小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまご・鶏のことわざ 記事一覧

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

久々に、たまごの慣用句です。

good egg”(グッド エッグ)

と書いて、「カンジの良い人」「信頼できる人」という意味があります。

反対に

bad egg”(バッド エッグ)

は「悪人」という意味です。

ちなみに“bad apple”(バッド アップル)という言葉もありまして、これも「悪いやつ」を指すのですが、「周りに悪影響を及ぼすヤツ」という意味が含まれます。

金八先生で言う、「腐ったリンゴ」ってヤツですねェ。 周りまで腐らせちゃう、みたいな。 バッド エッグ「悪いタマゴ」の場合は、アウトロー的な「一匹狼の悪人」のような感じなんでしょうか!?

なぜ「信頼できる人」がなのかというと、やはり「見た目じゃなかなか判別つかない」というイメージが反映されてるんじゃないでしょうか?

卵の傷んでいる・新鮮な、の判別は割ってみないと中々わからないもの。人の善悪も、ある程度深く付き合ってみないことには判らない。それだけに「良い卵」であるという周囲の評判や信頼が大事になってくる・・・そんな意味が込められているのではないでしょうか?

日本の卵は世界的に見ても品質管理がトップクラスです。 買いたてのものは「生で食べられるもの」という無条件に近い“信頼”があります。 非常にありがたいことだと思います。また、その中でも更に我々自身が「グッドエッグだ!」と言ってもらえるように、更に信頼を重ねていただける精進をしなくちゃいけません。(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2014年02月1日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。たまご・鶏さんの諺第20弾、今回は中国から。

<牛刀割鶏>(ぎゅうとうかっけい)

牛刀を以て鶏を割く、

つまりちっちゃなニワトリさんをデッカイ牛さん用カタナで切るということで、大人物にしょうもない仕事をさせること」「ささいな事に対応するのに大げさな方法をとること(への戒め)」を意味しています。

「オーバースペック」というニュアンスでしょうか。

エピソードとしては、孔子さんのお話が有名です。

孔子さんが武城という町を治めるお弟子・子游さんに会いに行った際に、「武城みたいな小さな町をキミが治めるなんて、デッカイ牛刀で鶏を割くようなもの。モッタイナイよ。」と言って子游さんを褒めたんですね。

対して子游さんは「ほんらい“国”を治めるのに用いるべき“礼楽”を小っちゃな町の統治につかってるのは、デッカイ牛刀を鶏に使うようなもの。ちょっと大げさすぎるんじゃないかい?」と言われんだと、カンチガイをしちゃいます。

このお話から、上のような2つの意味ができたんですねー。

 

◆牛刀はそんなにデッカくない?
ちなみに“牛刀”はさほど大きくありません。だいたい20センチから36センチくらいまで。

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ホントにでっかいのはマグロを捌く“マグロ刀 ”で、↓

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コレ、装備してモンスターと戦闘だってできそうです。(^^;)

「牛刀割鶏」はむしろ“鮪刀割鶏”なのかもしれません。

私が所属している勉強会・徳島県中小企業化同友会では、年末忘年会でマグロの解体をやりました。 見てるだけじゃなくて事前希望の上参加もできたのですが、マグロ刀、私も使ってみたかった!(^^;)

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年12月26日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

世界のたまご・鶏さんのことわざ紹介第19弾!今回は日本!です。(^^)

<卵で塔を組む>(たまごでとうをくむ)

壊れやすくて転がりやすい卵で塔を作る、転じて非常に危険なことを意味します。

なるほど、実際に作ったら、壊れやすそうなイメージはしますねー。

そういえば仏教では、卵の塔、と書く「卵塔」というものがあります。

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卵塔は鎌倉時代に中国から伝来した、文字通りたまごのカタチをしたお墓のこと。 位の高いお坊さんを弔う際のみのものだったようです。 ことわざと違って頑丈な石でできてますが、卵のような丸い形は禅宗の「空」を表わしているそうですので、卵本来の持つ神秘性や生命の象徴性など良いイメージも名前に寄与しているのかもしれません。

