小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ちょっとつぶやき 記事一覧

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

コーヒー大好きのイタリアでは、
食事の際にカプチーノを飲むのは
NGなんだそうですね。

カプチーノとは、朝飲むもの
なんだそうです。

特に、食事の際に飲むなんて
「ありえない。」
のだとか。

なかなか興味深いですね~。
ミルクが入ったものは
基本朝か、おなかが減った時だけで、
「食事中に飲むなんてヘン」
ということなんだとか。

牛肉のミルク煮込みとか
カルボナーラなんかも
牛乳を使いますし、
牛乳は朝じゃなきゃ使わない、
というわけでもないのですが
とにかく「コーヒーにはヘン」という
食事でのイメージなんですね。

これは、
日本のお茶でイメージすると
分かりやすいかもしれません。

言われてみれば、僕たちも

「抹茶ラテ」

を楽しむ日本人は多いですが、
たとえば『天ぷらそば』に
抹茶ラテを合わせて飲む人は
ちょっと変わり者に感じるかと思います。

じゃあなんでダメか、と
言われても説明しづらいですよね。

以前台湾に行ったときに
コンビニで買ったウーロン茶と
緑茶に砂糖が入っていて
ビックリしたのを覚えています。

でも考えてみれば
紅茶には砂糖入れるわけですから
何もおかしなことはない
はず・・・。

割り切って飲んでみたら
なかなか美味しかったです。

 

こんな風に、
小さいころからの文化的な
経験は 誰でも、自国の伝統に
つながっているわけですが

その反面
料理の可能性に制約を
付けてしまうことも
あるかもしれません。

たとえば、

玉子焼きやだし巻きを
バルサミコ酢につけて
食べると超おいしい!

のですが、
なかなか和食だけの発想では
出て来にくい組み合わせです。

 

でも
たまごの焼けた香ばしさ&甘み
と、ソースの酸味との相性良さ

と要素だけ抜き出して考えると、

イタリアや英国では
目玉焼きのソースとして
バルサミコ酢は定番だったり
します。

つまり
玉子焼きにも合わない道理が
ありません。

マヨネーズだって卵+お酢ですし。

じゃあ、和食の
みりんや料理酒の代わりに
コニャックやブランデーや
ウイスキーだって

たまご料理と合わせてみると
とても香りがマッチしたり
するレシピになるんですよ。

日本でカルボナーラに
生クリームを入れる
レシピがありますが

本場イタリアの方からすると
「ありえない!」のだとか。

でもこれだって、
すごくおいしいですよね!?

 

◆ルーツを知らない強みを…!

こんな風に、
本場じゃない国や地域の方が
伝統のしがらみがない分
意外な美味しさが作り出せる
ことがあるんだと思うのです。

現地の風習をぜ~んぜん
考慮しない料理

日本で考えたガーナ料理とか
アラブのお菓子とか
フィンランド風の魚料理
「こそ」が、

考えられない美味しさを
生み出すかも!と思うと
なんだかワクワクが
生まれてきますね~。

同じように、
衛生面がどんどん良くなった
欧米で、たまごの「生食」が
取り入れられつつあります。

僕たち日本人が想像できない
海外生まれの「たまごかけごはん」
や「親子丼」や「だし巻き玉子」
が絶品な味で生まれてくる・・・

そう考えると
めちゃくちゃ楽しみですね!

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年09月25日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

海上自衛隊が、
甲板で目玉焼きが焼ける!
とツイートして話題になっていますね。

 

なるほど言うなれば超でっかい鉄板ですから、
めちゃくちゃ暑いのですね。

いやホントおつかれさまです。

 

