小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

災害緊急時のたまご保存を知ってください

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

3月11日、あの東日本大震災から12年ですね。

今まだ大変な思いをされている
当事者の方からしたら、
「まだ12年」なんでしょうね。

少し前に
この震災がテーマとなっている
ヒットアニメ映画を観たのですが、

じっさいに東日本大震災を体験した方と
体験した記憶を持たずに育った
若い方との

おなじ今の風景を見たときのギャップが
とても印象的でした。

さて、この12年でも
日本でも、そして世界規模でみると
災害は引き続き起こっています。


何度かお伝えしていますが、

たまごはナマモノですが、
冷蔵じゃなくても比較的
長期間保存できるたんぱく質です。

すぐにダメになってしまう
生肉などと違い、

時期によっては
電気が止まった後でも
しばらく食べることができます。

イギリス・ハンフリー博士の研究に基づき
鶏卵日付表示等検討委員会が作成した
「鶏卵の日付等表示マニュアル」記載の
”生食期限の算出例”というものがありまして、
これによると、理論上はたとえば
20℃保存で30日、25℃保存で21日間
生食ができます。(※1)

 

災害での停電があり、
何日も復旧しない事は
考えられますが、

あわてて卵を捨てずに、
日陰の涼しい場所にできるだけ置いて
食糧として活用してほしいと思います。

たまごは完全栄養食と呼ばれるくらい
良質のアミノ酸やミネラルビタミンを含みます。

大変な状況では、一個の卵の栄養が
誰かを救う事もあるかもしれません。

もちろん、
長期保存すると可食可能でも
美味しさは損なわれていきますから、

ふだん長く置いたたまごを食べてね、
とおすすめしているわけではありません。

緊急の事態に際して、

「たまごは実は保存食」

ということを思い出して
いただければ、
災害時の助けになるのではないか
と思います。

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

※1:業界での賞味期限設定の根拠にもなっていますが、
普段のご家庭では冷蔵での保存と、
賞味期限を守ったご使用を推奨しています。

(注※)あと、通常のたまごは
このデータ通りなのですが、
「ヒビの入ったたまご」
「調理後のたまご」は
極端に保存性が落ちますので、
このように常温での保存はできません。

ご注意くださいませ~。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム2023年03月11日