なぜカルボナーラと「だし」が合うのか?
「料理は科学」
その観点から、
新しい玉子料理メニューが
生まれるかもしれません。
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
カルボナーラってあるじゃないですか。
たまごと麺を絡める、
比較的シンプルな構成の料理なんですが、
これがめちゃくちゃムズカシイ。
自分で料理してみても、
ぼそぼそになったり、
液体っぽいままだったり…
それだけに、プロの料理人さんのウデで
極上の世界が堪能できるんですね。
そのためか、
料理人さん、
取引先ご飲食店さんの
カルボナーラに対する
こだわりって、
他の料理よりも強いと感じます。
僕たちは
「カルボナーラ専用たまご」を
いろんな料理店さんに
お届けしていますが、
一般の方からは
『なんでそんなマニアックなものを!?』
と言われます。
これ、料理人さん
からの要望が
かなり強かったのです。
プロの料理人さんの
ご意見を聞きながら
食感、とろみ、
香り、濃厚さ
いろんな要素を
高めるために、
鶏さんの年齢、
飼料、サイズ
選別条件、
飼育条件、
いろんな要素を
限定していきます。
さて、その途中で
気づいたのですが、
カルボナーラに向いている
たまごの適正って、じつは
あるたまご料理の適正と
非常に似ているんです。
それは、
「温泉たまご」
考えてみれば、カルボナーラって、
アツアツのパスタと絡める温度は
卵黄のトロッと感が残る
凝固と生のちょうど間の数度
これって、
温泉玉子ができる
64℃~70℃前後が
ベスト温度帯なんです。
カルボナーラって、
言うなれば
カタチを変えた
「洋風温泉玉子パスタ」
なんです。
ちなみに
「温玉カルボナーラ」
ってありますが、
パスタ麺は卵を練りこんで
作りますので、
温玉(onたまご)
パスタ(inたまご)
カルボナーラ(withたまご)
という、もう卵の魅力を
味わい尽くす卵トリオ料理なんです。
さて、
カルボナーラ≒温泉玉子
この成り立ちから考えると、
「温玉に合うものは
カルボナーラにも合う」
という仮説が立ちます。
・和風だし
麺つゆなどでのカルボナーラレシピもありますが、
温玉と考えるとなるほどだと感じますね。
・辛いもの
黄身の持つ
辛味をまろやかにする
“マスキング効果”は、
粘度の高い「温泉玉子」で
特に効果あるため
キムチなど辛い物と温泉玉子
って非常に相性がいいんですね。
カルボナーラと『辛味』食材、
例えば
カレースパイスなどとの相性も、
かなり良いんじゃないかと思います。
反対に、
日本料理である
「温泉玉子」に
生クリームや
チーズを合わせてみても
めっちゃ合うんですよね。
和食では無い取り合わせですが、
おススメです。
そもそも温泉玉子は、
英語でも「onsen-tamago」となるくらい
日本独特の料理
しかも温度管理を細やかにできる
ガスが家庭に普及してから広がった
昭和の新しい料理です。
ぜひ、科学的観点から、
カルボナーラの概念
温泉玉子の概念をくずす
新しい美味しいメニューが
世の中に増えれば
ワクワクするなぁ~!
と考えております。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。