さて、このツイート
卵屋が別側面から考えますと

『卵を使う意味』がある

という事なんですよね。

たまごって、よく使われます。
暑いと使われますし、逆に
寒さの証明にだって使われます。


重さだって「卵一個分!」なんて
使われます。

これは、

・日常にたまごがあるから
イメージしやすい

・ビジュアル的に
変化が分かりやすい

・普段調理するから
どれくらいの熱量なのかすぐわかる

とい点なわけです。

卵の固化が始まる温度は
だいたい65℃~くらいですが、

たとえば仮に卵じゃなく

『毎日暑いです。ゼラチンの溶けるくらいの温度です!』

とツイートしたとしましょう。

これはだいたい40℃後半から60℃くらい。

どうでしょう・・・?
「そりゃ暑そうだ!」
とは・・ちょっとならないですよね。

お菓子好きの人じゃないかぎり
ゼラチンがどれくらいの温度で溶け
るのか知らないとぜ~んぜんピンと
来ないですよね~。

『暑い。チーズがとろける温度なんです!』

とツイートしたとします。

これは90℃~130℃くらい。
結構高い!?ですね。

でもこれも、
ゼラチンよりマシですが
あまりピンと来ないですよね。

卵の場合は、
刻一刻とたんぱく変性を起こし
フライパンの上でそれをジーっと
見ていることも多いから、というのも
あるんじゃないでしょうか。

お肉や魚とくらべても
調理のときに
インパクトのある「変化」が
卵のほうがず~っと大きいのです。

つまり、これを考えると
たまごのメリットの
大きな一つとして、

パフォーマンス性

があるということです。

トロふわのオムレツが、
どれくらいつくるのが難しいか

完璧な目玉焼きが
どれくらい大変なことか

誰もが知っているということです。

ポーチドエッグも
だし巻き玉子も、

できることならご飲食店様では、

積極的にたまご料理を
作るところをお見せすべきです。

最近はモニタも拡充してますし、
目の前のパフォーマンスや
動画などでアピールすると
「すごい・・!」と魅力的に
感じてもらえる人がめっちゃ多い

ということです。

ぜひ、あなたのお店の魅力を
伝えるビジュアル的ツールとして
たまごを活用してくださいませ~。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年09月20日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

ご飲食店さまの勉強会で
たまごの話をさせていただく
機会がありました。

個別の打ち合わせは
ご飲食店さまとよくするのですが

たくさんの飲食店オーナー様に
当社の取り組みや
たまごにこだわるメリットを
知っていただけるのは
本当~に冥利に尽きますね!

さらに、
その会場のホテル様では
その後の懇談会と翌朝の
朝食で、特別にぼくたちの
料理別専用たまごの良さを
最大限引き出していただいた
美味しいたまごメニューを
出していただきまして、
心づかいに本当に感謝です。


「たまごのソムリエです!」
・・・とブログでは毎日書いて
いますが、これそもそも
僕が資格を持ってるから、という
意味で書き始めたんじゃないんです。

『ぼくたち全社での取り組み』

たまごのソムリエ

なのです。

あまり言ったことは無いですが、
検定ができる前からこの考えを
していました。

たまごには
すんごく多様性がありまして、
また、それぞれの料理に向き
不向きがあります。

それを、更に料理に合わせて活かす。

そうすることで、料理はもっと
美味しくなって、ステキな世界が
広がります。

これを一言でいうならば、
なんだろうなぁ・・・?

と最初に考えたのです。

たとえば、
一つの銘柄に心血をそそぐ
ワイン農家さんは、

「ウチのワインはうまいよ!」

って言うでしょう。でも、

「ウチのワインは肉には
合わないんだ。」

…とはあまり言わないかもしれません。

ですが、

「このお店の鮭のムニエルには、
このワインがすごく合うんですよ。」

こんな価値を伝える人が必要ですよね!?
それが、ワインソムリエさん。

じゃあ、たまごでも、

このお店のカルボナーラを
めちゃくちゃ引き立てるのは
ハーブを食べさせたこの卵が
めっちゃ合います。」

ってお伝えする人がいるべきだ、
そう思ったのですね。

で、おススメするためには、
多様性がいりますから、
今は83種も作り分け・お届けを
しているわけです。

僕たちが
「たまごのソムリエ」として
お伝えする『価値』は2つあります

ひとつは、

できた料理が美味しいこと

そのための
『すばらしい手段』
たまごなわけです。

健康な飼育も、鮮度も
たまごの香りも食感も、
ぜ~んぶ、

美味しい料理を食べて
もらうための「手段」であるべき。
これが、僕たちの思想なんです。

そしてもう一つは、

取引先様の繁盛。

美味しいたまご料理を出すお店が
繁盛してそこに来るお客様の
めっちゃ笑顔が増える。

これがサイコーなんです。

ですので、当ブログでも
「どうやったら繁盛メニューに」
「どうやったら粗利増に」
…というたまごの情報を
シツコク出しているわけです。

ぜひ、たまごのソムリエとして
世の中の美味しい笑顔と、
あなたのお店の盛り上がりの
一助となりましたら幸いです。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年09月17日

こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

NHKでむかし

「妄想ニホン料理」

という番組があったのをご存じでしょうか。

ぼく、大っ好きでして
海外、いろんな国にお邪魔して、
現地の料理人さんに

ある日本食の名前と
カンタンな特徴を伝えて
それだけで料理を作ってみていただく

そういう番組です。

 

たとえば

『いなり寿司』

の説明を、

「キツネの好物である」
「食べるとジュワッ」
「ピクニックの定番」

と3つだけ伝えて
イタリアのシェフに作ってもらう、とか。

これ、大変面白いんですね。

「狐の好物ってなんだよ!??」
「日本人ってそんなの知ってるの?」

みたいな素直なイタリア人の驚きに

「たしかになあ。
そもそもなんで
狐は油揚げなんだろ…?」

なんて、一緒になって文化の再確認もできますし、

また
「ピクニックならパイだな。」
みたいなステキな別解釈の
イタリア風お稲荷さん(?)になる、
海外の文化との思わぬ融合があります。

「そう解釈するか!なるほど!!」
みたいなすごい料理ができまして、
とっても刺激になるんです。

特に印象的だったのは、ときどき

「日本独特の料理文化」が見える

ことがあるんですね。

たとえば、

「三ツ星シェフも参戦 親子丼の巻」

というテーマの時がありましたが、

親子丼がテーマで、

「食材が親子」
「ご飯の上に何かのせた料理」
「出来上がりはトロトロ」

というヒントでした。

 

上記のヒントで、どれが一番
日本らしいと思いますか?

スペイン・セバスチャンの三ツ星シェフも
ネパールの老舗料理店シェフも、

もっとも理解に困っていたのは

「トロトロのできあがり」

だったのですね。

イカとイカスミを活用したリゾットや
里芋の茎と葉を親子にみたてたスープなど

感動するくらいステキな料理でしたが、

トロトロ、という食感に関しては
「ちょっとわかんないなあ。」
というのが終始の感想でした。

あまり意識ないかもですが、

『日本は食感の国』です。

食感に関する語彙の数は世界一。

たとえば『トロトロ』の親子丼
に関しても、多くの方が
そのイメージはすぐに『わかる』
んじゃないでしょうか!?

 

そして、それを作るのは
時間差で卵液を加熱するのに

「ちゃんと火を通して絡める」部分と

「生でトロトロになるように
できあがり直前に加えるたまご」

 

と二段階にする工夫だったりします。

僕も米国出身のかたにご説明した際
「信じられない」と言われたことが
あります。

 

日本では、意外なほど食感への
こだわりは強いのです。

たまご消費が世界トップクラスに
多いのも、食感の多様性が
出しやすいから、かもしれません。

 

ぜひ、
あなたのお店のたまご料理でも

「どう、ふわふわ、トロトロ、
独自の食感が卵で出せるのか!?」

こんな観点で、いちど
メニューを考えてみてくださいませ。

きっと、わくわく人気で
集客につながる新メニューになります!

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年09月9日

うこんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。

おととい8月31日の地元新聞
一面は

「命懸けで学校に行かなくていい
死にたいと思ったらSOSを」

というタイトルでした。

読み手をおもんばかって
理由は書いてはありません
でしたが、

この翌日9月1日は一年で
最も子供の自殺が多い日なんです。

ですから、その前日に

最大多数の人へ向けてじゃなく、

本当に目にしてほしい人へ向け
最大限目につく第一紙面に
ピンポイントにメッセージを
記しているんですね。

もしかすると
家の食卓にある
この朝刊タイトルをみて、
思いとどまった学生さんが
何人かいるかもしれません。

このメッセージ、
もし新聞の地域面とか生活欄
だったら、悩んでいる子供はきっと
めくってまでは目にしてはくれ
ないでしょう。

一年に一度だからかも
しれませんが、贅沢で意義のある
新聞のお役立ちですよね。

徳島新聞さんのこの発信に
心から敬意を表します。


 

僕たちの仕事でも

特定のだれかに向けて
強いメッセージを伝えることがあります。

PRだけじゃなく「商品」で、ですね。

たとえば、僕たちは

「カルボナーラ専用たまご」

というたまごをお届けしていますが、

来店のお客様に
シンプルで
ごまかしの利かない
カルボナーラという料理で
絶品感動してもらいたい!

