英国の「賞味期限廃止」ニュースに思う事
こんにちは!
たまごのソムリエ・こばやしです。
英国の老舗高級スーパー、
ウェイトローズが9月より
食品廃棄削減の一環で
数百の商品を対象に賞味期限の表示を廃止する
と発表して話題になっていますね。
対象は牛乳・キュウリレタス
ニンジンなど野菜と果物中心だとか。
(Waitrose to drop best before dates on fresh food – BBC News https://www.bbc.com/news/business-62372762)
日本のSNSでの反応は
好意的な反応もあるものの
「信じられない!」
「お腹壊しても自己責任
ってことか!?」
みたいな批判的意見も多く出ています。
ちなみに英国では他スーパーも
同様の動きが広まっていまして、
最大手のテスコや
全英チェーン店M&Sも同様に
一部商品の賞味期限を撤廃して
いるのだそう。
なるほど・・英国思い切りましたね~。
こういった取り組み、
個人的には賛成です。
そもそも日本では、
野菜など生鮮食品には
賞味期限の表示義務がありませんし。
上記はある国内スーパーさんの
トマト売り場ですが
見ての通り野菜も果物も
賞味期限表示が無いんですね。
英国が厳しすぎ、という側面もあるのかも。
結局のところ食べ物の賞味って
・安全に食べられるか
・それがちゃんと判別できるか
この2つが必要なんです。
野菜なんかはまぁ、どちらも
見た目で皆判断できるだろう。
という事ですね。
ただ・・・
「判断」ができないモノは
ちょっと怖い、不安になります。
僕はたまごの賞味期限は
少し過ぎても気になりませんが、
牛乳の賞味期限が切れると
すごく気になります。
それは、
卵のことは良く知っているけども
牛乳のことは良く知らないから
なんですね。
ですので、
廃棄やもったいないについての
協力を呼び掛けるなら
その食品についての知識も
同時にしっかり
伝えないといけないんだなぁ。
と思います。
実家が牛乳店だった某プロ野球選手
少年時代に毎日
期限切れの牛乳を
めっちゃ飲んでいた…
本人のエピソードを
聞いたことがあります。
おそらく一般の家庭よりも
牛乳の理解が深かったからじゃ
ないでしょうか。
◆鶏卵はだいぶ長く食べられる
ちなみに日本の卵の期限表示は、
あくまで『生食できる』賞味期限です。
賞味期限が過ぎたら
加熱して食べてね。
そう書いてあります。
すぐに捨ててはいけません。
ちなみに当社の賞味期限は
出荷日プラス15日設定ですが、
たまごって実際は
長~く生食もできるんです。
英国ハンフリー博士の研究をもとに
鶏卵日付表示等検討委員会が
作成した業界の指標
「鶏卵の日付等表示マニュアル」
そこに記載されている
“生食期限の算出例”によると、
たとえば理論上は
20℃保存で30日
25℃保存で21日の期間、
生食ができます。
(※推奨はしてません)
これは、
『災害時に停電した際などには
刺身や生肉と違って
すぐ廃棄しなくても良いんだよ』
という知識として知っておいて
いただければと思います。
たとえばブロッコリーの紫っぽい変色は
旨味甘みが高い証拠で
逆に美味しいということ。
でもジャガイモの
緑っぽい変色はヤバい。
腹を壊す。
英国での取り組みは僕たちに
「ちゃんと食べ物のコト勉強しろよ。」
ということを突き付けても
いるわけですね。
僕も、たまご屋として
正しい知識をしっかり伝えて
また、一消費者として
ほかの食品についても
ちゃんと学んでまいります。
もっとも僕自身は
独身・学生時代は
酸化したカップ麺とか
逆に知らないことで
かなりアヤシイ食べ物を
たくさん食べてましたので
ヘンな耐性も付いているかも
しれませんが・・・。
ここまでお読みくださって
ありがとうございます。