小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまご・鶏のことわざ 記事一覧

okane_tamago.jpg

たまご、ニワトリのことわざ第12弾です。 今回はイギリスから。

<今日卵を一つ持つより、明日めんどりを一羽持つほうがよい> トーマス・フラー

たまごを食べちゃったら、その一個でオシマイなんですね。 もしその卵を孵すと、ニワトリさんは週6個程度、約2年のあいだで600個超のたまごを産みます。 目先の欲に流されずに大事な「資源」を活かす、増やしていく。 そういう努力をすることで、将来大いに報われるわけですねー。

貯金、勉強、運動・・・、いろんな事に当てはまりますね。 今大変な想いをしている受験生の皆さんは、眠たいからって寝ちゃったら良い学校に行けないわけです。(^^;)

日本にも、「米百俵」という有名なエピソードがありますよね。

こちらは、かつて困窮した新潟長岡藩に送られた援助の米百俵を、藩士で分ける事なく売却し、未来の人材を育てる学校設立費用にあてたというお話。 「百俵の米も、食えばたちまちなくなるが、教育にあてれば明日の一万、百万俵となる」(小林虎三郎)という言葉が有名です。 日本ではおコメ、英国では畜産物になぞらえて言葉が残っているのも、それぞれのお国柄が出ていて興味深いです。

 

◆増やすモノ?使うモノ??
さて話を戻しまして、上記の言葉を残したトーマス・フラーさんという方は、17世紀イギリスの神学者です。 宗教家らしく、沢山の箴言を残しています。

他にも、

結婚前には両目を開き、結婚してからは片目をつむっていることだ

なんて有名な箴言も残しています。

これなんかはクスッと笑いながらも同意される方は多いのではないでしょうか。

日本のたまごは99.9%無精卵なので温めても孵りませんが、お金、時間・・、消費材と思いがちな大切なものをどうやって「増やす」ことに変えていくか、たまごを見るたびにフト思い出してもらえましたら幸いです。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2013年01月28日

ishitotamago.jpg

たまごのソムリエ、こばやしです。 たまごのことわざ、第11弾です。(^^)

今回は中国のことわざ。

<以卵投石(いらんとうせき)>

卵をもって石に投」、と読みます。 出典は“性悪説”で有名な「荀子」の書です。

卵を投げて石を壊そうとしても、フツーに考えてこれはゼッタイ無理・・。 転じて、「身の程知らずで自滅する」とか、「ムダと判っていながら愚かな行為をす」、そういう意味で使われます。 日本で言うとなんでしょうね? 「焼石に水」「糠に釘」、のようなカンジでしょうか…!?

 

◆たまごと石の対決
「卵と石」の対比は中国では良く使われていまして、

例えば尖閣諸島の問題でちょうど二年前に巡視船が中国漁船を拿捕し、国際問題になった事件がありましたが、その当時の中国版記事を読むと・・・、

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
中日友好委「両国関係、風は吹けども動ぜず」-(人民網日本語版) 2010年11月5日 

(前半略) 中国漁船の進行を妨害し追い払おうとし、さらに拿捕(だほ)したこと自体が違法である。「石と卵がけんかしたら、常に石が勝つ」という言い方があるが、今回の事件がまさにそれである。勝ち目のない卵が石にぶつかっていくはずはない。(以下略)
http://j.peopledaily.com.cn/94474/7189987.html
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

記事中で、石と卵 の対比が使われています。 これなんかも、上の慣用句が念頭にあってイメージに使われているわけです。 おおもとの意味を考えるならば記事はやや皮肉な表現とも取れますが、少なくともビジュアル的イメージとしてはとても判りやすいのではないでしょうか。

 

◆「卵」 対 「金属」なら・・・!?
ちなみに、卵を加熱したり腐ると出てくる「硫黄ガス」は、金属を腐食させます。 なのでしっかりと対策しないと、食品加工場の加熱ラインなんかは金属がボロボロになっちゃったりします。 石はくだけなくても金属は長い時間をかけて打ち壊しちゃうこともある・・・卵は結構オソロシイ存在でもあります(^^)

