小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまご全般コラム 記事一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

昨日中国のたまごアートをご紹介しました。たまごの表面を薄く削って、絵を彫っています。これ、ニワトリさんの卵じゃないんですね。

絵を描くのではなくて、表面を削って細工する場合、やりやすいのは強度があって殻の厚みもある、ダチョウのたまご。

dachotamago.jpg

約2mmもの厚みがあります。一円玉が1mmくらいの厚みですので、これが二枚分・・・いかに分厚いかお分かりになっていただけるかと思います。 ニワトリさんの卵殻は厚さ0.3mm前後ですから、なんと6倍以上の厚みです。

 

もちろんサイズもでっかいので加工もしやすいです。

ほかにも、ガチョウやアヒルのたまごなんかも、入手しやすい卵の中では結構しっかりしていてやや大きめですので、加工に向いています。

ちなみに夏と冬で、卵の殻は強度が変わります。 夏場は水をたくさん飲み飼料の食べ具合が減っちゃう事から、どうしても殻の暑さが薄くなっちゃうんですね。 冬場はしっかりと食べるので、カルシウム吸収もたっぷり!の硬い殻になるんですね。

たまご細工を作るなら、冬場のたまごがピッタリなんです。それも大寒前後のもっとも寒い時期あたりから春にかけてが最高です。(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2013年08月9日

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

突然ですが、ポーチドエッグ、という卵料理をご存知でしょうか?

沸騰したお湯にお酢を垂らし、生たまごをソッとそこに割り込んで固めたものです。 黄身が半熟で、ふわとろ食感になる、なかなか素敵な料理です。

イングリッシュマフィンにこのポーチドエッグを乗せオランデーズソースをかけた「エッグベネディクト」は、NY発で『朝食の女王』の異名を持つ名店「サラベス(Sarabeth’s)」にて、『世界一の朝食』として親しまれています。

さて、このポーチドエッグ、実際に作ってみると結構コツがいるんですね。 調理時間が短く朝食向きなのですが、形にまとめるのがナカナカ難しい。

なにか良い手はないか・・・・・・

そう思っていたら、こんな最新調理グッズが英国で発売されていました。

porchedegg.jpg

直接お湯に入れるんじゃなくて、専用の袋に入れてから加熱するんですね。 袋は特殊な半透過性紙繊維でできていて、お湯はちゃんと通すけど、たまごはしっかりと封じ込めるんだとか。これなら散ってしまうこともない!ですね。(^^)

・・・・・・あれ、でもこの料理法、ってどこかで聞いたことがあるような・・・・・・?

と、思って資料をあさってみると、ありました!江戸時代のたまご料理「包玉子」。 これは、和紙で生卵を包み、お湯にそっと落として茹でたものです。

これは、まさしく上記のポーチドエッグ最新調理法と同じ!

 

◆江戸のたまご文化もスゴイ
江戸のたまご料理本『百珍』(万宝料理秘密箱 前編1785)に、『磯菜卵』と呼ばれるポーチドエッグと浅草海苔を合わせた料理が紹介されています。 この和製ポーチドエッグを発展させ、和紙包みで調理したものが「包玉子」と呼ばれていたんですね。 文献での初出は『江戸料理集』延宝二年(1674)ですので、江戸文化のかなり早い段階で包玉子は食べられていたようです。

ポーチドエッグは直接お湯に割りいれるため、鮮度が良いものじゃないと作りにくいです。 冷蔵技術の無い当時、鮮度の落ちた卵でもカンタンに作れる工夫として、和紙を使う技法が考案されたのではないでしょうか。

最新の紙フィルター素材を使った英国の調理技術と、200年以上昔の江戸の調理技術が一致するとは、なんとも興味深いです。

ちなみに上記英国のポーチドエッグ調理グッズ「Poachet」はお値段20枚2.99ポンド(約450円)、発売後2ヶ月で50万セットも売れたそうです。すごい!

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2013年07月31日

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

もうすぐ七夕ですね!もう願い事は書きましたでしょうか!?

さて、節分の巻きずし、ひなあられ、七草粥、甘茶、

季節の行事には、それぞれ食べ物がセットになっていることが多いです。

七夕の場合はどうでしょうか?

七夕に食べる食事

それは、

「そうめん」 なんですね。

soumen1_tanabata.jpgのサムネール画像

「夏の食べ物ってだけで、業界が後づけしたんじゃないの?」なんて声も聞こえそうですが、それはマチガイ。千年以上前の平安時代に編纂された、宮中儀式をまとめた書「延喜式」には、7月7日に素麺を供物とすべし。と記されているんですね。

その理由としては、当時としては栄養価の高い食事であった素麺で暑気に打ち勝つためという説や、素麺のまるで流れるような姿を天の川に見立てた説、など諸説あります。


◆素麺との名タッグ!美味しい錦糸たまごのコツ
さて、そうめんと言えば、錦糸たまごですよ!関東の方にはなじみが無いかもしれませんが、素麺との相性は抜群です。(^^)kinsitamago_tanabata.jpg

錦糸玉子は、ちゃんと作るには結構難しいです。 美味しく作るそのコツを下に記します。

とにかくよく混ぜること!・・・ だし巻き玉子と違って、白身と黄身が不均一だと美味しくできません。 かなりしっかり混ぜて、更にザルで濾してください。

中火→弱火で!・・・ 薄く焼きますので、火が強いとあっと言う間に焦げちゃいます。 濡れ布巾をとなりに敷いて、卵を入れた後でフライパンを濡れ布巾の上に置いて中火からすこし熱をとってやると、キレイに仕上がります。

フタを使おう!・・・ すぐに固まるので、フタなしで作っちゃう方が多いと思いますが、火をすこーし弱めてフタをして加熱してやる方が、ふんわりと仕上がります。

片栗粉をちょこっと!・・・ 薄いながらもしっとり仕上げて、パサつかず仕上げるために、片栗粉と水をほんのちょっと卵液に入れると良いです。 たまご3個に対して片栗粉小さじ半分くらいで充分です。 

 

いかがでしたでしょうか?

