もしかしたら使えるマイナーな卵の調理法2つ
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
「たまご」を
飲食店さんの繁盛提供食材
として考えると
ちょっと変わった
食感や食べ方を考えてみる
のは、
なかなか有効で面白いです。
そこで、
普段はあまりやらないような
たまご調理方法を2つご紹介。
その①
すごい弾力のある薄焼きたまご
電子レンジで
『超弾力食感の玉子焼き』
ができます。
たまごをまぜちょっと塩コショウをし
お皿に入れて電子レンジ加熱
こうすると
『ゴム化現象』と呼ばれる
普通に焼いたのとはちがう
歯ごたえのある玉子焼きに
なります。
色味は普通に焼くよりも
鮮やかになり、
食感はちょっとスルメ的なカンジ、です。
レンジ加熱の
いろんな要因がからんでまして
まぜることと全体的な急加熱、
空気の層や脂質層の影響が
卵組織を弾力性のある食感に
している
なんていう研究報告もあります。
ちなみに歯ごたえがあるのに
消化速度は普通の玉子焼きより
良いのだとか。
江戸時代のたまご料理本
「卵百珍」には
『卵膾(たまごなます)』
という
たまごを薄焼きにして千切りにし
大根おろしなどとあえた料理があります。
歯ごたえしっかりで
見た目もキレイ
サラダなどにも相性が良いので、
アレンジ次第ではメニューに入れて
面白いんじゃないでしょうか。
その② たまごそうめん
(卵黄のシロップゆで)
長崎名物に
「鶏卵そうめん」
というものがあります。
そうめん、
と言ってもだしつゆ風味じゃなくって
これ『お菓子』なんです。
江戸時代からあります。
水100gと砂糖300gを加熱して
シロップをつくり
そこに卵黄3個を溶いて
カラザを取ったものを
絞り袋からすこーしずつ
煮たてたシロップ上に
円を描くように出していきます。
ほのかな甘さがあって
カステラよりも
たまごの濃厚なコク風味が
楽しめるステキなお菓子です。
果物なんかや
バニラアイスと合わせても
非常に面白いんじゃないでしょうか。
アレンジ次第で
サラダも楽しそうです。
◆時代が変わると技法も活きる!?
ひとつめの『ゴム化たまご』は
電子レンジができた昭和から
知られており、
また
『鶏卵そうめん』も、
江戸からの伝統ある菓子料理です。
温故知新、これらの伝統を
あたらしい技法や食材と合わせると
面白い展開になります!
ぜひあなたのお店で
メニューアレンジに
検討してみてくださいませ~。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。
(参照:マイクロ波照射による卵液の非伝熱的変化 (第3報)家政学会誌 1985 年 36 巻 8 号)
(参照:まいにち使える江戸レシピ 奥村彪生)