小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

新商品と食感とマニュアル化

卵つながりの新商品ニュースを見ていたら、食感に関係する研究を思い出しました。
<あの人気アイスに「たまごプリン」が新登場>
「ロッテは、黄色い和風アイス「雪見だいふく たまごプリン」を2009年2月9日に発売する。」
http://www.j-cast.com/mono/2009/01/28034241.html

 

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自分も「雪見だいふく」は大好きなので、これはたまごマニアとしてもすごく楽しみです。
ところで、雪見だいふくの外っかわは、いわゆる「おもち」じゃありません。0℃近くで「おもち」と同じ食感になる様に計算された、別の食材で作られています。

 

力学的に言うと「食感」は、力を加えたときに変形する度合い「粘性」と、力を加えたときに元に戻ろうとする力「弾性」が組み合わさったものとして表現できます。たまごのとろりとした食感も同じです。私の大学時代の研究は、新素材についてこの「粘弾性」を解析することがテーマでした。(目的は、プラスチックの一種である特殊ポリマーの開発に当たるんですが、この研究は食品分野でも大いに活用されています
「おもちの食感」とか、「耳たぶの触った感じ」といっても正確に伝わりにくいですよね?人によって感じ方は違うし、何より外国人にはサッパリの場合もあります。
でも、これを粘性○○、弾性△△ってな感じで数値化することで、普遍性を持った伝え方や追求の仕方ができます。
この考え方は、普段の業務でも大切だなーとつくづく思います。「工場をキレイにしましょう。」と言っても、「キレイ」の感じ方が人によって違いますよね?それよりも「目の前に落ちているゴミは必ず拾いましょう」という方が、随分マシです。セブンイレブンでは、全店に輝度計を導入して、床の磨き具合を数値化して○△以上、と定めているそうですが、これも人それぞれ違う捕らえ方を無くす方法ですね。「マニュアル化」の良い部分にも通じると思います。
とりとめの無い話しでした。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ニュースに考える2009年02月8日