アルテイスト(講談社)という漫画で
主人公の友人絵描きジャンが
「国ごとでちがう色のイメージ」
について語っていました。
例えば「緑色」は、
アジアでは
「若い」のイメージ
なんだそうです。
たしかに~!
若葉とか萌えいずる新芽とか。
ですが、
南米に行くと『危険』の
象徴の色なんですね。
危ないイメージ。
これも、さもありなんです。
映画でも
『グリーンインフェルノ(緑の地獄)』
なんてタイトルのものがあります。
たしかにめっちゃ怖い内容でした。
あと欧米でも、
肉が腐ると緑色(緑膿菌の作用)に
なることから、緑色には腐敗イメージが
あると聞いたことがあります。
ほら、フランケンシュタインとか
ゾンビとか、死体怪物っぽい
キャラクターは緑色じゃないですか。
で、
卵の黄身の色、
黄色とかオレンジですが、
やはり暖色系は前向きが多く、
黄色は幸福で金運や幸せの色
こんなイメージが世界共通のようです。
オレンジや赤系の色味は、
元気の源ではありますが、
国によって多少の違いがあるようです。
欧州では収穫の色でうれしい感情を
引き起こすのだそうです。
ただ・・・中東では
意外と赤系の色味は好かれていないこともあるようです。
なぜなら、
太陽の色は敵だから
神は人間に試練を与えるために
太陽をお与えになった
なんて言われるくらいで、
太陽といえば苦の対象なんですね。
反対に
好かれているのは「月」でして、
夜の砂漠を照らす命綱である月の
あの静かな繊細で淡い黄色みは、
非常に好ましくとらえられています。
ですので、
中東のたまごは
黄身の色味もやや薄い黄色の印象です。
ところが、
これが日本になると、
太陽=作物を育ててくれる命の恵み
ですから、超超ウルトラ大切な
存在なんですね。
ですので、
目玉焼きだって太陽のイメージと言いますか、
二つ目玉じゃなくて一つ目玉で
食べる人が圧倒的に多いのです。
黄身の色味も、
赤に近いほど美味しい
赤みが濃いほど食べたい
これは、世界でもトップクラスに
黄身への要望として日本が強く、
理由は
太陽がイメージされる色への
好ましさが大きな要因とも
考えられるんですね~。
というわけで、
日本では色味の赤みが強い
黄身のたまごが好まれる傾向が強いんです。
「そんなの栄養に関係ないんだから、
色味が濃いなんてまやかしだ。」
なんておっしゃる方もいますが、
色味の好ましさは料理の美味しさに
とても重要な要素です。
より、食欲や魅力に感じてもらう
飼料で育てるのは、
美味しさのために大事じゃないかな~と
ぼくは思ってます。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。