小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

なぜ五輪では食の不満がでるのか?

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

パリ五輪あっという間に
開催一週間が過ぎましたね。

 

普段あまり目にすることのない競技も
丁寧に説明してくれるので
とても楽しくって
連日睡眠不足です。

 

さて、
先日のブログで
パリ五輪選手村での
たまご不足に非難殺到している、

『二酸化炭素削減のために
肉、チーズ、乳製品などを
メニューから削っていた』
ニュースについて書きました。

これは
トップクラスのアスリートが集う
五輪の舞台にはちょっと
合わないんじゃないかと思ってます。

 

いや、
ヴィーガン食の栄養バランスが
卵や肉より劣っている、
というわけじゃないんです。

完全バランスに調合した
植物代替肉もありますし。

ですが、
重要な点として

「普段の食への信頼」

が欠けてしまうから
良くないんじゃないかと
思うんですね~。

 

スポーツ選手においては、
植物性100%食品は
大きく広まっていません。

普段のトレーニング
肉や魚、そしてとくに卵という
良質な動物性たんぱくを摂って

世界一の晴れ舞台に出るまでの
好成績を出してきているわけです。

かつてイチローさんが
『毎朝カレーを食べる』
という事が話題になりました。

「同じことを続けられるのは僕のとりえ。」

そうおっしゃっておられましたが、
良いと思った食を信頼して続ける。
余計なことに考えをめぐらさなくていい。
そんな意図があるんじゃないでしょうか。

 

五輪アスリートの皆さんも、
いきなり

「植物性のみのメニューです。
栄養はそんしょく無いですよ!」

なんて言われても、

「いつもと違うコレを食べて
成績が下がっちゃったらどうしよう。」

なんて不安が1%でもあるなら

普段通りに
卵や肉を口にしたい

そう思うんじゃないでしょうか。

8年後12年後と、
市場が変わってくれば
ヴィーガン食への信頼性も
また変わってくるとは思いますが・・・。

 

◆過去にもあった五輪での食の持ち込み

実は、
過去のオリンピックでも
食の信頼が
されないことはありました。

 

たとえば
ロンドン五輪の際には
中国選手はコーチから

「自分の家で飼った
ニワトリの
卵と肉だけを食べろ。」

と指示されています。

これは、
『中国の食肉市場で流通する肉の一部に
筋肉増強効果のある薬物が検出された』
報道を受けての指示でした。

畜産物は
その飼料の由来まで
注意するべき、ということですね。

 

また、東京五輪では
韓国チームが
自前の給食センターを立ち上げ
24名の本国シェフによる弁当で
選手の『食』を完全コントロールして
話題になりました。

今回のパリオリンピックでも
同様の給食センターを立ち上げていますね。

 

ちなみに人類最速の男
ウサイン・ボルトさんは

北京五輪の際
中華料理にいっさい手を付けなかったそう。

これは食の不信じゃなくて

大のチキンナゲット好きのため。

一日100個のチキンナゲットだけを
マクドナルドブースで
食べまくっていたのだとか。

 

なんにせよ、
晴れ舞台での「食の不満」って、
うらをかえせば
これまで成績を出してきた
がんばってきた
自分達の習慣への
自信の裏返しでもありますよね。

後半には選手村の不満が解消され、

どの選手の皆さんも
最高のパフォーマンスで
パリ五輪を終えられること
祈っております。

 

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

(関連:ロンドン五輪選手はニワトリを飼え!?のビックリ指導(中国) | たまごのソムリエ面白コラム

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき2024年08月3日