小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまご・鶏のことわざ 記事一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご鶏のことわざ26弾、今回はスコットランドから。
<ナイフの背で卵を割れるのに、石を用いる必要は無い>
(Never take a stone to break an egg, when you can do it with the back of your knife.)
『おおげさな方法をとらず、ちゃんとした手段をとりなさい。』というような意味です。以前ご紹介した中国のことわざ、「牛刀割鶏」と同じような意味ですねー。「ナイフの背」=適正な方法、というのは面白い表現ですが、これはおそらく英国風ブレックファストとして世界的に有名な「英国風半熟ゆでたまご」を割るときの事。
正式にはコツコツとナイフで切るようにぐるり“切れ目”を入れるのがマナーですが、それは、『英国風の半熟ゆで玉子』を食べるとき。 エッグスタンドに置いた後、テーブルナイフの横っぱらでパコン!と叩いてやると、上っ側がペチャンコになってキレイに取れるんです。

たまご鶏のことわざ27弾、今回はスコットランドから。

<ナイフの背で卵を割れるのに、石を用いる必要は無い>

(Never take a stone to break an egg, when you can do it with the back of your knife.)

おおげさな方法をとらず、ちゃんとした手段をとりなさい。』というような意味です。以前ご紹介した中国のことわざ、「牛刀割鶏」と同じような意味ですねー。

『ナイフの背 = 妥当な方法』、というのは面白い表現ですが、これはおそらくイングリッシュブレックファストとして世界的に有名な「英国風半熟ゆでたまご」を割るときの事。ゆでたまごを割るのにはナイフを使うのが正式マナーとされているんですね。

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正式にはコツコツとナイフで切るようにぐるり“切れ目”を入れるのがマナーです。

yudetamago_waru201503.jpg

あまり良くないマナーだけれども、てっとりばやいのは、エッグスタンドに置かれたたまご上面をテーブルナイフの横っぱらでパコン!と叩いてやること。上っ側が平らになってキレイに取れるんですねー。

tamago_houcho.jpg

だからでしょうか? 海外では、料理中にもナイフでカン!とやって生卵を割る人を時々見かけます。日本ではあんまりやらないので、なんだか新鮮です。

ナイフじゃないですが、こんな動画もあります↓

カッコいい!ここまで来ると「お金が取れるレベル」ですが、ことわざと逆に超大げさですね!言うなれば「ナイフの背で卵を割れるのに“曲芸”を用いる必要は無い」・・・・・・なんて新しいコトワザになりそうです ^^;

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

関連:たまごのソムリエコラム・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2015年04月9日

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こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

本日はたまご・鶏さんのことわざ
第26弾です。今回も欧米から。

 

<おばあちゃんに卵の吸い方を教える>
(Teach grandmother to suck eggs)

日本でいう「釈迦に説法」の事です。

自分よりも
経験や知恵のある年配者に
物事を教えようとしちゃう
ことですね。

 

Teach grandmother to suck eggs

なるほど、
こういう事ってありますよねー。

たまたま仕入れた
付け焼刃の知識を
自信満々に語っちゃって、

実は向こうが
その専門家だったりして。

あいたたた・・・

 

◆「卵を吸う」ってナニゴトなの…!?

さて、
そもそも

「卵の吸い方」

を教えるって
どういうことなんでしょう??

そんな知識、
必要かなぁ……!?

日本人である我々には
ピンとこないかもしれません。

「たまごを
チューチュー吸って
飲むのだろうか!???

まさかヘビじゃ
あるまいし・・・・・・。

 

いえいえ、
これ、実は

イースター
クリスマス

と言った
お祝いごとにすごく重要な
ノウハウなんです。

 

「たまごを吸う」とは、
たまごの殻で飾りつけを
作るために

「卵の殻を壊さずに
中身を吸い出す」事。

欧米、
特にキリスト教徒の皆様
にとって、

卵は“キリスト復活の象徴”で
ありまして、

お祭りごとに
盛大にたまごを飾り付ける風習が
広く残っているんですね。

tamagokazari2014032.jpg

以前もご紹介しましたが、
スーパーでたまご飾り
特設コーナーができるくらい。

 

その飾りをつくるにあたって、

「割らずに
中身をキレイに
吸い出すテクニック」

がとっても重要に
なってくるわけです。

 

中に少し残っちゃうと
飾ってあるうちに腐っちゃって
大変なコトになってしまいます。

たくさんの卵の殻から
効率よく手早く正確に
中身を出すというのは、

伝統行事に際して
昔っから必要なまさに
“おばあちゃんの知恵”
だったわけですね。

 

なので、
「おばあさんに卵の吸い方を教える」
ということわざは、

日本でいうなら

「おばあちゃんに
正月のしめ飾りの
作り方を教える」

とか、

「おばあちゃんに
おせちの作り方を教える」

みたいなイメージなんですね。

 

おお・・・、
これは確かに
不敬だなー。

和風に言い換えると
先人の知恵を侮るなかれ!
というのが実感できますね^^

ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。

(関連:面白たまごグッズ 【卵の中身吸出し器】 – たまごのソムリエコラム

(関連:エッ!卵の成る木!?_たわわに実ったたまごのニュース他(ドイツ) – たまごのソムリエコラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2015年02月23日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご・鶏さんのことわざ第25弾、今回は英語圏から。

<黒い雌鶏が白い卵を産む>(A black hen lays a white egg)

