小林ゴールドエッグ

ソムリエ日記 SOMMELIER DIALY

ニュースに考える 記事一覧

こんにちは!

たまごのソムリエ・こばやしです。

先週、2つの面白いニュースがありました。

ひとつは、

“NTTがリモートワークを基本にして、転勤・単身赴任を原則廃止”

 

今って、夫婦共働き世帯が5割を超えていますので、

家族で転勤、ってデメリット多いですよね。

 

30万人のグループ社員全員が対象とのことで、

ネットニュースのコメント欄には、

「うらやましい。」

「大手が始めた事に意味がある。他も追随するだろう。」

と好意的な反応が多く出てました。

 

反面、

「地方へ分散移転→そこからリモートワークなんだから、いまの就業地から転居できない人たちの、ていのいい『本社リストラ』だ。」

という指摘も出ています。

 

もう一つ。

“パナソニック社長「期待の人まで早期退職を…」 組織改編で1千人超が応募”

パナソニックが先月募集していた早期退職に多くが応募し、

楠見社長が「手放したくなかった人財まで退社してしまった…!」っていうコメントを出していたニュースです。

これに対して、「経営陣が無能なんだ。」「自業自得だ。」

なんて反応がネットニュースには並んでいました。

 

その反面、

「あれは追い出す人に気持ちよく去ってもらうための方便だ。」

「社長が道化を演じているんだ。『優秀な人がいっぱい辞めたよ。残念。』ってわざわざ言う事で、辞める人の再就職に配慮しているのでは。」

という意見もでて、バズってましたね。

 

どちらも、一見好意的なニュース

またはネガティブなニュースでありながら、

まったく違う側面が見える

そしてどちらも説得力がある。

そこがとても面白いですね。

 

おそらく、NTTもパナソニックも、

指摘のあるとおり、両方の狙いがあるんじゃないでしょうか。

 

〇プラス面とネガティブ面を両方活かそう!

僕たちも同じように、

狙った事と反対の意味合いも

同時に持たせる

そんなことができます。

 

たまごでは、こんな事例があります。

ある東海地方のお客様です。

自家焙煎のコーヒーが自慢の繁盛店ですが、

「満足度は上げたいが、コストを下げたい。」

とのご要望で、

新たなこだわり卵の導入を検討しました。

一緒に数十種類を試食した結果、

「特徴ある濃厚たまご」から、

「風味の薄いたまご」

への切り替えをしたのです。

 

価格も抑えめのたまごです。

 

ところが、ですね。

モーニングセットにすると、

『一緒に食べると、コーヒーの風味がずっと強く感じられる』

ようになったのです。

それは、

たまごの強い風味がジャマをしなくなったから。

 

たまごがシンプルで特徴の薄いものになったことで、

珈琲の香りを引き立てる

 

『名わき役』になったのですね。

 

味が濃厚じゃないたまご

イコール悪いわけではありません。

また、安いイコール悪い、でもありません。

 

目的は、いらっしゃったお客様に

「美味しい料理」「幸せな体験」

をご提供する事です

 

「濃厚なたまご」も

「あっさりしたたまご」も、

どちらも「手段」です。

こちらのお客様の場合は

「自家焙煎の珈琲が自慢のお店」

ですので

味を変える、

お客様のための理由があったわけです。

 

そして、コストを下げながら

満足度を高められたんですね。

 

コストを下げながら満足度を上げる

「ブルーオーシャン戦略」という考え方の一環です。

 

いろんなたまごがその「手段」になります、

ご興味ありましたら、ぜひ一緒にやってみませんか!?

 

ここまでお読みくださって、

ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ニュースに考える 2021年10月6日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

一年ほど前の記事ですが、こんなニュースを目にしました。

凶悪少年犯罪、親の料理を食べる習慣の少なさと因果関係か 偏食や一人夕食も 警察調査 (Business Journal) – Yahoo!ニュース http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20150306-00010002-biz_bj-nb

群馬県警・千葉県警にて「少年犯罪と食」について調査した結果、検挙・補導された少年達は家庭で「朝食を一人で食べる」「家以外で朝食を食べる」「夕食を一人で食べる」「家族で鍋を囲むことがない」などの共通点が多く見られました。

これらの調査は10年以上前のものですが、ふたたび世間をにぎわしている“川崎市の少年A”や、“宇都宮のリンチ殺人事件”の加害少年など、近年の凶悪犯罪でも、その傾向がみられておりまして、再度そのデータが注目されているようです。

◆楽しい記憶と料理の香りはつながりやすい
話は少し変わりますが、「香り」と「記憶」には深いつながりがあります。 嗅覚の情報は五感の中で唯一、喜怒哀楽・感情などをつかさどる脳の部分「海馬」に直接送り込まれることが知られています。

