小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

たまご・鶏のことわざ 記事一覧

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごのことわざ第45弾、今回は西洋から。

<たまご同士のように似ている(As like as an egg to another.)>

<たまご同士のように似ている(As like as an egg to another.)

日本で言う、『瓜ふたつ』ですね。

たしかに、同じ種類の鶏卵であれば一見非常に似ています。

反対に、カラの模様がどれもゼンゼン違っているのが「うずら」。

『世界一の多様性があってNINJAのようだ。』

として海外の記事でも取り上げられているくらい。(参照

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とはいえニワトリさんのたまごも、ホントはよーっく見ると、

細かな模様やざらつき具合、色味など、多様性があって実に面白いんです。

そういえば、以前たまごの柄に「特徴があるもの」だけを選別して

「ゴジラのたまご」という名前で売りだそう!

と、社内で提案したことがあります。

即却下でした。

考えてみれば、一日2パックも採れないのと版権的なハードルもありますしね^^;

まぁ、それくらい、意外とカラの模様もあるってことなんです。

ところで、

日本では「瓜ふたつ」、

なぜ「うり」なんでしょうか?

じつはこの言葉は、

瓜をスパッとふたつに切ったときに、

その切り口がそっくり

だから「瓜ふたつ」というんだそうです。

・・・・・・なるほど・・。

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そりゃソックリでしょうけど、

瓜じゃなくてもいいんじゃ・・・!?

なぜスイカでもナシでもカボチャでもなくて

瓜なのかは、

じつはハッキリとは判らないんだそうです。

ただ、昔はイケメンのことを

「うりざね顔」と言っていたので、

「ソックリだ!」

の表現に『男前』的な「良いニュアンス」を入れようとして、

瓜を選んだんじゃないかと考えられているようです。

西洋の「たまご」はどうなんでしょうねー。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2017年02月10日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご鶏のことわざ、今回はドイツから。

<本物のめんどりは、卵を生んでからはじめて鳴く>

これは、嬉しいことがあるとわかっても、

最後の瞬間まで安心せず、喜びを声に出してはならない。

そういう意味です。

そういえば、スピードスケートで、

ゴール直前でガッツポーズした後に抜かれてしまった選手がいましたね^^;

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水も漏らさぬ冷静さを保つことが、真の勝利者に繋がる、

そんなことわざですね。

なるほど、実直な国風のドイツらしいことわざです。

日本人もその傾向がありますね。

剣道や弓道では「残心」というものをとても大事にします。

これは、打った後、射た後に心身ともに姿勢と意識した状態を保ち、

相手の攻撃や反撃を瞬時に返すことができる様に身構えていることですね。

これができてないと、

試合では無効になる。

それくらい、技能だけが優れていることよりも大切だったりします。

まさに「卵を産んでから初めて鳴く」、

このことわざとおんなじですねー。

ちなみに、鶏さんが卵を産んだ後にだけ鳴くというのは本当です。

なぜ鳴くのか?

一説には、安心したから喜びで鳴く、とも言われています。

センター試験ご受験のみなさま、おつかれさまでした!

最後まで油断無く、ぜひ喜びのたまごとなりますよう、頑張ってくださいませー。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2017年01月17日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごのことわざシリーズ第43弾です。今回はデンマークから。

<卵と誓いはすぐに壊れる (Eggs and oaths are easily broken.)

ゼッタイ守るぞ、と決めてもなかなか続かないのが人情です。

やっぱりねェ。

そんなリアクションを、たまごに例えたことわざですね。

そういえば、

8兆5000億円の資産を一代で築いたビルゲイツさんが言っています。

『人間とは、「こうなりたい」という情熱をかたむけること、

たとえば「起業するぞ!」となってから、

9割の人が5時間ほどで投げ出してしまう。』

・・・のだそうです。

10%しか、続けない。

なるほど、そういうものかもしれません。

じゃあ、そうならない為に、どうしたらよいでしょうか?