西洋でも卵は生命の誕生を表わすことから、宗教と密接に関わっています。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年12月13日

 

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご鶏のことわざ18弾、今回は欧米から。

<卵を採ろうとする者は、鶏の鳴き声をガマンせよ>
(He that would have eggs must endure the cackling of hens

何か楽しみを得ようと思ったら、別のところでガマンが必要です。』という意味です。楽しいことばっかりじゃないんですよねー。

将来良い仕事に就きたいから猛勉強する、

出世するからこそ、気苦労も多い。

隣の芝は青く見えがちですが、どの仕事、立場でもそれなりのガマンがあるのではないでしょうか。

ところで、数万人の職場リーダー・経営者を取材・統計をまとめ著書にした経営思想家マーカス・バッキンガムさんによると、

「何をガマンできるかはその人の才能」なんだそうです。 例えば「看護師さんの才能」であれば、注射を打つスキルが高いかどうかじゃなくて、例えば夜勤やハードな仕事であっても患者さんの「ありがとう」の一言で疲れが吹っ飛ぶ、そんな性分かどうかの方がずっと大切で、これすなわち“才能”なんですね。

鶏の鳴き声をガマンしなくちゃいけないのは仕方ないとしても、それを「いやだなァー。」と強く感じる人と「結構カワイイ声じゃん。」と感じる人では、そのガマン度合が違うわけです。

自分にとってのガマンが平気な「鶏の鳴き声」を見つけることが、天職に出会うコツなのかもしれません。

ちなみに鶏さんは、そんなにうるさくないです。 普段は「コー・コー」と静かに鳴いてるくらいで、近くでいても騒がしいなんてあんまり思わないんですよねェ。

いちおう鶏サンの名誉のために弁解しときます(^^)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年12月5日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご、鶏さんのことわざ、第17弾です。今回はロシアから。

<たまごに鶏を教えることはできない>
(Яйца курицу не учат.)

で、「若者が年長者に意見してはいけません。」という意味です。「自分よりも優れた人物に説教してはいけない。」というニュアンスも含まれています。

なるほど、とかく若いうちは根拠の無いプライドだけが高くて、先輩・上司のやることが気に食わなかったり、「あのヒトはわかってない!オレの方がすごいのに!」・・・なんて反発心を持っちゃったりすることがあります。

私も若い頃、上司先輩にアタマごなしに叱られたことが何度もあります。「いいから黙ってオレの言う通りにしろ!」ってなヤツです。

その時は「自分の方が正しい!」と思ってましたが、今思えば、自分の業務だけ・狭い範囲だけの浅い意見、議論するレベルにすら立ってなかったんですねェ。 まさに「ひよっこ」。 思い返しても反省しきりです。(^^;)

せめて同じ土俵、同じ「ニワトリさん同士」になってから優劣成否の判断をすべきである。 この諺(ことわざ)はそういう意味ではないでしょうか?

ちなみに「知識人・インテリ」の事を欧米では「たまごアタマ(Egg Head)」と言います。 そのものは「知識の象徴」という側面もあるので、「たとえ“知識”はたくさんあっても経験に裏打ちされた年長者の“知恵”にはかなわないんだよ。」という意味もあるのかもしれませんね。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

関連:たまごのソムリエ日記・・・たまご・鶏さんのことわざシリーズ一覧

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年10月25日

こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

突然ですが、鶴と宝石と真珠の共通点、って何かわかりますか?

これ実は、同じ「美しいもの」のたとえとして、日欧米のことわざで使われているものなんですね。

「掃きだめに鶴」という言葉があります。

これ英語では、

「掃きだめに宝石」“a jewel on a dunghill”

フランス語では、

「掃きだめに真珠」“des perles sur du fumier”

なんですね。 よく考えてみると、宝石や真珠は貴重品ですので、「美しいもの」として表されるのもわかる気がしますが、日本では「」がその代表格になるというのも大変興味深いです。

なんとなく、日本人的な感性を感じますねー。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年10月22日