なぜ金鳥蚊取り線香には「にわとり」のマークが付いている?
こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。
暑い日が増えてまいりました。いよいよ夏!ですね。
さて、夏といえば蚊取り線香!
なにぶん田舎ですので、我が家でも大活躍しております。
この蚊取り線香を初めて世に出したのは「金鳥」の商標で知られる大日本除虫菊株式会社。
この「金鳥 蚊取り線香」パッケージを見ると(というか金鳥の商品には全て)、「雄鶏」のマークが必ず入っています。
金鳥の「シンボルマーク」が「にわとり」なんですね。
なぜ、蚊取り線香や殺虫剤の会社なのに「にわとり」なのでしょうか…!?
これ実は、
創業者のある「気持ち」が込められていまして、
それは、中国のことわざに由来します。
…という訳で、本日はたまご鶏のことわざ第53弾です。
<鶏口となるも牛後となるなかれ>(鶏口牛後)
“鶏口”とはニワトリさんのくちばし、つまり小さな頭の先っぽ。
“牛後”とは、ウシのお尻ですね。
つまり、
大きな組織の末端にいるよりも、
小さくても組織のリーダーになる方が良いよ。
そういう意味です。
大企業から独立して会社を起こす時のようなイメージでしょうか。
また、
名門校へ入るよりも、弱小校でトップを目指せ!
みたいな場合にもこの「鶏口牛後」の表現が使われます。
上記の「金鳥」さんの場合も、
創業者さんが
「業界の№1、鶏口になるぞ!」
…と、気概を持って登録したマークがニワトリさんなわけです。
その創業の精神をしっかりと受け継ぎ、パッケージとして今に伝えるというのはなかなかステキですね。
ちなみにこのことわざには、中国のこんな由来があります。
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中国の戦国時代のことです。
大国である秦が強大な武力をもって、
他の6国に
「併合されるか対峙するか」
を迫りました。
さあ、小国である「燕」は大騒ぎ。
そこに、蘇秦さんという遊説家がやってきました。
彼は燕王の意を受け、他の国王のもとへ向かい
「秦が属国になれって言ってるけどさぁ、
ウシの尻になっちゃっていいの!?
小さくても独立した国、ニワトリのくちばしじゃないと!」
…と説いて回り、
ついには6ヶ国同盟軍(合従軍)を作り上げることに成功します。
結果、この6国は十数年におよぶ平和を勝ち取ることとなりました。
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このお話から、ニワトリさんのくちばしが、気概の象徴となったわけです。
そういえば、
起業や投資の世界では、
「ファーストペンギン」という言葉があります。
怖くても一番最初に海に飛び込むペンギンが、
リスクと共に一番たくさん餌を取って大きくなれるのだ、という意味です。
ニワトリさんといい、
ペンギンさんといい、
鳥さんが勇気や気概の象徴となっているのは、
たまご屋としてなんだかウレシイですねー。
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。