こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
昨日は「酉の日」でした。
11月の酉の日って、
全国の大きな神社で
『商売繁盛の市』が立つんです。
東京の鷲神社や花園神社、
大阪堺の大鳥大社なんかが
有名ですよね。
境内で商売繁盛の熊手や笹、
招き猫なんかを売る店が
ズラーッと並ぶんです。
我が徳島県では
1月8日~11日の
えびすまつりがこれにあたりまして、
毎年僕もお参りして
笹を買ってきて祀っています。
コロナ禍からの景気回復だ!
ってんで、今年はかなり
にぎわっているそうで、
とても良いことだと思います。
さて、この商売繁盛とたまご。
僕たちは、
卵を通して「商売繁盛」
という価値を届ける
これを目的のひとつとしています。
単に美味しいたまごを
お届けするだけじゃなくって、
そのたまごで、
飲食店さん、洋菓子店さん、
製パン店さんに来店する
お客様に、どうワクワク
してもらうのか。
ここを毎日考えているんです。
その取り組みの中で、
面白い気づきがありました。
「玉子料理が美味いから繁盛する」
んじゃなくって、
「繁盛すると、たまご料理がうまくなる」
そんな現象がいくつもあるんです。
「エッ!?逆じゃないの?」
と思われるかもしれません。
◆繁盛するほど玉子料理がおいしくなる!その理由
それは「香り」です。
たまご生産者さんのPRで
「ウチのたまごは臭みが無い」
なんて特徴を聞きます。
とてもステキなことです。
でも……実際に冷蔵庫で
賞味期限いっぱいまで
保存してみたとき、
その卵はどんな香りになるでしょうか…?
卵はその殻に一万個の穴が開いていて、
そこからガス交換をします。
その際に『周囲の匂い』を吸収するんです。
リンゴやミカン、
キャベツや玉ねぎなど
果物や野菜からも、
すぐにその匂いがついちゃいます。
長く置くほどそうなりますから、
あまり繁盛していない飲食店さんや
卵の使用頻度が低いご家庭では、
冷蔵庫保存中にどんどん
他食材の匂いが移っちゃうわけです。
それで美味しくなれば良いのですが、
僕が80種ほどの香りづけを試してみたところ、
ほとんどの場合は違和感のある、
ちょっと残念な風味に
変容してしまいます。
キャベツなんかだと、
エーテルっぽい
薬品臭になりますし、
試しに緑茶と卵を一緒に
タッパーに入れてみてください。
ミント系?っぽい成分だけが吸着し、
まるで「ハミガキ粉」みたいな
香りの卵になります。
いやホントに・・・
とてもマズい卵に(笑)
ですから、
冷蔵庫に入れるヒマもなく
毎日大量に
すぐ卵を使い切る
繁盛料理店さんは、
そんな匂いリスクがほぼ
ないわけで、
必然的に卵本来の香りを活かすことができ、
お客様にも「卵の風味がおいしいね。」
と言ってもらえるんです。
たまごは必ずしも
「生みたてが美味しい」
というわけではありません。
ただし、
卵に香りが移りやすい環境であれば、
新鮮なほど美味しいと言えます。
逆に言うと、たまごを
ながく保管しつつ
美味しく使おうと思うなら
➀香りの強い食材から離して保管する
②密封状態にする・専用の保管容器にする
などの方法で、
いつまでも美味しく料理ができるということです。
ぜひ、あなたのお店で
保管方法など、
より美味しくお使いいただけるように
考えてみて下さいませ~。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。