医学的にも、匂いは感情や記憶を呼び起こしやすいということが証明されています。 これをプルースト効果と言います。

フト嗅いだクッキーの甘い香り、プールのニオイ、海風の匂いから、子供の頃の記憶が鮮やかによみがえる・・・・・・こんな経験は皆さんもあるのではないでしょうか。

食に関しても、香りは重要です。

楽しい食卓を囲んだ記憶・・・・・・これが料理の香りと共に記憶に残り、以後その食事をするたびに、楽しかった感情の記憶がよみがえる。 この香りと結びついた楽しい記憶が、一生の財産として、人を幸せな人生にしてくれるのかもしれません。

だから、楽しい食卓を囲むって本当に大事なんです。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ニュースに考える 2016年04月8日

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こんにちは!たまごのソムリエ・こばやしです。

上の可愛らしいキャラクターの「たまご広告」は、放映中アニメの原作ライトノベル「のうりん!」中の挿絵。 「岐阜のマジメなたまごです。」などと書いてあることから実在する卵の“萌え広告”と勘違いされ「岐阜県がついに壊れた!」などのコメントと共にツイッターで拡散されているようです。

「萌え無精卵広告」拡散で混乱呼ぶ | ニコニコニュースhttp://news.nicovideo.jp/watch/nw922901

うーん、なんというか、すごく斬新なPRです。 ゴムを付けた、ってのは「無精卵」であることのキャッチコピーなんだそうです。(^^;)

ゴムって・・・・・・

世の中の99%以上のたまごは“無精卵”なので、それをアピールすることってほとんどないんですよね。 有精卵は鮮度の劣化が非常に激しいため、きわめて短い期間しか保存できません。 なので無精卵の方が安全性に優れ、保存性も比較にならないくらい良いんです。 また栄養面でも、有精卵は「精がつく」ようなイメージがありますが実際はそんなことはなくて、無精卵と有精卵の栄養成分に差はありません。

なので「無精卵の方がいいんだよー!♪」とアピールすることも不可能ではないのですが…

ちなみにこの「のうりん!」という物語は農業高校を舞台にしたコメディで、上記の広告(?)は純情な新入生の女の子に「無精卵と有精卵の違い」をHな表現抜きで説明するための苦し紛れの説明をポスターにしたパロディ広告。

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第58回「小学館漫画賞」の人気漫画「銀の匙」や、第12回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞の「もやしもん」のように(両方春までに連載終わっちゃいますが…)、これらのアニメや小説を見て将来畜産を目指して学びの途に就かれる学生さんが増えてくれるとうれしいですねー。

徳島でも農業関係の学生さんとお話しする機会が時々あるのですが、私も元気をもらってます。(^^)

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おんなじ理由で、カワイイキャラクターをもとにして商品PRをすることも、充分アリだと思います。 上記の広告は徳島は勝浦町発、私の大好きな「勝浦貯蔵みかん」のイメージキャラクター、「ちょぞっ娘」ちゃんです。 これホント甘くて美味しいんですよー!

このキャラクターを知って、徳島の美味しいみかんに興味を持って下さった方もたくさんいらっしゃるようで、そういう意味でも「伝え方の多様性」って大事だなーと思います。

ここまでお読みくださって、ありがとうございます。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ニュースに考える 2014年01月29日

こんにちは!こばやしです。

徳島の今日はちょっとぬくいです。

とはいえ季節は冬。 あったか料理に幸せを感じる時期です。

反面、寒さで血管が収縮しやすく、循環器に不安のある方は、健康面で気をつけることが増える時期でもあります。

さて、こんなニュースがありました。

 

「救急安心たまご」お年寄り救った 瀬戸市消防が配布 – マイタウン愛知(アサヒcom)http://mytown.asahi.com/areanews/aichi/NGY201011250007.html

緊急連絡先や病歴を記したメモを入れた卵型プラスチックケース冷蔵庫のたまごポケットに保管することで、一人暮らし高齢者の救命に役立てようという試みがなされているそうです。

「救急安心たまご」と名づけ、瀬戸市消防本部が数千世帯のお年寄りに配っているとのこと。 実際にこれで助かったかたもいらっしゃるんですね。

卵型にして“冷蔵庫”に入れるメリットとしては、

1)どの世帯にも必ずある

2)すぐに取り出せる場所に必ずある(たまごポケットは探しやすい)

3)頑丈で災害などの場合にも壊れにくい

などなど。

やはり、一分一秒を争う現場では、特に2番目の理由がすごく重要になりますね。

冷蔵庫の中に救急安心たまごが入ってます」という冷蔵庫に貼るステッカーもいっしょに配っているとのことで、今後この街の救急では「駆けつけた隊員はまず冷蔵庫の扉を見る」という習慣に変わってくるのでしょう。 それによって救われる方も更に増えくるかと思います。

