聖テレサの黄身
こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。
スペインの伝統的お菓子に「サンタテレサの黄身」(yemas de Santa Teresa)なるものがあるのをご存知でしょうか。
1800年代中ごろにアビラという町で生まれ、今ではスペイン全土で親しまれているお菓子です。
砂糖を溶かしたシロップと卵の黄身を合わせ丸めたお菓子で、見た目も固ゆで玉子の黄身だけを取り出したような色とカタチをしています。
作り方はシンプルですが、とってもクリーミーで卵の風味と甘さがすごくマッチしていて美味!です。
修道院生まれのお菓子なので、スペインの修道院改革を進めたアビラ生まれの聖女・聖テレサさんにあやかってその名前がついているのだとか。
なぜ修道院でお菓子が生まれたのかというと、
むかし昔、修道院ではワインを造り販売していたのですね。
当時のやり方でワインから不純物を取り除き、澄んだお酒にするために使用するのが「卵白」です。そうすると、必然的に大量の黄身が余ってしまう…。
コレを利用しよう!
…という事で生まれたお菓子なんです。
日本の新潟や東北・関西の酒どころで、酒造りで残った酒かすを使った「粕汁」や「粕漬け」が流行ったようなものでしょうか。
ポピュラーすぎて、「イエマ(黄身)食べる?」みたいに省略しても伝わるのだとか。
たまご屋としてはテンションが上がるお菓子です。
作り方の動画です↓
割と簡単ですので、
メニューの関係でちょっと黄身が余った時にでも、ぜひ作ってみて下さいませ。
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。