飼いならされた卵は産まない!【たまごのことわざ その77】
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
たまご鶏のことわざ第77弾
今回は英語圏からです。
<野生のガンは飼いならされた卵を産まない>
“a wild goose never laid a tame egg”
『次の世代には親やご先祖の気質が
遺伝しているよね。』
という意味のことわざです。
日本語で言うなら、
「カエルの子はカエル」でしょうか。
ただし、
日本のカエルよりも
ニュアンスが攻撃的です。
ガンは英語でワイルドグース
つまり“野生のガチョウ”ですが、
これ「傭兵」の意味もあるんです。
対して
「飼いならされた」の部分
「テイム(tame)」は
『従順で無気力でおとなしい』
みたいな意味。
ですので、たとえば
・範馬勇次郎に育てられたら軟弱にはならない
・テロ国家が変わるわけないだろう
みたいなちょっとマッチョ思想な
バトル的・物騒なことわざなんですね。
英語圏辞書をみても、
“A wild goose never laid a tame egg, so come on—we have to impose sanctions on that nation!”
“ガンは決して飼いならされた卵を産まない―ならば、さあ、あの国に制裁を加えるべきだ!”
“ We must never presume that humanity will be without violence; after all, a wild goose never laid a tame egg.”
“人類に暴力が無くなるなどと決して思ってはいけない。なにしろ、野生のガンが飼いならされた卵を産むことはないのだから。”
なんて物騒な用例が書いてあったりします。
なかなか面白いですね~。
カエルとはえらい違いです。
ただ、考えてみると
遺伝子的にはティラノサウルスは
数億年を経た進化の果てで
ニワトリに変わったわけですし、
千年の育種を経て鶏卵は
美味しい味のものが
ほぼ毎日生まれるよう、
品種が変わっています。
みごとに『飼いならされた』
たまごだと言えます。
商売でも、
2代、3代と続く中で、
創業の気風を残して継いでいくのも
もちろん大事ですが、
変化対応する中で
飼いならされた卵となる
ように柔軟に変化することも
必要なんじゃないでしょうか。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。