小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまご全般コラム 記事一覧

昨日はある中華料理屋さんに提案に行ってきました。煮玉子についてのお話がとっても弾んで、いろんなこだわりが聞け大変勉強になりました。煮玉子は手軽に作れる一面、こだわると非常に奥が深く、研究していて面白いメニューです。

200803271241.jpgところで、皆さんのイメージする卵の値段は、一体いくらくらいでしょうか?

弊社でも聞き取りをしてみたところ、だいたい10円-20円くらいの回答が、一番多かったです。特売の卵のイメージもあるからでしょうか、実際の平均価格よりも多少低めの印象ですね。では、煮玉子は、いくらくらいのイメージでしょうか?
こう質問すると、だいたい80円から100円くらい。なんと料理方法で価値が5-10倍になってるんです!
温泉卵、燻製卵も同じです。80円から100円のイメージ。

と、いう事は、をうまく活用する事で、原価は安くても付加価値を高くできる・・。つまりお店にとっては満足度を上げつつより多くの儲けを出せる魔法の食材だという事です。
しかも、手間はかかりますが、工夫しだいで店独自のメニューも作りやすい食材です。
「粉、米、卵をうまく使える店は繁盛する。」フードコンサルタントの大久保一彦氏は著書でそうおっしゃっています。
卵と同様、粉、つまり小麦粉そして米も、料理しだいで付加価値があがる食材だという事ですね。例えば、チャーシュー麺が人気のお店と、チャーハンが人気のお店、どっちがより利益が取れるでしょうか?

答えは後者です。チャーシューの肉は原価も高い上に、煮込む事で更に肉がちぢんでしまいます。反対に、上記の内で卵と米、2種の食材を使ったチャーハンは、お客さんのイメージ価格は比較的高い割に、米と卵を使って原価が低く抑えられます。200人、300人売上が出ると違いはハッキリ出てきます。

同様に、ケーキ(卵+小麦粉)やパン(卵+小麦粉)もありますね。
もちろんその分手間ヒマはかけないといけないですが、空いた時間の活用で、準備や開発も可能だと感じます。
そこのアイデアや研究時間の短縮に、我々のノウハウにてお役立ちをする事が、我が社の考えであり、ワクワクする戦略なんです。Laughing(続きます)

(参照:「飲食店儲かるメニューの作り方」を参考にして聴き取りや試験、ご提案を工夫しています。勉強になるし面白いですよ!) 

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2009年03月10日

先日ある得意先さんでうかがった話。そこは、雨の日になると売上が倍になるそうです。社長さんは「雨降らんかなー。」と思いながら仕事しているとの事。
我々の卵をお使いいただいている、飲食店さんです。

一般的に、飲食業は雨を嫌います。お客さんの出足が鈍り、売り上げが減るからです。「今日も晴れると良いなー。」と思いながら仕事するのが普通なんですね。それが逆に雨を待ち望むとは・・。皆様どんなお店か分かりますか?

この飲食業とは、「ピザの宅配業」なんです。
なるほど、客が外出を嫌がるほど、宅配のニーズが高まるという事です。
悪天候でも不況でも、考え方次第で逆にチャンスになる、という事かもしれません。夜中が大忙し、24時間OKの畳屋さんが売上4倍の大ヒットとなった例もあります。雨の日だから、寒い日暑い日だから、夜中だからこそお客様のニーズにこたえられる新しいサービスが、もしかしたらあるかもしれませんね。
勉強になりました。

ちなみに台風の日は注文が5倍くらいになるとの事(地域にもよるでしょうが)です。配達の方、御苦労様です。Laughing

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2009年03月9日

弊社専務にお孫さんが生誕し、おじいちゃんになりました。「おさるさんみたいでカワイイって感じじゃないけどなー。」といいながら、とてもうれしそうです。社内みんな、とっても幸せいっぱいの気分に包まれています。Embarassed

赤ちゃんは、生まれてすぐからは、一日たまご一個分の体重が増える。」我が息子が生まれたときに、産婦人科の先生より伺いました。すごい成長だなあ、毎日顔が変わってて当たり前だなあ、としみじみ思ったものです。
平均的な卵のサイズは、Mサイズで約60グラム前後です。「60グラムずつ増えます。」と言われるよりも、「卵一個分増えます」と言われるほうが、なんだかイメージしやすいですね。しかも、ご家庭でもしょっちゅう触っているものでしょうし、私も料理するたびに「ほう。これだけ毎日成長するんだなー。」と卵を手にしみじみ思ったものです。
逆に危機のときにも、この「イメージさせる伝え方」がとっても重要になります。阪神大震災の時、「すごい地震で大被害です!」と言っても本社にすぐには危機感が伝わらず、「高速道路も横倒しで大変なことになってます!」と言ったとたん、パッと事態の重大さを理解してくれたという、ある企業さんのお話も聞いたことがあります。目に見えないイメージを、以下に伝えるか、その伝達力イメージ喚起力は時には重要になってきますね。
飲食店にては、おいしそうに見せる写真や絵「シズル」、そしてメニューコメントが重要になってきます。「ビストロスマップで先週取り上げられていた絶品の鴨肉です。」「一口目のとろみがちがいます!」など、いろんな伝え方がありますね。

また、フードコンサルタント大久保一彦氏は著書にて、「一見客→常連客となるにしたがって、選ぶメニューが変化する誘導の仕方、伝え方が重要。」と言っています。店内メニューやお品書きは、お客さんの満足度とお店の利益にとって一番プラスになる様に「なんとなく」選んでもらう事が重要になってきます。これについてはまた後日。

