優しいドラマの怖さ
こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。
久しぶりにたまご・鶏さん以外のお話を。
NHK朝ドラでパティシエがテーマの「まれ」をやっています。
ケーキが主題なので卵に関する内容もときどきあって、毎日興味深く観ております。
ただ、このドラマを観ていて、つくづく「怖いなー。」と思う事が何度かありました。
それは、「寛容さ」のあるシーン。
これって現実だったら絶対に許してもらえないだろうなー。
こんなヒドいことを言ったら一生関係修復はムリだろうなー。
・・・・・・と、思えるこじれた人間関係トラブルを、主人公は機転と菓子づくりの腕であっという間に切り抜けてしまうんですね。
(勘違いもありますが) ひどい行為、傷つく言葉をかけられて
『ええっ!こんなカンタンに許しちゃうの!?』
と思える展開が、少なくとも3回・・・・・・。
まァNHK朝ドラの世界ですから、いつまでもドロドロしているわけにはいきませんし、観る方としても許しあえる「優しい世界」の方が良いのは分かります。
ただ、
「あそこまで言っちゃってもイイんだ。」
と、なんとなく刷り込まれる危険があるんじゃないかと思います。
友人との口ゲンカ中にフッと口を突いて出るヒドイ言葉。
親子ケンカ中に、つい言ってしまった強い罵り。
夫婦で口論中に言ってしまう過ぎた言葉。
相手も『ドラマ脳』だったら良いのですが、あまりTVを観ない人だって多い昨今です。
「父ちゃんをこの世で一番軽蔑しているから、ボクは頑張れたんだ。」
なんて言葉は、ドラマでしか許されることのない、現実では口に出した瞬間に一生決別するくらいの覚悟で言わなくちゃいけないセリフなんじゃないかと思います。
面白いドラマですが、「まれ」にはこの傾向がちょっと強いようにも感じますねー。
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。