たまごはすぐに、コーヒーは徐々に好きになる…!
異世界転生モノで
現代の知識を持った主人公が
コーヒーをファンタジー世界で
提案する
そんなストーリーを見かけます。
「こんなの見たことない。」
「この苦みが美味しい・・!」
「クセになる苦みですばらしい!」
・・・みたいに賞賛をもって
受け入れられるのですが、
ちょっとだけ違和感がありますね。
なぜなら、
人は初めての『苦味』を
美味しいとは思わないから。
多くの人に飲まれている
世界三大飲み物といえば
コーヒー・紅茶・ココアですが
この共通点は
「カフェイン」が
入っている事。
カフェインは言ってみれば
良い意味で『体のバグ』を
起こすもので、
興奮作用、疲労感の減少
覚醒作用、自律神経を高める
など、
「通常と異なる状態にあるんだよ~」
と体に感じさせるためのものなんですね。
つまりコーヒーも、
じつは苦味が美味しいと
思って飲んでいる
わけじゃなく、
バグを起こす
カフェインの魅力に
とらわれて
好きになるのです。
もともとカラダにとって
「苦味」って毒の信号
「酸味」は腐敗の味覚信号
と言われていまして、
この2つを
「美味しい」と思うのは、
「なにがしかのメリット」を
体験して頭で理解したとき。
つまり
根源的に「うまい!」
は無くって、
経験を重ねて
感じる「美味しさ」
なんですね。
何度も飲んで
体調の良さを体験したから
好きになった
とか、
薬の効能で苦味が体のプラス
になる、という知恵を得た
から、とか。
その後に
「苦いのってイイねぇ。」
となるわけです。
ですので、
もともと苦みを楽しむ文化の
少ない地域では、
味覚の受け入れに
時間がかかることも
知られています。
日本の緑茶文化も、
そもそもは『薬』として
輸入品を体験しカフェイン摂取して
「これ体調にええじゃん・・!」
と、広がってきたわけですね。
◆根源的なうまさは『甘み』のほう
反対に、子供のころから
なんにも知らなくても
「こりゃ美味しいなぁ。」
と思える成分もあります。
それは、
ストレートに「生存」に
つながっている
栄養分
これを旨い!
と感じるんです。
「糖分」や「炭水化物」、
そして「アミノ酸」に
「油脂」ですね。
単純に、
コレらを美味しいと感じて
積極的に食べる生物だから
生き残ってきた、
とも言えます。
で、たまごです。
たまごには、
人体に必要な
アミノ酸が完全なバランスで
た~っぷり含まれています。
つまり、
誰でも経験なくても
「これうまいじゃん!」
となる味なわけですね。
ですので、
世界に3万のレシピが
あるといわれるくらい、
多岐に渡る文化で
愛されている食材です。
異世界転生モノの
ストーリーでも、
たまご料理は
考案したら即大人気になって、
コーヒーは
体調覚醒の体験を経て
徐々に強いファンができる
こんな筋立てが
合っているのでは・・・!
と感じますね~。
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。