これは、『トンビが鷹を産む』の事なんです。つまり“平凡な両親から優秀な子供が生まれる” という事を英語圏でこう表現します。

これはなかなか興味深いですねェ。“白たまご イコール 優秀” ということなんですよ。

◆“白い卵”と“赤い卵”
日本では白い卵の方が沢山普及していることもあって、赤い卵の方が貴重・希少というイメージがあります。

しかし、欧州ではどちらかというと赤たまごの方が主流の国が多く、白卵はレアだったりするんですね。

そもそも鶏さんの始まりは「セキショクヤケイ」と言われる野生種、その名の通り赤い色の系統が原種であり、白い鶏さんはどちらかというと、新しい種という見方もできます。品種改良を経て近年に多く飼育されている種なんですね。上のことわざは、もしかするとこのような“鶏の歴史”を反映しているのかもしれません。

ちなみに、一般的に「たまごの殻の色」は、「鶏さんの羽毛の色」と同じ系統になります。 赤い鶏が赤い卵を、白い鶏が白い卵を産むのがフツウです。


◆白いたまごのメリットたくさん
余談ですが、料理によっては、実は「白いたまご」の方が美味しくできるものがあります。

卵の香り成分に、「魚っぽい香り」があります。これは「トリメチルアミン」という物質なのですが、白たまごを産む親鶏の種は、この香り成分を分解する酵素をたくさん持っています。 なので、例えば洋菓子などでも特に繊細な香りを重視する時は、香りにクセの無い白たまごの方が向いている場合もあるんですね。

また、近年の種では白鶏さんの体つきがやや小さいため、飼料コストが少なくてすむというメリットもあります。

(逆に赤たまごの方が「特徴がしっかりした風味になりやすい」とも言えます)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

関連:たまごのソムリエコラム・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2014年12月25日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。たまごの諺第24弾です!今回も中国から。

卵の中に骨をさがす>(鶏蛋里挑骨頭

ありもしない欠点をさがすこと」を意味します。

なるほど、イメージしやすくて面白い表現ですねー。 日本は減点法の文化が根付いていて欠点を指摘されることが多い、とも言われます。 行きすぎた「卵の骨さがし」もケッコウありそうですねー。

感性論哲学を教える芳村思風さんは、「欠点を無くそうとするよりも、長所をドンドン伸ばしていくほうが良い。そうすると短所が“愛嬌”に変わる」とおっしゃっています。

たまごには骨は無いですが硬い殻はあります、何か欠点を探し出したら、どんなものだって見つかります。それじゃァ、キリが無いですよねー。 それよりも物事や人物の良いところを見て、自分の「良いところ」を伸ばす努力を重ねる方が、精神的にもずいぶん良さそうです。(^^)

 

◆たまごを支える骨は・・・?
たまごはニワトリさんのお腹の中「卵管」というところでゆっくり10日ほどかかって「たまご」になっていきます。 胃腸とは全く違う臓器ですので、あたりまえですが、たとえ鶏サンが骨を食べたとしても卵に混じることはありません。

骨は体の組織を支えるためのものですが、たまごにも骨のかわりに組織を支えるものがちゃんとあるんですね。それは「カラザ」というスプリング状の物質。黄身から卵殻内側に繋がっていて、たまごに衝撃が加わっても黄身があちこち動いて内部でぶつかったりしないようにつなぎとめる役目をしています。

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このカラザには「シアル酸」という成分がたっぷり含まれていまして、インフルエンザの特効薬になったり育毛や美肌効果、またガンの特効薬になると期待されている成分でもあります。

「気になって取っちゃうんですよね。」なんて方もいらっしゃるのですが、健康を考えて食べられるなら、ゼヒそのまま召し上がってください(^^)

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2014年07月16日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。ひさびさ!たまご・鶏さんの慣用句、第23弾です。

<三更まで灯りをともし、五更に鶏の声を聞く>(三更燈火五更鶏)

漢詩の一節で、現代中国でも用いられる表現です。

夜遅く寝て、朝早くに起きる」

という意味になります。

となります。更(こう)」とはかつて中国で使われていたちょっと珍しい時間の区分で、日が暮れてから夜明けまでの「夜」を五等分したもの。

一更が夜明けすぐ、五更が夜明け直前なので、三更だと大体午前2時-3時くらいでしょうか?夜明けが6時くらいと考えると、この慣用句は「たった3時間しか寝ずに超がんばる!」ってのを少しエレガントにした表現なんですねェ。(^^)

三更燈火五更鶏で勉学に励む』、というような使い方をするようです。

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◆夜明けイコール鶏さん
ちなみに鶏さんは必ず夜が明けてからしか卵を産みません。暗闇で割ってしまわないように、という本能からでしょうか?かならず夜明けとともに産卵を始めるんですね。なので、「五更鶏」はまさにその通りであって、ニワトリさんは夜明けの象徴というのは非常にうなづける話です。

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2014年06月25日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごのことわざ・慣用句第22弾です。

<置いてきぼりは腐った卵>
(Last one in is a rotten egg)

直訳すると、「最後の一個は腐った卵」。

早く来いよ!」「行こうぜ!」とか言った意味でつかわれます。

これ、子供が使う言い回しなんですね。

遊びに誘うとき、それも「やーい!」とちょっと挑発して誘うときに使うフレーズです。

ひとり残ったら味噌っかすだぜー!はやく来いよ!やーい!

みたいな感じでしょうか。 欧米では非常にメジャーな表現です。

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ちなみに「となりのトトロ」英語版(北米版)DVDでも、お父さんがサツキとメイに「家まで競争!」と言って駆け出すシーンの翻訳にこの表現(Last one home is a rotten egg!)が使われています。

ぜひ機会があれば、チェックしてみてください。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2014年03月31日