コロンブスのたまご、というエピソードをご存知でしょうか。

「新大陸を探すなんて、卵を立てるようなもんだ。ムリムリ。」

そういわれたコロンブスは、

たまごのお尻にコン!とヒビを入れてから立てました。

できっこない。

続かない。

そんなコトでも、「知恵と工夫」で案外どうにかなるもんです。

立たない卵も凹ませたら立ちます。

すぐ割れちゃう生卵だって、

茹でれば中身は出てきませんし、

凍らせたら、ビクともしなくなります。

ようするに、

「状況を変える一工夫をどう探すのか」が大事なんじゃないでしょうか。

たとえば、心理学的には、

『できるだけ多くの人前で宣言するほど、続ける意思を強く持てる』

のだそうです。

誰かに自分の夢、誓いを語ること、

それも、多くの人に語ってみることで、

実現へと導きやすくなるんですね。

それこそ『凍った頑丈なたまご』のように、です。^^

一年の計は元旦にあり。

年明けより一年続く決意、ぜひいろんな工夫と共に考えてみてくださいませ。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2016年12月30日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご・鶏のことわざ第42弾、今回は中国から。

<鶏犬不寧(けいけんふねい)>

すんごく緊迫した状況で、心が落ち着かないことのたとえです。

鶏や犬さえも落ち着かないくらいという意味なのですが、

要するに本人だけじゃなくって、周りにいる動物まで動揺しちゃっているイメージですね。

日本で言うと、

「上を下への大騒ぎ」

ですね。

ちなみに『鶏犬不寧』というタイトルのドタバタコメディ中国映画もあります。

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さて、このことわざの出典は、

唐の文学者・柳宗元さんの「捕蛇者説(蛇を捕るものの説)」というお話し。

————————–

『人々に害なす毒蛇を捕獲することで、税金を払う変わりとしている男がいた。

彼の祖父も父も蛇捕りのために死んでおり、

「ワタシも何度も死にかけているんですよね・・・。」と辛そうに言う。

「それは大変だ。政治家にとりなして元の税金で納められるように役目を変えてもらおうか?」

と言ってみたところ、男は大泣き。

「この大変なお役目だって、税金を取られるヒドさにはゼンゼンかなわないんですぜ。 情け容赦ない役人が来てわめき叫び大暴れ、驚くものは人ばかりか鶏や犬さえも落ち着いていられないくらいです。

あまりにひどいせいで村人は飢え死んだかよそへ移ってしまった。 私は蛇捕りをしているから残っていられるんです・・・・・・。」

私は彼の話を聞いてとっても悲しい。

税の取り立てが毒蛇よりも怖いなんて、為政者は誰も知らないのだ。

だからこの話を出版して、民衆を見る為政者がこのことを知るのを待ってやるのだ。』

————————–

・・・・・・とまあ、こんなカンジの内容でして、

高校の教科書にも載っている、大変有名な古典文学です。

あまり鶏はカンケイ無いようにも思いますが、

とにかくこの有名文学の一節から「鶏犬不寧」の表現が生まれたわけです。

◆おなじみ鶏と犬の組み合わせ
当ブログではおなじみの、鶏と犬のワンセットことわざです。

犬と鶏イコール「人間のそばにいる存在」、

時には“犬と鶏”と書くだけで村里を表したりするくらい。

当ブログでも、過去にいくつか犬鶏の組み合わせことわざをご紹介したことがあります。

鶏犬昇天 【たまご鶏のことわざ その30】

陶犬瓦鶏 【たまご鶏のことわざ その29】

鶏鳴狗盗 【たまご鶏のことわざ その13】

日本だと、人間のそばにいる存在、というと犬鶏じゃなくて

「犬ネコ」の組み合わせでしょうか!?

