく理解できますが、たまご(鶏卵)型楕円形も、ある種のエネルギー安定的な形状となって宇宙に存在するという事実にちょっとうれしく感じますね。Smileはやく教科書も「たまご型太陽系」に修正してほしいものです。

standing_egg.jpgのサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像 そもそも、鶏卵はなぜ「たまご型」なんでしょうか?魚やヘビなど爬虫類の卵は球形ですよね。いびつな楕円である必然性はなんでしょう?

現在の研究によると、「ころがっても元の場所に戻ってくるため」なんだそうです。

つまり爬虫類や魚類と違って「温めてやる」必要がある鳥類の卵は、必ず地面や木の上など、ちょっとした衝撃で転がりやすい環境に置かれざるを得ません。 なので、コロコロどこまでも転がっていく球形では都合が悪いんですね。じっさい、岩場など急な斜面に住む鳥の卵はトンガリ具合が急角度なんだとか。

 

 

■ところで・・・
最近、ウミガメの卵が楕円形になっているそうです。そう、土の中に埋まっているから必要ないはずですよね? まさか土ごと傾いても大丈夫な様に・・?何かの天変地異の予兆かもしれませんね。Undecided

(参照リンク) ウミガメの楕円卵、30個も…高知・双海海岸 

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまごの海外ニュース 2009年07月3日