という飲食店さんにとってだけ
強いメッセージとなる商品です。

お使いの方は、
強く気に入ってくださいますが、

それ以外の方には、
「なんでそんな卵があるの?」
と言われます。

あなたのお店のメニューでも
ピンポイントなだと強く響く、
という事があるかもしれません。

 

たまご料理での一例を出しますと、

少数派に向けた
「固ゆで」指向の
たまごメニューが考えられます。

一般的には

「半熟」のキーワード

ってめちゃくちゃ
訴求が強いんですね。

黄身トロトロ

これってめちゃくちゃ魅力的です。

ですが、
そうじゃない人もいらっしゃいます。

以前、「マツコの知らない世界」さんで
マツコ・デラックスさんと
ゆでたまごのお話をしたときに

「わたし、固ゆでが好きなのよね!」

とおっしゃっていただいたことがあります。

しっかりした黄身って
たまごそのものを味わいたい
人へは、とっても魅力が大きいんです。

半熟トロトロが主流な世の中で、
お客様によっては少数派な
固ゆで玉子への想いを募らせているかもしれません。

またたとえば
温泉玉子でも、飲食店さんでは
他の食材と合わせやすくするため

黄身もトロトロな温玉

が広く使われています。

でも、そもそも温玉って、

「白身半熟で黄身しっかり」

が伝統なんです。

しっかり固い黄身と
ぷるんぷるんの白身を
同時に味わう

昔ながらのしっかり温玉

が食べたい人には、
それを打ち出したメニューだと

強いメッセージになるんじゃ
ないでしょうか。

NHKさんで以前、
そんな温玉の作り方を
お伝えしたところ、
かなり反響をいただきました。

少数派のための
強く伝わるたまごメニュー

ぜひ、お考えになってみてくださいませ~。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年09月2日

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

イタリア人が食べている
料理はイタリアン

フランスで食べる料理は
フレンチです。

では、日本で日常食べる
料理は、なんでしょう?

 

「そりゃ『和食』とか
『日本料理』だろう?」
とおっしゃるかと思います。

ですが、
よ~く考えてみますと
僕たち日々の食事で
食べているのは「和食」
じゃないですよね。

例えばウチの昨夜の
晩御飯は「チキン南蛮」
でしたが、
これは和食・・・?
のイメージではありません。

作家の村松友視さんのエッセイに
「日本における和食や日本料理は
我々が普段家で食べる家庭料理と
まるで違っている。

外の店で食べる料理と
家庭で食べる料理に
これだけ差がある国は珍しい
のではないか。」

というお話がありました。

たしかに、家庭で
味噌汁・ごはん+おかず
という家庭料理って、

料亭で食べる料理とは
メニューも考え方も
ぜ~んぜん違います。

でも、
たとえばイタリアンでしたら、
お店のイタリアンと家庭料理
に大きな差はありません。

「パスタなんて外でしか
食べないよね~。」

なんてことはないんですね。

チャーハン食べない中国の家庭も
無いわけです。

でも日本だと、
懐石料理なんて
食べる家庭のほうが
超レアでしょうし、

料亭のように
香の物とごはんが
最後に出てくる

…なんて家庭は
ほとんどないでしょう。

和食=日本人が普段に
食べている家庭料理じゃない
ということです。

なかなか興味深いですね~。

中華料理と中国料理
みたいな、

何か、別の呼び方があったほうが
良いのかもしれません。

B級グルメ、ともちょっと違いますし。

日本家庭料理?とか

 

大戸屋や吉野家さんなど
家庭料理や定食系の認知度は
海外でも上がっていますが、

たまご料理でも
僕たちが家庭で食べる
甘い玉子焼きや
野菜たまご炒め

みたいな
もうちょっと家庭よりの
料理で、まだまだ外国の
方にウケる要素があるの
かもしれません。

 

コロナ禍が2類認定となって
海外の方がふたたび日本に
たくさんいらっしゃるように
なれば、このへんに
新たなニーズが出てくるかも
しれませんね。

ここまでお読みくださって
ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ちょっとつぶやき 2022年08月31日