小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記SOMMELIER DIALY

人間国宝・柳家小三治さんのたまごかけごはん

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

今朝の新聞に、

落語家・柳家小三治さんの訃報が一面に出てました。

 

とても残念です。

僕は落語が好きで、

しょっちゅう聴きにいくのですが、

 

小三治師匠の落語は、ホント別格

とにかく引き込まれるんですね。

 

そして、たまご屋としても

僕にとって

大切な方だったんです。

 

小三治さんは別名「まくらの小三治」と呼ばれてまして、

落語始まりの「まくら」、

ちょっとした世間話がめちゃくちゃ面白いんです。

まくら7割・落語3くらいのカンジで、全部まくら、ということもあるくらい。

 

そして、最も有名な「まくら」のひとつが、

「たまごかけごはん」、なんです。

たまごかけごはんへの愛情を熱く

軽妙に語った超ステキなまくらです。

小三治師匠の「まくら」ばなしを集めた

「ま・く・ら」という本(講談社)が出てるんですが

そこで見てみると、

 

『夢のまた夢でしたね。ましてやね、玉子なんてぇものはね、金の宝石でしたよ。え~、これが何かのかげんで、闇米かなんかでこっちに流れてきて、闇玉子かなんかがたまたま出くわすんです。(後略)』

 

とこんなカンジで、

子供の頃のたまごかけごはんの思い出から、

ぜいたくに食べる

「究極のたまごかけごはんの食べ方」まで、

 

まるまる20分間ものまくら、

文字にして

なんと15ページ!も

卵かけ御飯について、語ってくれているんです。

うれしいですね。

一読すると、たとえ夜中だろうが卵かけ御飯が食べたくなります。

 

このたまごかけごはんの「まくら」は、

あまりに評判になったため

CDにもなってまして、

 

僕はたまご屋の代表になって

すぐの頃に、それを聞いたんです。

 

衝撃をうけました。

面白いから、

だけじゃありません。

 

古典の名作落語を聞きに来た好事家たちに

たまごかけごはんの話を

20分間も話して

魅了するんですよ?

 

たまごのプロたるべき自分は、

たまごの魅力を

はたして20分間語り続けられるだろうか…?

 

負けちゃいけないよな!

そう思ったのを覚えています。

 

たまごの魅力を伝えることの

大切さを意識したのは、

そのときからのように思います。

 

今なら2時間でも

たまごかけごはんの話はできますが

でも聴く人を魅了する…のは

まだ遠くおよびません。

 

ちなみに「まくらの小三治」のきかっけですが、

「本題に自信がないので独演会などのときにぐずぐずごまかしのためにやりだした。それがいつのまにか小三治はマクラの方が面白いなんてことを言いだすヤツが出てきやがった。」

のだそうで、

長所と短所はまさしく裏返しだなぁ、と感じます。

 

僕も苦手を活かしつつ、今後も

たまごかけごはんの魅力を伝えてまいります!

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

 

※小三治師匠の「究極のたまごかけご飯レシピ」は下記↓にて以前ご紹介しました

(関連:たまごかけご飯好きの有名人・・・その8 柳家小三治 師匠

カテゴリー | ソムリエ日記 , ニュースに考える2021年10月12日