さて、

いよいよ年末残り2週間。

お客様のお店も宴会シーズンやクリスマス、繁忙期に入り、

注文が増える時期です。

「鶏犬不寧」の大騒ぎとならないように、

しっかりと準備万端待ちかまえて行動したいと思います^^

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

(関連:ニワトリさんは見飽きた!?【たまご鶏のことわざ】その30

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2016年12月19日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまごのことわざシリーズ第41弾、今回は中国から。

<啐啄同時>(そつたく)

師弟の呼吸がピタリと合う事、またとないチャンスを意味します。“啐啄の機”なんて言い方もします。

「啐(そつ)」とはヒナが殻を割って出ようとする鳴き声、

「啄(たく)」とは母鳥が卵の殻をコンコンとつつく音です。

ヒナは卵から孵るときに、内側から殻をつついて穴を開けます。

ただ、

ヒナは体力もありませんので、

自分ひとりの力だけで殻から出てくることはできません。

親鳥が外から殻をつついて

カラを割ってやらなくてはいけないんですね。

とはいえ、まだ孵るタイミングじゃないのに

親鳥が早くつついて割ってしまったら・・・

ただの「割れタマゴ」になっちゃいます。

また逆に

親鳥が手伝い始めるのが遅れると、

ヒナ鳥は出られずに、体力を失って死んじゃいます。

つまり、“啐(そつ)”と“啄(たく)”が「同時

じゃないといけないんですね。

このことから、禅宗で、

「導く師と弟子との呼吸がぴたりと合うこと」

これを、たまごで例えたわけです。

ご家庭でも、おんなじですよねー。

「ちょっと英会話習ってみない?」

「えー、やだよ。」

なんて息子さんとの会話、ご経験ありませんでしょうか?

まずエジソンやイチロー、

はたまたポケモントレーナーでもガンダムでも良いのですが、

たとえば偉人のお話などから“技術習得”に興味を持って、

(やってみてもいいかなー・・・。)

と感じている“瞬間”に!

ズバリ!

「やってみない!?」

・・・・・・

お母さま、

あなたが誘えるかどうかが、大きなポイントになるんです。

それってむずかしい……!

そのとおり。

けども、それのタイミングを見抜くのがまさに信頼関係、

「啐啄」なんですね。

ちなみに、孵化直前のたまごにスピーカーで“卵をつつく音”を聴かせると生まれるのが一日早くなり、また、“親鳥の鳴き声”を聴かせると安心して生まれるのが一日遅くなるそうです。

ヒナも、命をかけて音を聞き逃さぬよう、ここぞ!というタイミングを計っているんですねー。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2016年11月12日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

たまご鶏のことわざシリーズついに第40弾!今回は米国から。

<“好機”は卵のように、ひとつずつやってくる>(Opportunities, like eggs, come one at a time)

19世紀の米国作家、ヘンリー・ウィーラーショーの言葉です。

良いタイミング、勝負どころ、チャンス、好機…

人生にはこんな瞬間があります。

が、案外とその時って、わかんないものですよね。

後になって、

「あのときのおかげだよな。」

などと思い返してみて気づくものです。

そして、

わかんないだけに、見逃すこともあるわけです。

「ああ、あのとき挑戦しておけば良かったなァ・・・。」

なんて風に。

でも、

好機を逃してしまったことを悲観する必要はありません。

好機ってのは、

毎日生まれる卵のように、

自分があきらめないかぎり

何度も

なんども

やってくるんですね。

「チャンスの女神には前髪しかない」という諺があります。

これは『チャンスを後から追いかけても掴めない』・・・・・・という意味ですが、

重要なのは、

チャンスの女神は何人も何人も走ってくる、

ってコトです。

過ぎてしまった好機を嘆くくらいなら、

「さァて、つぎ行ってみよう!!」

という発想を常に持つことが、

ハッピーな人生を送るコツのようです。

僕の大好きな卵の格言です。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます^^

カテゴリー | ソムリエ日記 , たまご・鶏のことわざ 2016年10月19日