小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまご・鶏のことわざ 記事一覧

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こんにちは。こばやしです。

いきなりですが、下記の英文を読んでみてください。

I egg my friend on to fight.

どういう意味でしょう?

プログレッシブ英和中辞典によると、

egg」という動詞には、

他動詞: <人に>(…するように)けしかける, 勧める, 励ます

の意味があるのだとか。

上の例文だと、「友人にケンカをけしかけた」となります。

うーん、「けしかける」ですか。

なぜ、「egg」が、そんな意味になるんだろう・・・?謎です。

 

◆普通はイメージできる・・?
ちなみに「chiken(チキン)」という動詞もあります。

ビビる」という意味ですが、これは映画『バックトゥザフューチャー』でも使われていますし、わりかしメジャーな言い回しですよね。

ニワトリさんが、すぐビックリする様子から来ているのでしょうか?

milk」(ミルク)だって、動詞があります。

こちらは、「しぼりとる、食いものにする」という意味。

こちらは乳を搾るイメージから、なんとなく想像できます。

ちなみに「milk run(ミルク ラン)」というと、「身近な場所・いつものコース」という意味になり、また「各駅停車」の意味にもなります。 これは“牛乳配達”から来ているんだとか。

なるほど、これも納得です。 他の単語も、動物や食材に絡んだ言い回しは、元のイメージに近い表現になっているように感じます。

やっぱり「egg(動詞)」だけ他とちょっと違うカンジですね。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2011年08月3日

こんにちは!こばやしです。

かなり、いそがしくしておりました。

超ひさびさの更新になります。

さて、今回は「たまごの諺(ことわざ)」をご紹介。

<卵を見て時夜を求む>
《「荘子」斉物論から》卵のうちから、鶏となって時を告げることを待ち望む。順序を考えず、せっかちに結果を求めるたとえ。

 

ということで、まだヒヨコにすらなっていないのに、鶏さんとしての成果を求めてしまうことですね。

さて、私もこの仕事に就いた時は、まさしく「卵を見て時夜を求め」ており、とにかく性急な成果を求め焦ってばかりでした。

会社をつぶしてはいけない・・、との想いが強かったんですね。

恐怖は遠くを見る目を曇らせます。

来月は何しよう・・、長くてもたった三か月先の事しか考えることができませんでした。

結果はもちろん、上の諺のとおり。

「鶏」となっていない社内の体制が「時を告げる」、すなわち結果につながるわけもなく、次々打つ手もいたずらに社風を悪くするだけでした。

「あせりすぎず5年くらいのスパンでゆっくり考えてみたらどうだい。」、先輩社長のMさんのアドバイスに、

「そんな悠長なこと考えとったら、会社が無くなってまう!今を考えんと!」などと内心反発していたのは大変恥ずかしい思い出です。

じっさいMさんの言うとおりでした。

三か年の中期計画を立て、長期の視野で行動してみた結果は、言い尽くせないほどの大きな成果になったわけです。

 

◆いつ鳴くのか?を知るべし
上のことわざのいちばんのポイントは、「卵と鶏の境目」はどこなのかを知っておくことではないでしょうか?

売上であれば◎◎万になったら、これを実行しよう!とか、

人材であれば△さんがこの段階まで成長したときに、これを実行しようとか、

「ニワトリさん」になった段階がはっきりわかるように経営計画書に明示しておくことが、気持の焦りをしずめブレない経営を作り出すのではなかと思っています。

もっとも、なかなか孵らないタマゴばかりになっても悩ましいのですが・・(^^;)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2010年11月12日

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こんにちは!

いい天気が続いてゴキゲンのこばやしです。

さて、表題の「卵を一つのカゴに盛るな。」という言葉。

これは、投資や資産運用、そして経営戦略について語るときに出てくる慣用句です。

卵を運ぶ際に、ひとつの籠(かご)に盛るのではなく複数のカゴに盛っておくと、イザひっくり返して割ったときでも被害は少なくてすむ。

転じて、「リスクは分散したほうがいいよ。」

そんな意味で使われます。

以前ご紹介した経済用語「nest eggs(巣のたまご)」と同じく、「大事なもの・壊れやすいもの」の象徴として卵が使われています。

ちなみに私は先日、大事な仕事のパソコンをクラッシュさせてしまい、苦労して作った資料がいくつかパーに・・。

たまご=データ、籠=ハードディスクと考えて、上記のことわざを真剣に考えるべきでした・・(^^;)

(関連)英文記事で頻繁に出てくる「巣とたまご」ってなんだ? – たまごのソムリエ 小林真作 小林ゴールドエッグ 

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2010年09月13日

海外のニュースを見ていると、経済関連のニュースで頻繁に

「nest eggs」という言葉を見かけます。

「nest」は「巣」のこと。

直訳するなら、「巣にある卵」という意味ですね。

これ実は、「イザというときに備える貯蓄」という意味なんです。

ですから、たとえば

Call for products to help nest eggs keep givingBrisbane Times

このような記事だと、直訳は(巣の抱き卵が与えられ続けるには、この商品をお求めください)ですが、意味は(貯蓄が増え続けるように、商品をお求めください)となります。

「巣を作って卵を温める」というイメージが、貯蓄につながるんでしょうか?

中々興味深いですね。

日本の成句だと「金の成る木を育てましょう」ですかね?

考えた事もなかったですが、こんなところにも農耕民族と狩猟民族の違いがでているのかもしれませんね(^^)

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2010年05月3日

 

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といっても、今回の衆院選じゃありません。

海外のお話。

それは、「卵が先か鶏が先か」というフレーズ。

「chicken and egg situation」 とか、「the chicken or the egg」

と言われます。

もともと海外では、卵の慣用句や格言が多用されるんですが、政治に関しても同じ。

海外サイトで調べ物をしていると、卵関連の記事や文章に交じって、たくさんの政治家の「卵と鶏」コメントが出てきます。

この「結論につながらないどうどうめぐりの状況」を表す言葉、欧米と比べると、意味を知っている人は多くてもあまり日本ではこの言い回しはしないです。

次に多いのが、「金の卵」、「golden egg」。

これは、「金の卵を産むめんどり」の寓話から来ています。

『金の卵を産むにわとりを飼っていた夫婦。その雌鶏の腹の中の金塊をてっとり早く取り出そうとして、腹を裂いてしまいます。結局お腹に金塊は無く、にわとりも死んじゃって金の卵も手に入らなくなっちゃった。』

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こんなお話です。

おおもとを揺さぶりすぎると逆にマイナスになるかもしれないよ、という意味の引き合いで、多くの議員さんがコメントしています。

こちらも案外日本では言われないような?今回の衆院選の中では、まだ聞いたことないですね。

やはり、

「慣用句」「引き合い」は、文化に共通のものがあると、最大限に効果を発揮するからだと思います。

先の「卵が先か鶏が先か」は、キリスト教文化ではメジャーな論題ですし、「金の卵」はイソップ童話、向こうでは知らない人はいないストーリーです。

ガリバー旅行記では、 イギリスの与野党争いを「ゆでたまご」の剥き方に風刺されていますし、案外、海外では「たまごと政治」のつながりは深いのかもしれませんね。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2009年08月22日