反対に、たまごの卵白はものをくっつけるのに使われることもあります。 フィリピンには、「卵白でつなげてできた岩の城」があります。 砕くことはムリでも、逆にくっつけて新たな価値を生んでいく・・・これからの知恵の出し方かもしれませんね。

冒頭のことわざは、裏を返すと自分にできることをハッキリ認識して、強みを発揮できることに最大限取り組んでいくことが大切とも言えるわけです。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2012年12月13日

hosii_sixpack.jpg

たまごのソムリエ、こばやしです。 こんにちは!

さて、たまご・鶏サンの慣用句紹介シリーズ第八弾です。 今回はアメリカから。

<シックスパック(six pack)>

シックスパックとは、たまごの「6個入りパック」の事。

sixpackegg.jpgコレですね。

さて、アメリカやイギリスの英字サイトを見ていると、スポーツ関連の広告

6コ入パック(シックスパック)を手に入れる秘訣!

なんてタイトルの記事が沢山出てきます。

何のコッチャ・・・?

スーパーに行けば売ってるジャナイノカ・・・??

シックスパックとは、

実はコレ、欧米では「見事に割れた腹筋」のコトも指すんですねー。

sixpack_2.jpg

つい最近も、俳優のラッセルブランドがベッカムに、「デイビット(ベッカム)のシックスパックの卵が食べたいぜ!」なんてジョークを飛ばして芸能ニュースになったりしていました。 (べつにゲイとかではなくて『すっげー鍛えてんなー。』くらいのジョークだと思います)

 

◆食べてもムキムキに!? たまごの健康機能
余談ですが、卵はたまごはロイシンやバリン、イソロイシンなどの脂肪を効率よく燃焼する必須アミノ酸をタップリ含みますので、運動前に食べると非常に効率が良いんです。 しかもGI値が低い(腹持ちが良い)ので、ダイエットにも良いんですね。

たまごはアミノ酸をバランスよく含む完全栄養食、スポーツ選手にとって理想の食材なんです。 ボディビルダーや、ベッカムみたいなサッカー選手も、たまごを上手く取りながら体作りをしています。 容器だけじゃなく、たまごは腹筋『シックスパック』づくりの源なんですね!(^^)

以前は10個入りが主流だった「卵パック」も、最近は核家族化の影響か、「6個入」の販売が増えつつあります。 そしてメタボ人口も、コレマタ増え続けているわけですから、筋トレに効果アリ!の完全栄養食「たまご」は10個入りパックでどんどん食べてもらって、おナカの筋肉は【6コ入】シックスパックに!・・・てのが理想ですねェ(^^;)

シックスパックどころか、ワンおもち、になってしまっている食いしん坊で不摂生の私ですが、スポーツの秋です、ちょっと運動がんばってみますか!、(^^;)

ここまでお読みくださってありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2012年11月12日

kegirai0.jpg

たまご、にわとりサンのことわざ第7弾です。 今回は日本から。

<毛嫌い(けぎらい)>

アイツのことは好かん。 なんて場合に使いますよね。

なんで毛、なんでしょうか?

実はこの「毛」とは、にわとりサン羽毛のコト。

にわとりサンなど鳥が、毛並によって相手をを嫌うようすが語源になっているんです。

徳川家康に仕えた医師に、板坂卜斎という方がいました。 彼が書いた書物の中に、この「毛嫌い」という言葉が出てきます。

「鶏を合せ候に、向鶏を見て一方の鶏退候。 夫を下々にて毛嫌ひと申候」

これは、

『ニワトリを掛け合わせようとしたら、一方が相手をみて逃げてしまった。 雄の毛色が気に入らないのだろうと庶民は言っている。』

…という意味ですが、江戸時代の初めには既にこの言葉があったということですね。

また闘鶏で、相手にナカナカ向かっていかない様子を「毛が嫌いだからだ」としたのが語源とも言われています。

◆毛嫌いをしない自分になるには・・・?

