日本だけじゃない!?実は世界中にある!生卵の料理
こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。
生卵を食べるのは世界で日本人だけ。
なんて話をときどき耳にします。
コレ、「たまごかけごはん」についてだったら正しいのですが、生卵でいうとマチガイ、なんですね。
◆けっこう幅広い!生卵料理
例えば代表的な例でいうと「マヨネーズ」。これは、生の卵黄をふんだんにつかいます。フランス料理の前菜では、ゆでたまごとたっぷりのマヨネーズを使用した「ウッフマヨ」という料理が伝統となっており、毎年仏レストランの最高賞まで設定されているくらいです。(関連)
また、生たまごを使ったカクテルのレシピもたくさん存在します。卵黄を使ったお酒「ゴールデンフィズ」や「レッドアイ」、卵白を使った「グリーンフィズ」や「ピンクレディ」など、濃厚さやまろやかさが出るという事で、古くから親しまれています。そういえば米国伝統のクリスマスのお酒「エッグノッグ」も生卵(全卵)を使いますねー。
そもそも「カクテル」の語源が「卵屋(コクティエ・仏語)」から来ていまして、卵入りお酒が大ヒットしたことからその名がついたとも言われています。(関連)
そして、イタリア伝統のお菓子「ティラミス」なんかもそうですね。生のたまごを使用する珍しいお菓子でもあります。
他には韓国のユッケが有名ですね。そしてその元となったタルタルステーキは、ヨーロッパで広く食べられています。これは、粗く刻んだ生肉(牛肉・馬肉)にタマネギやピクルスと塩コショウスパイスを混ぜて形にして生たまご(黄身)を乗せて作ったもので、モンゴルからの由来とのことです。(日本では肉の生食の関係であまり食べられていません)
また、変わったところでは、北欧ではコーヒーを立てるのに生卵を利用する「Egg Coffe」なんてものもあります。
◆食中毒の対策となる伝統調理法が多い
卵の生食料理、卵かけご飯とはチョット異なるこれらの使い方は、一緒に調理するものが衛生的に「強い」食材であることが多いようです。 お酒であったりお酢であったり濃い塩であったり・・・・・・、つまりは、生食なんですが生食にまつわるリスクを極力避ける工夫がレシピになってるんですね。
なぜそうなっているのかと言うと、これは食中毒のリスクからです。世界的に見ると卵は「保存食」という側面が強く、かなり長いこと置かれてから食べられることも多かったんですね。 なので、必然的に加熱調理のたまご料理が基本となっていたわけです。 でも生で食べると卵は美味しい!なので上記のような工夫がされていったわけですねー。
そういう意味では、毎日新鮮な生卵を美味しく食べられる日本は、江戸明治時代から続く鮮度重視の和食料理文化のたまものでもあるといえます。
このような文化を育み形作ってくださった先人に感謝ですね!
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。(^^)