たまごを山で押しつぶす!?【たまごのことわざ その32】
こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。
たまご・鶏のことわざ、今回は中国から。
<泰山卵を圧す(たいざんたまごをあっす)>(泰山圧卵)
圧倒的な力でたやすく成し遂げてしまうことを言います。
「泰山卵を圧す勢いでゴールに攻め込んだ。」 なんて使い方をします。
“泰山”とは、中国にある山で、道教の聖地・五岳のひとつ。 日本でいう富士山のような扱いでして、「雄大なようす」「デッカくてスゴイ存在」の代名詞になっています。
日本でもゆうゆうとした態度を「泰然(たいぜん)とした姿」なんて表現しますが、これは泰山が由来なんですね。
この表現を日本風にしてみると、
「富士山で卵をつぶすみたいな圧倒的勝利!」
・・・・・・てなカンジでしょうか。
西遊記でもこの泰山は出てきておりまして、
ひょうたんを持って吸いこむ妖怪、金閣・銀閣の弟の方、
銀閣が泰山、須弥山、峨眉山の三つの山を動かして孫悟空を押しつぶし、封じ込めるというエピソードがあります。
孫悟空でもつぶされちゃうのに、卵なんてどーにもならないですよねェー ^^;
ことわざや慣用句は本来、伝えたい表現を分かりやすくつたえる、そういう目的があります。
ですから、イメージしやすい表現が多くなるわけですが、そのなかでもこの「泰山圧卵」は特にスゴイスケールのイメージで、とても面白いです。
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。