こんにちは!こばやしです。
3つの食材にまつわる、古い話があります。なかなか含蓄に富んでいて面白いので、ちょっとご紹介。(少し長いです。)
——————————————-
生きていくことが辛くてたまらない、若い女性がいました。
「やっと解決したと思ったら、次の問題が出てくるの・・・。 もう現実に疲れちゃった・・・。」
悩んだすえ、母親に悩みを打ち明けました。
年老いた母親は娘の話をジッと聴き、そして話し終えた彼女を黙ったままキッチンに連れて行きました。
母親は、目の前に三つの鍋を用意します。
水をなみなみと入れ、火を強火に。
すぐにグラグラとお湯が湧きあがります。
母親はその一つ目の鍋にニンジンを入れました。
2つ目の鍋には卵を。
そして最後の鍋にはコーヒー豆をひとつかみ入れました。
20分後・・・・・・、
母親は火を止め、ニンジンと卵を鍋から取り出しました。
次いで三番目の鍋から、コーヒーを、なみなみとカップに注ぎます。
部屋中に広がる、ふくよかな香り・・・・・・。
それから、娘に尋ねました。
「目の前に何が見えるかい?」
「何って・・。ただのニンジンとゆでたまごとコーヒーじゃない。」
「もっと近づいて見てみたらわかるわよ。」
「どうって、ニンジンは良く煮えてやわらかいし、卵は充分固ゆでになってるじゃない。コーヒーだって良い香りだわ。」
母親は答えました。
「ごらんなさい。この3つの物は同じ困難、つまり“熱湯”に直面したわ。
でも、その結果は全然違うでしょう?
ニンジンは生のときは硬くてしっかりしていたわよね? でも熱湯にさらされると、とたんにやわらかくフニャフニャ、弱くなってしまったわ。
卵はどうかしら。 殻に包まれてるけど生卵の中は液体、もともとは脆かったわよね? でも“逆境”にさらされることで、しっかりと中身が固まったわ。」
母親は続けます。
「最後はコーヒー豆・・・、これって面白いわね。 逆境を糧にして、周りの『水』を変えてしまったわ。」
「さて・・・。」
年老いた母親は優しく語ります。
「あなたはどうかしら。 つらい目に会ったとき、あなたは何になりたい? ニンジン?、卵?、それともコーヒー豆?」
——————————————-
さて、みなさんはどのタイプでしょうか?
普段はしっかり屋さん。でも痛みや困難に直面したときには、ついグズグズと弱気になって力を失ってしまう・・。まるで「ニンジン」みたいに・・・。
それとも「たまご」でしょうか?
親しい人の死、仲たがい、経済的困難、はたまた他の試練・・・。 困難の後でも、あなたは心の中心にしっかりと黄身を持ち、硬く 強く、変わっていくことができるでしょうか?
一見しただけでは変化に気付きません。 でも、茹であがることで、内面はタフになっているんですよね。
それとも、「コーヒー豆」のような性格でしょうか?
熱湯のような逆境に直面した時にこそ、すばらしい香りと味を周囲にもたらしてくれる存在。
普段は目立たなくても、ひとたびピンチに陥った時には、冗談を言ったり叱咤激励ときには励まし、チームの空気をガラッと変えてくれる・・・。
こんな人が上司だと、すごく頼もしいですねー。
◆逆境をプラスに変える、「イメージング」
もしあなたが、とっても大変な状況にあるとしたら、
「自分は今、硬い“ゆで玉子”になっているんだ!」
そうイメージしてみると良いかもしれません。
もしあなたのチームが結果を出せずに困っていたら、
「自分が“コーヒー豆”になれるのはどんな事だろう? まずは“声かけ”から変えてみようか。」
何かが、できるかもしれません。
挨拶ひとつ、ねぎらいの言葉ひとつでも、組織は変わります。
ボディビルダーは、自分の理想の体型を思い描きながらトレーニングするそうです。
「こうなりたい!」を分かりやすくイメージする事は、自己変革にとっても有効です。
そして最後に。
「逆境」をどうとらえるか・・・、これも自分次第なんですよね。
『イヤな事』と思うのか、文字通り『美味しい(美味しくなる)チャンス』だと思えるかどうか・・・、ここがカギなんじゃないでしょうか。
「あー・・これは困った・・・!!!」と思った時、ぜひ自分に問いかけてみましょう。
あなたはニンジンですか? たまごですか? コーヒー豆ですか?
ここまでお読みくださって、ありがとうございます。
(参照:Ivan Misner – Networking Now – Carrots, Eggs and Coffee Beans)