もう一点、この試みの素晴らしい点は、「極めて安価に実行できる」というところ。

この「たまご」は、ガチャガチャの不要になった容器をメーカーから譲り受けているそうで、そこに「救急シール」を貼るだけで完成。 カンタンで費用はかかりません。

ぜひ、全国の自治体で実践してほしいものです。(^^)

 

話は変わりますが、

こばやしは大学・大学院と、有機化学系の研究をしておりました。

試薬や化合物をたくさん使うため、もし中毒で倒れた場合に原因物質がサッパリ判らず対処できない可能性があります。

なので、教官には、「もしもの時は、倒れる前に薬品名を大声で叫べ。」と言われてきました。

・・・、

幸いそんな経験はありませんでしたが、もしも実験中クラクラと気が遠くなった時

「うぅ・・ ジメチルホルムアミドと一酸化○△化合物ッ・・!(バタッ)」

なんて上手にできたかどうか、今でも疑問です。

やはり、近くに試験スキーム(手順書)を置くこと、周囲もまずそれを確認することが大事なんでしょうね。

ではでは。

食べて健康寿命を延ばすたまご、今回は健康を損なってから役立つたまごのご紹介でした。(^^)

カテゴリー | ソムリエ日記 , ニュースに考える 2010年12月22日

こんにちは!こばやしです。

先週に全日程を終了したAPEC。

さまざまな会合、取り組みの中、こんな食への試みがあったのをご存知でしょうか?

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絵文字:食材表示は一目でOK APECでホテル採用へ 

食材が一目で分かるピクトグラム(絵文字)を大阪市のNPO法人「インターナショクナル」が開発し、横浜市で7日から始まるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の宿泊先の6ホテルが導入する。宗教の戒律やアレルギーによる食べ物の制約を言語を使わず対応する。各国首脳らによるレセプションパーティーのメニューにも絵文字が採用される予定だ。

絵文字はクリーム色の背景に、牛や豚、魚、小麦や落花生など14種類が茶色で描かれている。専門のデザイナーが考案した図案を、国内外の1500人にアンケート調査を経て、どこの国の人でも分かるように改良を重ねた。
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20101103k0000e040011000c.html

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そしてこちらがその表記写真

emoji.jpg

なるほど、

たまごやニワトリは、割とわかりやすいと思います。

小麦はちょっと難解ですかね?

とってもかわいらしいデザインなので、使ってもいいかな、という飲食店も多いのではないでしょうか?

落花生なんかはアレルギー症状も重く、死亡にいたることも少なくないですから、文字の読めない海外では死活問題になります。

また、記事にあるように、宗教上の戒律を守る人にとっても、どんな食材を使用した料理なのかを知ることは、非常に重要です。

(食に厳しい戒律を持つ宗教、例えばイスラム教徒の人口は15億7000万人。実に人類の4人に一人もいます。)

この試みが国際統一表記となれば、とてもすばらしいですね。

カテゴリー | ソムリエ日記 , ニュースに考える 2010年11月22日

toubu_gyokyo_itiba.jpg「東京湾の船から直売始めました!!」──東京湾の船上から、漁師が捕ったばかりの魚をネット販売する試みが始まった。

横須賀市東部漁協横須賀支所の漁師による「東部漁協夕市会」の公式サイトで、東京湾の船上からその日の漁獲物を直販する。

同会の漁師が船上から毎朝、その日の目玉となる漁獲物を出品。ユーザーは写真や動画を見て魚を購入できる。配送は関東圏内が対象だが、午前9時まで注文すると、当日のうちに届くという。携帯電話向けサイトからも注文できる。

東京湾の船上から、漁師が魚をネット直販 – ITmedia News

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うーん、これはスゴイですね!!

ある意味究極の産直だと感じます。

特に 「Twitterアカウント「@yoshieimaru」とも連携。漁の状況をリアルタイムにつぶやくとしている。」と書かれてるのですが、ツイッターの長所を最大限に活かす、素晴らしい使い方ですね。

まだあまりつぶやいてないようですが、例えば

「さっきめっちゃ活きがいいサバ獲れました!今から持って帰るよ!!」みたいな情報が入ってきたら、ワクワクしますよね。 急いで注文してしまいそうです。

「新鮮さ」という価値と共に、「ライブ感」という新しい価値をうまく伝えられたら、大きな強みとなるかもしれません。この辺は、たまごを届ける我々にも、大いに参考になりそうです。

三浦康志氏のメルマガでも、クール宅配便を使っての大々的な全国販売成功例として、南紀白浜の「とれとれ市場」による「南紀の生マグロ」が紹介されています。水産業界も新しい可能性を模索して、かなり熱い状況なのかもしれません。

我々も負けてられませんね!

関連: 東部漁協夕市会ホームページ

カテゴリー | ソムリエ日記 , ニュースに考える 2010年04月19日