そのメニュー、一言でウリを言えますか?
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
ホンダの新型ステップワゴン
アイデア後部ドアの
「わくわくゲート」をやめたんですね~。
「めちゃくちゃ便利でユーザーの
満足度はめっちゃ高いけども、
見た目がダサくて新規客が買ってくれない。」
…というのが廃止の理由だそうで、
いま使用しているユーザーさんからは
たいへん残念がる声がでているようです。
これ、何かって言いますと、
車の後部ドアってあるじゃないですか。
ワゴンであればよく使います。
ただ、ガバっと開けると、
冷気や雨が吹き込んできたり、
狭い場所では出し入れしにくい・・・
そこで、ドアが折りたたまれて
半分だけ開けることができる。
人の出入りもできる。
こんな画期的なドアです。
知人の車で体験しましたが、
ホント便利でした。
ただ・・・・・・
「喜んでくれいるのに売れない」
これって、ホント食べ物の業界では
よく耳にするハナシなんです。
「買ったお客様には非常に好評なんですが…。」
とホンダ担当者さんはおっしゃっているようですが
これって、
「食べてもらえばわかるんだよね…。」
って言って、その『食べてもらう』までが
めちゃくちゃタイヘンな
食品業界とよく似ている気がします。
飲食店・洋菓子店さんも、
車のディーラーも、
こういう場合っていったい
どうしたら良いんでしょうね…?
ひとつには、
『一言で伝えるチカラ』
がいるんじゃないでしょうか。
「わくわくゲート」って言われても
見たことない人からすると
なんのこっちゃ、ですよね。
飲食店さんでも、たとえば
「こだわりだしまき玉子」
なんて書いてあっても
まったくピンときません。
「一言」で自分たちのウリを伝える言葉を
『USP(ユニークセリングプロポジション)』
と言いますが、
「ようするに『〇〇』なんだってさ。」
って言えないものは、
この多忙な情報化時代、
人には伝わりません。
僕たちたまご屋でいいますと、
ちょっと大きめのたまごがあります。
とくに規格外で老鶏が産んだものは
黄身のハリも弱く
大きすぎて使いにくい
そのくせ
重量があるので意外と高い
どこの農場さんも
「売れないたまご」です。
他社さんでも
「ビッグたまご」とか「大玉たまご」
なんて名前で売ってたりしますが
聞く限り売れてないようです。
僕たちもさいしょは
「規格外で売れないたまご」
というイメージを持ってましたが、
白身が多くてハリがやわらかいという特徴は
オムレツや玉子焼きをつくるなら
加熱でふわとろになりやすい
って気づいたんです。
なので、そのものズバリ
「加熱でとろふわたまご」
として、ある年齢を超えたら
飼料も選別方法も変える
差別化商品にしたのです。
結果、つねに欠品に気をつけなくてはいけないくらい
人気のたまご商品になりました。
ステップワゴンの『わくわくゲート』も、
「ぜったい濡れないゲート」とか
「買い物めっちゃラクちんゲート」とか
「サッと出られて遅刻ナシゲート」
みたいな、
ヒキの強い名前の方が良かった
のかもしれませんね~。
ちなみにボクの出すネーミング案は、
「なんか小林製薬みたいですね。」
って言われてボツのほうが多いです。
一言でいえてセンスもある、を勉強します。
ここまでお読みくださって、
ありがとうございます。