放し飼い・開放式農場の何がイイのか?
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
西洋に「たまご同士のようにソックリ(As like as an egg to another)」
という言い回しがあります。
日本で言う「瓜二つ」ですね。
つまり卵が
「同じもの」の象徴
なワケですが、
卵を通してこだわりの価値を
届ける僕たちは、
はたして自分たちの卵を
「ちがいがあるもの」として、
高められているか・・・?
日々自問しながら
試行錯誤しています。
さて、
放し飼いや開放式農場などの小規模飼育
ニワトリさんの健康に良い
ステキに自然を活かしている
そんな良い点はもちろんありますが、
実のところ
「たまご品質にちゃんと差があるのか」
が大事な点だと思います。
ステキな環境
イコール
たまごの味が美味しい
というのは、
繋がっている様で理屈として
一致していない
そう感じます。
自然を活かす小規模飼育
この“品質上”のメリットの一つは、
「季節のゆらぎ」です。
仏教には「身土不二」という言葉があります。
「体と住む土地は分かち難い」
という意味で、
その土地でその季節に採れたもの
を食べるのが一番良いですよ~、
という事です。
たとえば夏に暑い日が続いた、
あ~ちょっとバテ気味だなぁ、
とあなたは感じる。
そんなとき、
放し飼いされている鶏さんも
やっぱりちょっとバテていて
餌食いが悪く、水を多めに飲みます。
そうすると、
その時期のたまごはややあっさり目になります。
反対に、とても寒い日が続くと
ニワトリさんも元気にたっぷり餌を食べ、
濃厚な風味のたまごを産む
そんな時期は、
あなたも元気に濃い風味のたまごを
体が欲する状況にあります。
こんな風に、
自然なゆらぎで、
生まれるたまごが
お客様にとって食べやすい風味となる。
自分の生活する環境と
同じ状況で育っている鶏が産む卵だから、
自分の体調にとってピッタリの風味になる。
これぞ身土不二、と言えるんじゃないかと思っています。
実際、こういった味のゆらぎは
飽きが来にくい
季節の好みに合う
などメリットも多くあります。
大ヒット商品のお茶「伊右衛門」は、
お客様の香りの好みを徹底的に分析して
寒い時期には香ばしくて
はっきり特徴の強い香り、
夏はさわやかな香りが
好まれることを突き止め、
それぞれの季節で製法を変えているそうです。
お客様への品質PRに
「自然を活かすことで、
一年中あなたの体調に
ぴったりの風味となる卵です。」
こんなお伝えの仕方が
あなたのお店の玉子料理のメニューの
魅力につながるかもしれません。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。