ぜひ天の川のきらめく星に思いを馳せながら、美味しい素麺をお召し上がりくださいませ!

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2013年07月6日

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。

映画「奇跡のりんご」が公開ですね!本は読んだ事があるので、映像で表現がどう変わるのかとっても楽しみです。 さて本日は「リンゴとタマゴ」について、いろいろと。

美食を極めた、と言われるローマ時代の饗応料理は、必ず「たまご」で始まり「リンゴ」で締められていました。

このタマゴとリンゴ。それぞれ、食事だけじゃなく意外な場でも使われることがあるんですね。

 

◆ニュートンのたまご
以前に「ニュートンのたまご」物理学実験をご紹介しました。

newtonslow1.jpg

これは、“ニュートンの第一法則”に関する高校の授業です。

欧米ではなぜか、物理や科学の実験でタマゴが使われることが多いようです。

(参照)海外の高校必修、「ニュートンの卵」ってなんだ? – たまごのソムリエ日記

(参照)ぶん投げても割れないタマゴの不思議 – たまごのソムリエ日記
 
身近にあって入り込みやすい、視覚的に効果がハッキリ理解しやすいのが理由のようです。

そういえば、ニュートンさんは、考え事しながら料理をしていた際に、ゆでたまごと間違って自分の懐中時計の方を茹でてしまったという逸話があります。

 

◆マジックのりんご
変わってリンゴ。

マジックの舞台で使用される果物では、「りんご」がダントツ№1なんですね。

ringo_tamago_1.jpg

これは、色彩効果のため。

「赤」は膨張色のため、舞台で大きく見え観客の視線を引き付けやすいからなんです。 加えて、一瞬で「りんご」と認知してもらえるメリットもあります。 同じ理由で「赤いバラ」もマジックショーでは多用されます。 “魔法の世界”では、「奇跡のリンゴ」はずっと昔から定番なんです!

 

◆リンゴとたまごの美味しいコラボ
さて、この二つが一緒になった美味しさといえば、アップルパイ、もといリンゴのクラフティ。 このレシピが作りやすくて美味しかったです↓

http://cookpad.com/recipe/1348066

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2013年06月8日

こんにちは!たまごのソムリエ・小林ゴールドエッグのこばやしです。 所用あって、海外(米国)の方におりました。

売り場もまわったのですが、日本の売り場と異なり、野菜売り場がなんだかカラフル・・・!

kaigai_superm_us (1).jpg kaigai_superm_us (2).jpg

なんでかなー??と考えてみると、そう、パッケージが無いんですね。束ねてあったりもしない。 以前から言われていますが、資源利用の点からも、日本もこういう点は見習ってもよさそうです。

反面、たまご売り場はちょっと地味。

tamago_uriba_super_usa.jpg kaigai_superm (6).jpg

なぜなら、日本と違い、プラスチックの容器じゃなくて、紙モウルドの容器に入ってるから。中身が見えないですが、生で食べない分、あまり外観は意識しないようです。 一個一個確かめて選べる野菜売り場と対照的ですねー。

紙容器の方が振動に強く、長距離輸送に向いていますから、米国では普及しやすかったのかもしれません。

現在、米国では2018年の法改正を前に、放し飼い(free range)や自然を取り入れた農場のたまごが増えています。

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私たちも、四国徳島の自然を活かした飼育(放し飼い&開放式)を心がけておりますが、世界のトレンドとしても「自然を活かす」方向に変わってきているんですねー。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2013年05月23日

 

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こんにちは!たまごのソムリエ、小林ゴールドエッグのこばやしです。

ワタクシ生まれてから14000日目になりました!(^^)

年で数えるのを年齢

日で数えるのを日齢(にちれい)といいます。

ニワトリさんの場合は、一般的にこの「日齢」でトシの話をするんですね。

「この飼育場のニワトリは300日齢、こっちのニワトリは520日齢で・・・・・・」

なんて風に、話をします。

ニワトリさんは、約二年間のあいだ、たまごを産みます。「日齢」で言うと、長くてもだいたい700日くらい。

一般的に、若い頃はやや小さめで張りがある卵、じっくり育つと大きくてふんわりと食感のやわらなか卵を産むようになります。

さて、この「日齢」という考え方、我々の生き方にとっても素敵なヒントがあるんですね。

 

◆3年にいっぺんの記念日をつくろう!
まず、こんなページがあります。

生まれてから何日たったのかな」(http://www.110kz.com/001/)

文字どおり、生まれて何日目かを教えてくれるサイトなんですね。ついでに、○日目がいつなのか?も教えてくれます。

1000日ごとの区切りのいい記念日は、だいたい3年にいっぺん。

一年ごとの「誕生日」と比べると、3倍の間隔なわけです。

3年に一度ですから、結構感慨も深いです。

「一万日目」は、28歳と5ヶ月弱。

二万日だと、55歳と9ヶ月。

三万日目で、82歳とちょっと。平均寿命くらいでしょうか。

3年ごと、28年ごとにくるビッグな自分の節目。 一年に一遍の節目じゃなくて、1000日毎の節目を持つのも、割と意義深いものです。 「次の1000日はどんな生き方をしようか!?」なんてのもなかなかワクワクする、張りのある生き方ではないでしょうか。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。(^^)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2013年05月22日