感性論哲学の吉村思風氏は、「対立とは、自分が持っていないものを持っている人間が誰であるかを教えてくれる現象」と言っています。 人間の場合、生まれながらにアイツが嫌い、という事はありません。 全て後天的な問題という事ですね。 自分とは違う人間性や経験を持っているから嫌うわけです。

だから、「アイツから学ぼう。」という気持ち、異なるものに対する好奇心を育んでいくことが、感情的な対立を乗り越え「毛嫌い」する、される人間関係から脱却できるコツの様です。

この境地をめざし、自分も精進!・・・してまいります(^^;)

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2012年10月22日

beat_egg.jpg

たまごのソムリエ、小林ゴールドエッグのこばやしです。 今週は出張続きです。

本日は久々に英語のお話。

ビートを刻む!、というとドラムかなにかのイメージですよね。

もうすぐ学園祭シーズン、バンドデビューだぜ!なんてのは今でもある話なんでしょうか!?

さて、ひさびさのたまごの慣用句シリーズです。

ビート エッグbeat an egg)>(たまごを叩く)

・・・と書いて、たまごをシャカシャカとかき混ぜる事を言います。 後ろに形容詞を付けて「beat an egg thoroughly」(よく混ぜる)という表現になります。

なるほど、イメージ湧きますよね。 いやァ、料理は情熱ですよ!

もちろん欧米だと泡立て器やスプーンフォークを使うのですが、日本だとカンタンな料理の場合は全てハシですからドラムっぽくって、ますますビートを刻んでいるようにも見えますね(^^)

 

◆以外にムズカシイ、たまごのかき混ぜ方
さて、この「たまごを混ぜる」という行為、「ただそれだけジャン。」とあなどるなかれ、意外といろんなテクニックを必要とする技術なんです。

混ぜ方一つとっても、色んな段階があります。

beat_eggs2.jpg

 

どこまで混ぜるかで、料理の舌触りや出来上がりが全然変わってきてしまうんですね。

次回は、この「たまごの混ぜ方のコツ」について、お話します。

 

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2012年10月11日

こんにちは。こばやしです。

ニワトリさんのことわざ紹介、第一弾です(^^)

<鶏を走り去らせるな>
走鶏:マィジャウガイkoyadaira99.jpg

「お見逃しのないように!」とか、「チャンスを逃すな!」といった風な意味です。

チャンスは「走りまわるニワトリさん」のように、とても捕えるのが大変です。 だから走り出してからではモウ遅い、その前にしっかりとつかまえておく必要があるんだよ。 ・・・・・・そんな意味ですね。

さて、西洋には「幸運の女神には前髪しかない。」ということわざがあります。

チャンスの女神は後ろ髪が無いので、後から追いかけても髪の毛は掴めない(捕まえられない)、だから一瞬のチャンスを逃さないように。 そういう意味なのですが、コレ、

上の「走鶏」と同じですね。

ただマァ・・・、猛スピードで疾走する後頭部ハゲの女神なんて見たことないですから、チャンスのイメージとしては「走り去るニワトリさん」の方が的確なんじゃないでしょうか!?

 

◆チャンスは鶏のごとし!?
さて、個人的な意見として上のことわざに追記させていただくなら、人生において

「チャンスもニワトリさんも女神も、次々やってくる。」 koyadaira051.jpg

、という点です。

ひとつチャンスを逃してしまったとしても、また必ず次のチャンスが来ます。

クヨクヨ悩むヒマがあるなら、次のニワトリさんが来た時に逃さず捕まえる準備をすべきではないでしょうか。(^^)

ここまでお読みくださってありがとうございます!

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2012年06月18日