急ぎで作ったデザートが、おいしい食感になった!」こんな事を、得意先の社長さんから聞きました。繁盛し注文が多くて足りなくなり、急遽冷やして作ったそうです。
「なんでかなー?。」と考えて、ちょっと調べてみた所、こんな現象がありました。

shucake200706.jpgお湯の方が早く凍る」という現象・・・「ムペンバ効果」
発見されたキッカケは、学生のアイスクリーム作りだったそうですが、これは調理にも応用できそうですね。寒天やペクチンなどの多糖類からできるゲル化構造は、生成の速度で立体構造が変わることも知られています。あったかい状態で冷蔵庫に入れるのか、ある程度室温まで下がってから冷蔵庫に入れるのか、凝固速度をコントロールすることで他店とは変わった食感のお菓子やデザートができるかもしれませんね。



それにしてもこの現象、昨年NHKの番組で紹介されたそうですが、物理学者間ではその効果に対して賛否分かれているようです。
http://alfalfa.livedoor.biz/archives/51335747.html#comments
面白いですね。すごく身近にあるものなのに、物理現象のプロの意見が、ここまで正反対に分かれるなんて・・。
※上記リンク先では、いろんな人が試してみた結果も載っています。お湯の方がかなり早く凍った人も多いようですね。仮説として蒸発熱の差や、空気など不純物の減少が原因では?と言われているようです。
(参照) 冷凍庫で実験してみた動画(音が出ます)

※2_写真は洋菓子講習で教えてもらった、「もちもち新食感シュークリーム」 

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この卵はおいしいよ!と言われたとき、皆様はどんな卵を想像するでしょうか?「盛り上がりが良い。」「臭みが無い。」「殻が固い。」「黄身が濃厚。」・・・。いろんな観点があると思います。

我が社の定義する「卵の美味しさ」とは、「料理になったときのおいしさ」の事を言います。例えば、「黄身の盛り上がりが良くて箸でつまめる」という事は、弊社では「新鮮さの指標」にしていますが、だからと言って「おいしい料理になるか?」は別問題だと考えています。
ちょっと質問です。「黄身が濃厚な卵を使うと、どんな料理になっても美味しいでしょうか?」皆さんどう思われますか?
答えはNOです。正確に言うなら、「料理の中には黄身が濃厚な卵の方が、おいしくできる場合もある。」が正解です。
ケーキを一例に挙げてみましょう。ある洋菓子店の社長さんのご要望あり、弊社のこだわり卵を用いてチーズケーキをご試作いただきました。一つは黄身の旨味が濃厚で、黄身もメチャクチャしっかり、卵かけ御飯でも最高、我が社トップ売上の卵。
cake.jpg後者は植物飼料中心で放し飼い、とってもあっさり風味の卵。この2つ、どっちがおいしいチーズケーキになると思いますか?

結果は、ダントツで後者でした。まずケーキになったときの「チーズの香り」が全く違いました。濃厚で旨味たっぷりのこだわり卵は、生で食べるには最高の評価でしたが、ケーキにする事で卵の風味がチーズの香りを殺してしまったのです。反対に、生で食べるにはちょっと物足りないくらいの「あっさり風味」の卵を用いると、驚くほどチーズのふくよかな香り豊かな、おいしいケーキになる事がわかりました。この場合「他の食材の香りを引き立てる」というファクターが重要だったんです。もし、卵かけ御飯で評価をするなら、全く逆の結果になります。つまり、「どっちがうまい卵か?」じゃなくて「料理との相性」なんですね。ネギだって、「京ネギとわけぎのどっちが美味しいか?」なんて、少しナンセンスですよね?

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「箸でつまめる卵は、おいしいオムレツになるか?」
「殻が固い卵は、美味しい玉子焼きになるか?」これらの質問も、同様です。これらは「良い卵」の一つの指標にはなりますが、「おいしさ」を追求するならもっと深い観点が必要になってきます。繰り返しますが、ものすごく単純に考えても、「生で食べる場合」と「加熱したときの食感や風味を楽しむ場合」では既に「おいしさ」の基準が大きく違います。

1400件を超える料理店・洋菓子店さんからの聴き取りと弊社の研究、生産者さんとの取り組みから分かってきた、本当の「卵のおいしさ」について、今後少しずつお話できればと思います。(続きます)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2009年02月23日

料理の写真を撮るのに苦労します。メニューや雑誌、商品パッケージなど、世の中にはたくさんの「料理の写真」があります。どれも美味しそうですよね。言うまでもなく「おいしさ」にとって視覚は重要な要素です。「買ってみたい・食べてみたい」この欲求を引き起こす為には、「美味しそうに見える」表現、いわゆる「シズル」というものがとっても大切になってきます。飲食店にとっては、粗利やお客さんの満足度の高いメニューへ誘導する重要なツールにもなり、利益や売上を大きく左右します。(このことについては後日)
さて、以下は自分が撮った写真です。ある日の我が家の夕食です。メニューは愛知県発「味噌煮込みうどん」!一枚目は一眼レフのデジカメ(D20)で撮影したものです。

対して、下は携帯で撮ったものです。全く「おいしそう」さが違いますね

ALL Aoutの記事によると、料理の写真をキレイに撮るコツはアングル(着席目線の45度)、そして光源(自然光に近い)だそうです。機種の違いもありますが、実は、一枚目の写真はこの二点を意識して撮影してみました。

こんな工夫や学びも、我が社の理念「おいしさ」を届けることに繋がりますね。勉強なりました。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご全般コラム 2009年02月13日